じゃがいも馬鈴薯の種類いろいろ
みんな大好きホクホクのポテト(≧▽≦)
ジャガイモのない生活なんて考えられませんよね!
実際、昔のアイルランドでは麦と違い”地代”として納めなくてもいいジャガイモは、小作人たちの大切な食料となり、たくさんの人の命を救ったといわれます。
逆に、主食がジャガイモであったがために、ジャガイモの疫病が大発生し飢饉となった時は100万人以上の人が餓死を下という記録もあります(*_*;
何はともあれ、過去から現代まで、人間にとって欠かすことのできない食材である『ジャガイモ』
今回はそんなジャガイモの『知ってそうで知らない生態』や珍しい『品種』
また、簡単にできる家庭菜園でのジャガイモ栽培についてご紹介します(≧▽≦)
目次(*´▽`*)
ジャガイモって何の仲間?
”いも”と名がつく食材はいろいろあります。
例えばサトイモ、そしてサツマイモ。
ヤマイモやキクイモなんてものもありますね。
では『ジャガイモ』はなんの仲間でしょうか?
参考リンク→:結構知らない?!サツマイモの秘密と育て方
実は全部違う”いも”のグループ
サトイモはサトイモ科、サツマイモはヒルガオ科、ヤマイモはヤマノイモ科、キクイモはそのままキク科と、見事に全部違うグループに属します。
そんな中、ジャガイモが何の仲間なのかというと、ナス・トマト・ピーマンと同じ『ナス科』の仲間なんです(゚Д゚)ノ
全然似てないじゃん!と思うかもしれませんが、ジャガイモの花はナスの花にそっくり。
そして結実することは稀ですが、ジャガイモの実はミニトマトにそっくりなんです。
↓トマトじゃないですよ(^^)ジャガイモの実です。
ミニトマトみたいだけど、残念ながら食用にはなりません。ソラニンという毒が含まれるので、絶対食べちゃだめですよ!
ナス科の植物は『連作』を嫌う
ジャガイモはナス科ナス属、学名Solanum tuberosum さらに言えば、春の花苗ペチュニアも同じナス科。
なぜこんなに『ナス科』を強調するかといえば、同じ仲間を育てることで発生する『連作障害』が起こりやすいから。
野菜は同じ作物を同じ場所で連続して育てると生育が悪くなる「連作障害」というものがあります。
このとき「違う野菜だからいいだろう」と昨年トマトを育てた畑にジャガイモを植えると、それでも「連作障害」が起きてしまうんです(゚Д゚)ノ
これはピーマンでもナスでも、花苗のペチュニアでも同じ。
ナス科作物であれば連作障害は起こる可能性が高いんです。
どうしても連作せざるを得ない場合は、連作障害を緩和する土壌改良材を使用するようにしましょう。
ジャガイモとトマトの雑種「ポマト」を知っていますか?
今から20年くらい前、現代でAIが叫ばれているように、当時の科学技術の注目は「バイオテクノロジー」でした。
今ではかなり広まっている「遺伝子組み換え」や「組織培養」などが盛んに研究されていた時代。
その時代、マスコミでセンセーショナルに取り上げられていたので、記憶にある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ポマトとは?
ポマトとは、ポテト+トマトの造語。
くっつけたのは名前だけではなく、植物も細胞レベルでくっつけてしまった(;・∀・)
Wikipediaによると、1978年に当時西ドイツの研究所 マックス・プランク研究所で作出された細胞融合で作出された植物。
ジャガイモとトマトの細胞を特殊な方法で合体。
それを組織培養で育てたものが「ポマト」です。
ポマトは地上にはトマトがなり、土の中にはジャガイモができる!
一挙両得な夢の植物として紹介されました。
しかし、実際は一挙両得どころか、二兎追う者は一兎も得ず。
トマトはミニトマトより小さく、ジャガイモも食用になるものではなかったのです(*_*;
まあ、当たり前、植物が作れる栄養の量には限界がある。
それを二つに分けようとすれば、そうなるのも仕方のないこと。
でも実はこれって、「一度で二度おいしい植物を作る」のが目的の研究ではなく、『ジャガイモのように寒さに強いトマトを作る研究』だったそうです。
でも見た目的にも話題的にも「トマトとジャガイモが一緒にできる!」ほうが面白かったのでそっちばかりがクローズアップされてしまったんですね(^_^;)
残念ながら、現在この研究は行われていないようです。
ジャガイモの歴史と名前の由来
ジャガイモは1600年ごろオランダ人によって持ち込まれて以来、日本人になくてはならない作物になりました。
もともとは、ジャワ島のジャガタラを経由して伝来したため『ジャガタライモ』と呼ばれていたものが変化して「ジャガイモ」になったというのが有力です。
寒い地方でも栽培ができるジャガイモは、江戸時代後期から明治にかけて東北・北海道で栽培が奨励され、いまでも日本ジャガイモ栽培の約8割は北海道です。
ジャガイモの品種いろいろ
ジャガイモといえば、ごつごつした風貌の「男爵」が有名。
多くの人がジャガイモといえばの形と色を思い浮かべると思います。
しかし実際は、つるんとしたかたちで細長い「メークイン」や、イモの色が黄色味の強い「インカのめざめ」など多くの品種が開発されています。
ここでは代表的な品種をいくつかご紹介します(*'▽')
男爵
言わずと知れたジャガイモの定番。
英名は「アイリッシュ・コブラー(Irish Cobbler,「アイルランドの靴直し職人」)」
明治時代の実業家、川田龍吉男爵がイギリスから持ち込んで日本に定着させたことから、日本では「男爵」と呼ばれる。
ごつごつした見た目が特徴で、でんぷん質が多く、加熱するとホクホクした食感がありじゃがいいもといえばコレ!という感じですね(*'▽')
どんなジャガイモ料理にも利用できますが、欠点としては煮崩れしやすいこと。
そこを逆に利用することで、マッシュポテトやコロッケなどに向きます。
日本の生産量の2割以上を占める主要品種。
家庭菜園でも人気の品種ですね(*'▽')
メークイン
男爵に次いで2番目に多く作られるのが「メークイン」
イギリスでつくられた品種で大正時代に導入されました。
特徴はつるんとした形ででこぼこが少ない長楕円形。
舌触りが滑らかでほんのり甘みがあります。
煮崩れしにくいのでカレーなどの煮込み料理に向いています。
きたあかり
男爵を親に持つホクホク系ジャガイモ期待の品種。
近年は生産も増え、スーパーなどでも比較的よく見かけるようになりました。
見た目は男爵とそっくりのごつごつした見た目ですが、芽が赤味を帯びることで見分けられます。
イモの色は男爵よりも黄色みを帯びることから「黄金男爵」と呼ばれることもあります。
また甘みも強くホクホクなので「クリジャガイモ」とも呼ばれます。
男爵と同じように煮崩れしやすいので男爵と同じようなマッシュポテトやコロッケなどに向きます。
インカのめざめ
南米アンデス地域の在来種 の血を引くジャガイモ。
大きさは小ぶりだが独特の風味があります。
イモの色は濃い黄色で加熱調理しても色の変化が少なく、色を生かした料理に向きます。
やや粘質で舌触りがとても良い特徴があります。
スーパーでもたまに見かけることがありますが、生産は少ないので家庭菜園で育てるのもいいですね(≧▽≦)
シャドークイーン
ちょっと珍しい 2006年に公表された 外見は黒っぽい濃い紫色、中は鮮やかな濃い紫色をしているジャガイモです。
生いも1gあたり8.16mgものアントシアニンを含んでいるとされ、健康食品として注目されます。
加熱しても色の変化は少ないので、色を生かした料理やお菓子作りに向きます。
味はジャガイモっぽさは少なく、ジャガイモとサツマイモの中間のような食感です。
ホッカイコガネ
フレンチフライ用として特に優れているジャガイモです。
加工用に利用されることが多いため、生食用に販売されることは稀ですが、普通に食べても美味しい品種です。
揚げた時に茶色く褐変させる還元糖の含量が少なく、フレンチフライ用に最適といわれています。
まとめ
ジャガイモの品種はこのほかにもたくさんの品種があるんですが、スーパーに並ぶのは限られた品種のみです(。-`ω-)
他のジャガイモを味わうには、道の駅などで生産者が少量作っている品種に出会うか、自分で作るしかありません!
1~3月ぐらいは、様々な『春植えジャガイモの種いも』が園芸店やホームセンター、ネットショップなどで販売されます。
珍しい品種は早くから売り切れることが多いので、植え付けには早くても購入しておいた方がいいですよ(≧▽≦)
早く購入したイモは植え付けまで2~3℃くらいの低温の暗所で保管しましょう。
ただし、2度以下の低温だと萌芽不良を起こす場合があるので注意が必要です。
また、低温から常温に戻す場合も急な温度変化は黒色心腐(イモの中央が黒く腐ってしまう病気)を発生させます。
徐々に温度を上げるようにしましょう。
ジャガイモの栽培は簡単です。
お庭がなければプランターや用土袋でも作ることが可能ですよ。ぜひチャレンジしましょう!
今回は長くなったので、ジャガイモの育て方は次回説明しますね(≧▽≦)
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
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