家庭菜園ジャガイモの育て方裏ワザ。準備編

家庭菜園でも大人気!
みんな大好き「ジャガイモ」(≧▽≦)
ジャガイモは1~2月ごろから「種いも」と呼ばれる、植え付け用のいもがホームセンターや園芸店で販売されます。
それを植えるだけで、夏にはたくさんのジャガイモが収穫できるんだけど、もちろんそのためにはやらなきゃいけない作業があります(゚Д゚)ノ
今回はそんなジャガイモの栽培の方法と、ちょっと普通ではない裏技的な栽培方法もご紹介します!
目次(*´▽`*)
ジャガイモを育てよう!

ジャガイモ栽培に必要なのは”種いも”これはホームセンターや園芸店で1㎏などの量で量り売りされています。
まずはこの種いもを購入するんだけど、品種を決めなくてはいけません。
定番の人気人種を作るか?
普通は売っていない珍しい品種を作るか?
珍しい品種はなかなか実際の店舗での販売が少ないこともあるから、ネット通販を利用してもいいですね。
代表的な品種は過去の記事で紹介しているので、こちらも参考にしてください(≧▽≦)
お店で売ってるジャガイモじゃダメなの?

”種いも”って言っても普通のジャガイモと見た目おんなじ。
スーパーで買ったイモの残りを植えればいいじゃないか(゚Д゚)ノ
そう思う方もいると思います。
実際、置いてあったジャガイモから芽が伸びちゃった!なんてことは結構アルアルですよね(^_^;)
もちろん、その芽が出たジャガイモを植えても育てることはできます。
しかし、ジャガイモを育てるのなら、食用に販売されているものではなく、きちんと”種いも用”のジャガイモを購入して植えた方がいい理由があるんです!
種イモって何が違うの?

見た目はほとんど同じに見える”種いも”
いったい普通のジャガイモと何が違うのでしょうか??
大きく違ってくるのは、育てて生産できるイモの量です。
普通に育ったイモを種いもとして代々育てていくと、年々生産量が減っていくことが証明されています。
これはジャガイモに感染するウィルスが原因といわれていて、感染しても見た目に変化はなく、もちろん人が食べても何の問題もありません。
しかし、感染したジャガイモはそこからできる子イモを含め株すべてに広がり、年々収量を減らしていきます。
ウィルスはアブラムシなどの吸収害虫などによって主に媒介されるため、種いもづくりは徹底した害虫防除、クリーンな土壌での栽培が必要とされます。
それだけの手間がかかっているから、種いもは食用にされるジャガイモよりも値段が高いんです(゚Д゚)ノ
ちなみに、食用に販売されているジャガイモは芽が出ないように処理が行われていることが多いので、植えたとしても初期成育から成長が悪いこともあります。
種イモって食べていい?

栽培用に特別に作られたのが”種いも”である。
それはわかった。
しかし植える場所があまりなかったので、種いもが余ってしまった。
そんなときはどうすればいいのか。
おんなじジャガイモには違いないのだから、食べちゃっても大丈夫でしょうか?
ダメです(゚Д゚)ノ
なぜなら、”種いも”は人が食べる前提で薬品を使用してはいないから、です。
先に書いたように、種いもはウィルスにかからないように徹底した害虫防除が行われます。
その際にはもちろん”農薬”も使用されます。
食用のジャガイモは、人の口に入ることが前提なので人体に影響のない農薬を規定に基づき使用することが義務付けられています。
しかし、”種いも”は育てるためのイモ。
食用にはしないという前提で一切虫がつかないように薬が使用されています。
この場合、どんな薬品が使用されているかは不明。
もしかしたら人体に悪影響がある農薬が残留して入れいる可能性もあります。
基本的には食べないようにしましょう。
まあ、ジャガイモではあるから味は普通のジャガイモと同じだけど、食べる際は自己責任で(^_^;)
(筆者は実は食べました(^_^;)味は普通においしかったです。今のところ健康被害はないけどやめておきましょうね)
どのくらいの量が必要?
では”種いも”を買って育ててみましょう!
ここでまた問題が(^_^;) いったいどのくらいの量を購入すればいいのでしょうか?
お店には1㎏、3㎏など重量で袋詰めされたイモが販売されています。植え付けにはいったいどのくらいの量の種イモがあればいいのでしょうか?
ジャガイモ栽培、量と畑の面積
一般的にジャガイモ栽培を行う場合、種いもを植える畝(うね:土をもって高くしたもの)は畝幅80㎝、株間(いもどうしの間)は30㎝程度開けるのがいいとされます。
この広さで植えるとすると、1株当たり0.8m×0.3m=0.24平方メートルの面積が必要になります。

一坪、3.3平方メートルに植えられるイモの量は3.3÷0.24≒14個
種イモに使ういもの大きさは50gくらいだから、14個×50g=700g。
一坪の家庭菜園に700gくらいの植え付けができることになります。
実際には畝の間に通路を取ったり、畝幅を広げたり株間を広げたりと、畑によって変わってくるので目安程度に考えてくださいね(^_^;)
余裕をもって一坪に1㎏の種いもを用意しておくのがいいと思います。
種いもは切らなきゃだめ?

『植え付け時には種ジャガイモを半分に切る。そして草木灰をつけて植える』
そう覚えている方も多いと思いますが、何で切らなきゃいけないのか、その理由をきちんと理解しないで行うと”失敗”してしまいますヨ(゚Д゚)ノ
種いもはそのまま植えてもOK。
種いもはじつは切らなくてもいいんです(゚Д゚)ノ
むしろその方が腐らないし、栄養も豊富でいい芽もたくさん出ます。
しかし、芽がたくさんでる=収量が多いわけではないんです。
種いもから芽が出たらよい芽の1~3本を残してかき取ります。
これは芽が多すぎると力が分散してできるイモが小さくなってしまうから(゚Д゚)ノ
だから、大きいイモは、芽を均等につけて分けて切り分けてから利用するのが良いとされているんです。
たくさん芽を出してもどうせむしってしまうのでもったいない。
分けて利用すればそれだけ多くの数の苗を得ることができるんです。
まあ、これはちょっとした裏技もあるので詳しくはあとで紹介しますね( *´艸`)
大きいイモは一個あたり30~50gになるように2~3個に切り分けて使用します。
1個が小さい種いもは、切り分けると栄養が不足するので、切らずにそのまま植えましょう。
種いもの切り方が重要!芽がよく出る!収量の増える切り方
大きい種いもだから、よし切ろう!(≧◇≦)
ちょ~~~っと待った!
種いもは『切る向き』があるんですよ。
種いもをよく見てみましょう。

モデルは男爵さん(≧▽≦)
写真の上中央のくぼみ。
これは芽ではなく、親芋とつながっていたいわば「へそ」いくら待っても、ここから芽は出ません。
芽が集中しているのはこのへその反対側。

いい芽が集中しています。
この芽が均等になるように、縦に分けてあげるのが正しい種いもの切り方。
種いもの切り方、もう一つのポイント!へそを切り落とせ!
種いもを割る前にやっておくこと、それはへそを切り落とすこと。
このイモの場合なら、オレンジのラインでへその周辺を切り離すんです。

どうやらこのへそ、発芽を抑制する作用があるらしいんです。
実際へそを切り離したのとしないのでは1.2~1.3倍も収量がちがうという実験結果も出ています。
イモを割らない場合でも、へそを取ることで良い芽が育つので、最初に外しましょう。
種イモを半分に切って植えるとき草木灰をつけるのは逆効果?

『切ったイモは腐敗しないように草木灰をつける』
多くの本でそう紹介されていますが、実は逆効果では?という説もあるので紹介しておきます。
切った種いもは草木灰をつけなくても腐らないんです(; ・`д・´)
切ってすぐに植えた場合は、雑菌が入り腐ることもありますが、切った後半日陰でしっかり乾燥させると、切り口に膜ができるので灰をつける必要はなくなります。
逆効果というのは、草木灰がアルカリ性であることが問題。
ジャガイモは弱酸性土壌を好む植物なので、基本的に土づくりの際も石灰はいれません。
土壌がアルカリ性になると『そうか病』という病気にもかかりやすくなってしまうんです(゚Д゚)ノ

『そうか病』
いもの表面にかさぶた状の病斑が発生する病気。土壌がアルカリだと発生しやすい。
見た目は悪いが、厚めに皮をむけば食べられます。味も変わりません。
『そうか病』を発生させないようにするには?
そうか病の発生は、土壌のアルカリ化だけではないですが、原因となるものは取り除くに越したことはありません。
草木灰の使用を避け、ネビジンなどの土壌殺菌剤を使用することで発生を予防することができます。
先に書いたように、本来植え付け1週間前くらいに切って切り口を乾燥させる準備をしておけばいいのですが、切ってすぐに植え付けを行う場合は『草木灰』ではなく『ケイ酸塩白土、ミリオン』や『ハイフレッシュ』を使うのがおすすめです。
土壌酸度を変えず切り口を優しく保護してその後の生育を助けてくれます。


種いもは日に当ててから植える!浴光催芽だ(゚Д゚)ノ
ジャガイモの種いもは事前の準備が大切!
それは、切り口に膜を作るほかに、もう一つ理由があります。
それが浴光催芽(もしくは 浴光育芽)です。
浴光催芽 (浴光育芽)とは?

『浴光催芽』 は休眠中のジャガイモに光を当てて芽の発生を促す作業のことです。
やり方は簡単。
植え付け一か月前から、イモを太陽の光に当てる。それだけ(≧▽≦)
たくさん種いもがあるときは重ならないように広げてたまには転がして全体的に光を当てましょう。
2~3週間で芽が伸び始めるのでイモの大きさに合わせて「へそ取り」と切り分けを行いさらに1週間、切り口を乾燥させます。
浴光催芽 は直射日光でいいですが、雨には当てないようにしましょうね。
また、気温の低い地域では”霜”などで、いもを痛めないように注意しましょう。
準備ができたらついに植え付けです!
ちょっと長くなりすぎたので、植え付けについては次回に続く(^_^;)
最後にちょっと裏技をご溶解しておきますね。
いもは1個でOK?!1個からたくさんの苗を取る裏ワザ。
実は、一個の種いもから10本以上苗を取る裏ワザがあるんです( *´艸`)
やり方は、まず 浴光催芽 をして、へそ取り、植え付けまでは同じです。
この時、大きいイモでも切らずに植えつけます。
そうするともちろん、たくさんの芽が伸びてくるので、ある程度芽が育ったところで種イモを掘り上げます。

ジャガイモの芽はイモから伸びて、根も付いています。
この芽を根をつけて親芋から切り離し、一つの株として植え付けるんです。
親芋からの栄養は芽を展開するのに使われるだけなので、しっかり葉が展開している苗であればあとは自分の力で育っていけます。
まだ独り立ちできない芽はもう一度埋めて芽が育つのを待ちます。
これを繰り返すと、一つのイモから10本以上の苗を取ることができるんです!
プランター栽培や狭い畑なら種いも1個用意すれば、十分なんです。
なんて経済的(≧▽≦)
しかも、この苗は初めから1本なので芽かきする必要もなし。楽ちんですね。
ちょっと手間がかかりますが、チャレンジしてみてくださいね(≧▽≦)
まとめ
今回はジャガイモ栽培の準備編。
準備ができたら次は実際に植え付けてみましょう!
続編リンク→:家庭菜園ジャガイモの育て方裏ワザ。実践編
種いもからしっかりした芽を育てることが、大収穫への第一歩。準備は早めに行いましょう!
次回は畑づくりから栽培管理についてご紹介します。
準備ができたら上のリンクから移動してくださいネ(≧▽≦)
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
参考ページ : 種イモの増殖と栽培の概要
参考図書:


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