[縁起植物]万両・千両だけじゃない百両・十両・一両まで紹介。もっとも高価?億両もあるよ
お正月に飾られる縁起植物はいろいろある。
『松竹梅』や『門松』など、様々ある中でも特に印象に残るのが赤い実をたわわに実らせる『千両・万両』
千両に万両なんて縁起いいことこの上ないですよね(≧▽≦)
ところで、この千両と万両は別々の植物なんですよ。
どちらが『千両』でどちらが『万両』か?
見分けることはできますか?
今回は、お正月に飾りたい縁起植物、万両・千両の見分け方と、『〇両シリーズ』の植物をまとめてご紹介しちゃいます!
目次(*´▽`*)
お正月の縁起植物、千両と万両は何が違う?
では早速、千両と万両の見分け方から(=゚ω゚)ノ
これは見た目で一発で区別する方法があります。
それはついている実の位置。
- 実が葉よりも上についていたら → 千両
- 実が葉の下についていたら → 万両
これだけ覚えておけばバッチリです。
この後はそれぞれの詳しい特徴を見ていこう。
千両
千両はセンリョウ科センリョウ属の常緑低木。大きさは0.5~1m程度です。
学名:Sarcandra glabra 。
インド・マレーシア・台湾などの温暖なアジアの地域に分布している。
日本でも南関東~九州の温暖な地域に自生するため、あまり寒さに強くはない。
地植えで越冬できるのは関東近辺あたりまでで、強い霜に当たると葉が黒くなり、ひどい状態では枯れてしまいます(>_<)
お正月もきれいに観賞するなら室内か、霜をよけられる場所での栽培がおすすめ。
薬用効果のあるセンリョウ
日本では利用されることは少ないが、千両の葉には鎮静作用があり、リウマチや神経痛の痛み、打撲傷や関節炎の痛みなどの薬として利用されます。
センリョウは仙人の蓼
センリョウはもともとは『千両』ではなく『仙蓼』とかいて「センリョウ」でした。
それが江戸時代ごろから縁起のいい『千両』の文字があてられるようになり広がっていったといわれています。
千両の品種
千両には赤実と黄色実の2品種があり、切り花などでよく利用されます。
万両は実が葉の下について目立たないので、切り花ではあまり使われない。
実が目立つ千両はお正月のアレンジに欠かせないですね(≧▽≦)
最近は黒い葉の「カラス葉千両 ダークショコラ」という品種も販売されています。
でもこの品種、実が付いている写真がないんだよね(^_^;)
葉を観賞するものと割り切って利用しましょう。
実が付いた方いたら情報お待ちしています(≧▽≦)
万両
万両はサクラソウ科ヤブコウジ属の常緑低木。背丈は0.5~1m程度。
学名;Ardisia crenata
千両と同じくインドなどの東アジア~日本の温暖な森林に分布する。
耐寒性はセンリョウよりも強く、東北南部くらいまで地植えでの越冬が可能(*‘ω‘ *)
こぼれ種でも比較的簡単に繁殖するため、アメリカでは一部地域では帰化が確認されています。
あまりの繁殖力からフロリダ州では外来有害植物として駆除の対象となっているほか、オーストラリアでも熱帯雨林の環境を破壊する環境雑草として厄介がられてしまっている。
日本では縁起がいいとありがたがられ、一方では雑草として駆除される。
ところ変われば植物の扱いも変わるものですね(^_^;)
万両の種類
お正月が近づくと縁起植物として、万両の鉢花がお店に並びます。
現在主流の品種は、実が大きな『宝船』
それ以外に白い実の『白実万両』、2本を寄せ植えした『夫婦万両』などがあります。
万両の最新品種
紅孔雀
ちょっと珍しい品種として、「紅孔雀」という斑入り黒葉の品種があります。
シックですごくお洒落。
以前はすごく高かったんだけど、だいぶ値段も落ち着いてきました(*‘ω‘ *)
令和の栄
そして、超最新品種!
黄色い実の万両その名も「令和の栄」
今まで赤と白しかなかった万両に驚きの新色登場!これは金運アップ間違いなし。
このブログで初めて紹介した時の値段は、何と驚きの1鉢15,000円!!(゚д゚)!
こちらも今はだいぶ値下がりしたみたいで、2,000円程度から販売していました。これはかなりお買い得(≧▽≦)
レッドベリーズ
近年、万両の新しい品種として人気が急上昇しているのがこちら。
ボスプレミアム・レッドベリーズ。
レッドベリーズは、従来のマンリョウとは明らかに異なる、矮性な草姿に大量の実が付く素晴らしい品種。コンパクトで樹形が乱れないので管理も楽。
そして実は、通常の万両よりやや小ぶりだが、あふれんばかりに大量の実をつけます(゚Д゚)
実を楽しむなら通常種より断然おすすめですよ。
全く関係のない千両と万両
このように、名前は似ている「センリョウ(千両)」と「マンリョウ(万両)」ですが、実は全く関係のない植物。
見慣れてくれば、実が付いていない時期であっても簡単に見分けられるようになりますよ(≧▽≦)
おめでたい!?千両・万両名前の由来
いかにもおめでたい千両・万両の名前。
だけど、言ってみれば「こじつけ」「言葉遊び」もともとおめでたかったというわけではない、
千両の説明で書いたように、もともとセンリョウは『仙蓼』の意味だった。
『センリョウ』という名前の植物の響きから、
「なんだかセンリョウって『千両』と同じ音だし、めでたくね?」
と、ありがたがるようになりました。
すると今度は、
「なんかこっちの植物、実が大きくてめでたいからこっちを『万両』ってことにして、千両・万両、両方飾ったらさらにめでたいんじゃねえか?」
と、これがどんどん広がって、『千両・万両』という名前が定着していったそうです(;^ω^)
つまり、千両が先で、万両はあとづけ、しかもこれ、江戸時代後半から流行りだした、まあ、それほど古い名前でもないらしい。
じゃあ、その前の時代「万両」は何て呼ばれていたのか?
じつは、ヤブコウジなどを称して呼んだ「山橘(ヤマタチバナ)」でひとくくりにされていたのでは?ともいわれてます。
う~ん適当。
「千両」と「万両」はおいしい実はどっち?ちょっと食べてみた
12月になっても屋外に千両と万両の鉢を出しっぱなしにしていると、千両の実の方が先になくなります。
これは、千両のほうが万両よりもおいしいのか??
早速食べてみました!
千両は甘くないけど果肉はある。
一粒パクリ。
う~ん、甘みはないですね~、なんとも言えない香が鼻腔に漂う。
はっきり言っておいしくはない。
念のため黄色も食べてみたけど同じだった(*_*;
万両は食べるところがほとんどない
続いて万両をパクリ、
一噛み目で、ガリっ。
すぐさま種にぶち当たります。皮の下にほぼ果肉はなく大きな種が一つ。
果肉がほとんどないから味を感じることもない。
まずくもうまくもない。
鳥にとっては食べる部分がほとんどないから食べる意味がないのかもしれない。
たぶん鳥にとって重要なのは、味より栄養が取れるかどうか。
食べられる部分のほとんどない万両は鳥にとって「うまみの無い」実なんだと思われる。
万両は鳥に見向き去れないままで、春まで実がついていることも多い。
もっと安い植物、アリます。百両・十両・一両
千両・万両は正式な和名ですが、このほかにも百両・十両・さらには一両なんて呼ばれる植物もあります。
こちらは千両・万両にもまして、さらにこじつけ感満載ですけど紹介しておきましょう(^_^;)
百両:カラタチバナ
万両に比べてかなり小さいけど、同じヤブコウジ属の植物。樹高は20~80cmほど。
名前は「唐橘」の意味だけどミカン科のタチバナとは縁遠い。
やっぱり江戸時代に、千両万両より小さい植物のため百両と呼ばれるようになった。
明治時代には150種もの品種があったといわれる古典植物(昔の日本人が好んでいろんな品種を作った植物)
今では赤実と白実くらいしか見かけなくなってしまいました。
十両:ヤブコウジ
お庭の下草としてもよく利用される低木。
その辺の林床にもよく生えている。
名前の通りヤブコウジ属の植物。「〇両」シリーズにヤブコウジ科の仲間多いなぁ(^^;
名前は「藪柑子」藪に生える柑橘ってこと。
カラタチバナといいヤブコウジといい、昔の人はこの実を「ミカンの仲間」と本気で思っていたのだろうか??
ヤブコウジも斑入りの葉などの品種が多く作られた古典植物。
斑入りヤブコウジは今でも結構お店で売ってますよ(^^♪
寒さに強いから、冬のアレンジにもおすすめ!
一両:アリドオシ
十両までは結構有名。
知っている人も多いけど、意外と知られていない『一両』の別名を持つのが、「アリドオシ」ついにヤブコウジ属ではない仲間が(゚д゚)!
これはアカネ科アリドオシ属。
名前は「蟻通し」の意味。
鋭い棘が蟻をも突き通す!という意味らしい。
写真のように、やはり赤い実をつけます。
関東より西に分布してるから北のほうでは知らない人多いかも。(私は関東にいても知らなかった(;^ω^)
「一両」は、”実が小さいから一両”として定められたのではなく、千両・万両と一緒にして「センリョウマンリョウアリドオシ」(千両、万両、在りどおし)いつでも千両も万両もあるぜっ!という語呂合わせから選ばれた。
「じゃあ、こいつも『両』チームに入れてやるか、もう十両まで決まってるし・・・じゃあ、一両で٩( ''ω'' )و」
という感じで呼ばれているらしい。
寒さは苦手なので、関東くらいが北限だ。
【超・大金運法】あなたの風水にはココが欠けていた!万の上の位、億両もあるんです!
万両まで行ったらさすがにないだろう(=_=)
そう思っていたらまだありました!
その名も「億両」それがシキミア。日本名「ミヤマシキミ」です!
シキミアこと、ミヤマシキミの雌。
実が大きいから億両だ!!と意気込んで名づけられたものの、まったくなじまず、普及もしていない(;´・ω・)
正直、この植物って花のつぼみの方がきれいなんだよね。実に魅力がない・・・
最近は実を観賞するというよりも、秋から春まで楽しめる赤いつぼみの雄木の方が人気だったりします。
参考リンク→:種類いろいろ冬の花木スキミアのススメ
お店で見かけるシキミアもほとんどが雄。
もしメス木を見つけても、花粉をもらえるオス木がいないと実はつきません。
最近は雌品種の販売も増えてきましたけど、まだまだ見かけることは少ない。さらに億両の名前で販売されることはまずないです(;´∀`)
億両のさらに上は??
億両がコケたためか、その上の「兆両」とか「京両」は設定されなかったみたいです(;^ω^)
もしかしたら南天やピラカンサあたりが兆両に選ばれていたかもしれないのに、残念。
参考リンク→:ピラカンサの実は毒なの?ちょっと食べてみた( ´艸`)
参考リンク→:”難を転ずる”縁起木『ナンテン』ってどんな植物?
まあ、どれも縁起がいいのに変わりないですね。もうすぐお正月。
豪華に縁起植物で飾りましょう(*'▽')
育ててみよう千両・万両
全く違う仲間の千両と万両ですが、基本的な管理は変わりません。
それぞれの育て方を簡単に見ていきましょう(≧▽≦)
千両の育て方
冬に冷たい霜のあたらない場所で管理します。
春からは日当たりから半日陰。真夏は強い日差しに当てると日焼けするので注意しましょう。
土は花の培養土でいいが、あまり水はけの悪い土は好まない。
かといって水を切らすと実つきが悪くなる。夏場に乾燥させすぎないよう注意しましょう。
千両に実が付かない理由
千両を育ててたのに、冬になっても実が付かないという悩みを持つ方もいます。
ここでは千両に実が付かなかった理由についていくつか原因を紹介します。
思い当たることがある場合は、来年から改善してみましょう。
花が咲いていない
花が咲かないと、もちろん実はつかない。
特に窒素分の多い肥料をあたえると、枝葉ばかりが育って花が咲きにくくなる。
春の肥料は控えめに与えるようにしよう。
花は咲くけど実が付かない
花が咲くのに実が付かない場合、開花の時に雨に打たれて花粉が流れている可能性があります。
5~6月の開花時期にはあまり雨に当てないように管理するのがポイントです。
実が付いていたけどいつの間にかなくなった
鳥に食べられている可能性が高い。
一度食べられた実は、残念ながら今年はもう実りません(*_*;
夜は室内に取り込むか、ネットをかけて鳥よけを行いましょう。
万両の育て方
千両同様に冬に冷たい風のあたらない場所で管理します。
春からは日当たりから半日陰。
真夏は強い日差しに当てると日焼けするので注意しましょう。
土は花の培養土でいいが、あまり水はけの悪い土は好まない。
腐植質の多い湿潤な土地を好む。
こぼれ種からでも簡単に芽吹くほど丈夫ですよ。
肥料はそれほど多くは必要ありません。
万両の下葉が落ちてかっこ悪い
万両は毎年上に葉が出ると、下の葉が落ちて茎だけになってしまいます。
その場合はどこでもいいので茎を切って仕立て直しを行います。
芽吹きはいいので、どこで切ってもいいんだけど、2~3年実が付かないことがあるので我慢しましょう。
まとめ
今回は千両・万両にとどまらず、一両から億両まで、「〇両シリーズ」をまとめて紹介しました。
どれも丈夫な植物なので育てるのは簡単!
ぜひ全シリーズコンプリートして大金持ち気分を味わってください!
お正月には縁起植物を集めて開運祈願。
他の縁起植物も集めて”おめでたいお正月”を迎えましょう。
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
縁起植物リンク→:縁起のいい植物。知ってるようで知らない「松」
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縁起植物リンク→:最高に縁起のいい植物、福寿草(*´▽`*)
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