美しき毒草エンジェルストランペットは幻覚を見せる危険な花?冬の越し方・育て方
夏になると目を奪われるほどの満開の花をつける花木があります。
こんもり茂った枝に無数のベルのような下向きの花を咲かせる植物。それがエンジェルス トランペット(またはエンジェル トランペット)
”天使のトランペット”と言う神秘的な名前を持つ植物がこちら(≧▽≦)
(゚д゚)!すごい花の数!!夏の暑さにもまけず、株いっぱいに沢山の花を咲かせる常緑低木です。
目次(*´▽`*)
一年草もある?エンジェルストランペット
エンジェルストランペットは”樹木”ですが、上向きに咲く”草花”だと思っている方がいるかもしれません(-ω-)/
じつはそっくりな花を咲かせる草花もあるんです。
朝鮮朝顔(チョウセンアサガオ)ダチュラ
一年草のそっくりさんがこちら。ダチュラ(学名:Datura) ナス科ダチュラ属の草花で原産地は南米(チリやペルー)に自生しています。
和名はチョウセンアサガオですが、朝鮮半島出身じゃないんです(^_^;)
エンジェルストランペットの和名はキダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)。
花がそっくりで木のように立ち上がるチョウセンアサガオということ。
現在の分類ではナス科ブングマンシア属(学名:Brugmansia)に分けられているけど、かつてはダチュラと同じダチュラ属に分類されていたこともある。
そのため、今でもエンジェルストランペットが”ダチュラ”の名前で呼ばれることもあるけど、正しくは”ブングマンシア”と呼びましょう(-ω-)/
ダチュラ(チョウセンアサガオ)とブングマンシア(キダチチョウセンアサガオ)の見分け方
花の形はそっくりだけど、これは見間違うことはない。
- ダチュラ:チョウセンアサガオは1年草、花は上向きに咲く。大きさは膝丈程度。
- ブングマンシア:エンジェルストランペット、キダチチョウセンアサガオ。常緑低木。2~3mの高さで大きく枝を広げたくさんの花を下向きにぶら下げる。
簡単に言えば、「木」だったらブングマンシア(キダチチョウセンアサガオ)、「草」だったらダチュラ(チョウセンアサガオ)ってことです(≧▽≦)
朝鮮原産・・・というわけでもないチョウセンアサガオ
また出ました、園芸業界特有の”違う原産地の名前がついちゃう”パターンです(^_^;)
ダチュラだけでなく、エンジェルストランペット(ブングマンシア)も朝鮮原産ではない。
実際はダチュラ・ブングマンシアともに、南米(チリ・ペルー)やインドを中心に分布している植物なんです。
ちなみに「ブルーエンジェルストランペット」という植物もありますが、エンジェルストランペット(ブングマンシア)ともダチュラとも別、イオクロマ属の植物。エンジェルストランペット(ブングマンシア)に近縁なので、育て方は同じで大丈夫です。
花が5㎝位と小型で鉢植えでも楽しめます。寒さはエンジェルトランペットより弱そうなので、冬は室内管理した方がよさそうですね(^_^;)
エンジェルストランペットの育て方
エンジェルストランペットは春から夏にかけて園芸店で苗が販売されます。ですが近年は栽培も減って取り扱いがないお花屋さんも多いかも(^_^;)
ネット販売も時期になれば販売が増えるので探してみよう!
とにかく、苗を手に入れたら土は選ばないので、肥沃な培養土などを利用して大きめの鉢に植え付け。
できるだけ日当たりのいい暖かい場所で管理しましょうΣ(・ω・ノ)ノ!
夏の間中花を咲かせるので、夏の肥料切れ・水切れに注意ですよ。
特に鉢が小さい場合は1日に2回も3回も水をかける必要があるので、十分に大きな鉢に植えて管理しましょうね。
病害虫はほとんどないので、それほど手はかからないです(≧▽≦)
エンジェルストランペットの冬越し
エンジェルストランペットはその豪華な姿から夏の園芸植物としても人気で、お庭で大きく育ったものを夏にはよく見かけますね(・∀・)
でも、実はあまり寒さには強くない(南米原産だからね~)
霜に当たるとたちどころに枯れます(・・;)
でも、根や株が残っていっれば夏にはまた枝を伸ばす宿根草のような樹木。
冬には地上1mくらいでバッサリと切り詰めて、寒冷紗などでくるんで越冬させましょう。
関東地方より北では地植えの越冬はさすがに厳しいので、秋に掘り上げて枝を落として棒だけの状態で玄関などで防寒させましょう。水をカラカラにしなければ結構簡単に越冬するので暖かくなってからお庭に植えればOK。
エンジェルストランペットの増やし方
丈夫で育てやすいエンジェルストランペット。
増やすのも簡単(≧▽≦)
暖かい時期に枝を10~20㎝の長さで切って、挿し木用の土に挿せば簡単に根が出ます(≧▽≦)
挿し木のポイントは、若くて充実した枝を使い、葉は上の2枚を残してすべて取り去る(大きければ1/2に切る)。
挿し木用の清潔な土に挿して半日陰で乾燥させないように管理するだけ。簡単に増やすことができますよ。ぜひチャレンジしてみて(゚Д゚)ノ
一方、草花の方、ダチュラは1年草なので普通の花と同じように育てられる。それどころか結構繁殖力が強いからこぼれ種で増えたりします(^_^;)
今はあまり花壇では使わないけど、なかなかに豪華で面白い。
キチガイナスビの別名のとおり、花のあとにできる実がまた面白い(-ω☆)キラリ
(・・;)
すげーとげとげ・・・
だけどこのトゲは柔らかいので見た目ほどチクチクはしないです。
この中に小さい種がたくさん入ってます。一年草のダチュラも、木のブングマンシアも同じような実をつけます(≧▽≦)
結構すごい「毒」持ってます
るろうに剣心を読んだことがある方なら、記憶にあるでしょう。弥彦が受けた毒「曼荼羅葉」こそ、チョウセンアサガオ。ダチュラなのです(*_*;
最近アニメ化されたことで人気再燃の「バナナフィッシュ」その麻薬の原料もこのエンジェルストランペットの仲間から作られたという設定になっているらしい。
使い方によっては死に至る危険性のある毒草なのです。悪用厳禁ですよ(゚Д゚)ノ
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接ぎ木でも毒が!恐ろしいダチュラの毒
同じナス科の植物ということで、ダチュラに食用のナスを接ぎ木して育てたら毒がナスに移って中毒を起こした事件も報告されています(゚д゚)!
その毒性の凄さを身をもってレポートしているブログが有ったのでリンク貼っておきますね。
ホント、この人良く死ななかった(*_*;
ダチュラは超強烈な幻覚作用から「魔王」「地獄への落とし穴」「悪魔のトランペット」などと形容されることもある。キチガイナスビの別名も(^_^;)
興味本位で試すのはほんとにキケンなのでやめましょうね。
でも、毒は紙一重で薬にもなるんです。
江戸時代の医師 華岡青洲は日本で初めてこのチョウセンアサガオを使って麻酔手術を行ったとして有名。
でもその前には動物実験や、自分の母や妻を使った人体実験(!)を繰り返し20年の年月がかかったと言われ、かなり危険も伴ったようです。
今は医療に使われることもないですが、毒成分は今も変わらず健在です(; ・`д・´)
普通に栽培してどうということはないですが、お子さんや動物などがいる場合は注意したほうがいいですね。
使用すると幻覚を見るとされるが、いわゆる麻薬の類とは違い、他の違法幻覚剤とは比べものにならない幻覚作用を引き起こすとされ どんな薬物依存者も絶対に近寄らないという (゚д゚)!
間違っても試してみようなどと思わないでください!!そこのユーチューバーダメですよ(゚Д゚)ノ
まとめ
エンジェルストランペットは夜に観賞するのが最高に美しい花木です( *´艸`)
夜になると満開の花から香りを放ち虫を誘い、動物には幻覚を見せる毒をもつ。その事実がよりこの花を妖艶に見せるのかもしれませんね。
怪しくも魅力的な夏の花。
興味のある方はぜひ育ててくださいね(・∀・)
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
“美しき毒草エンジェルストランペットは幻覚を見せる危険な花?冬の越し方・育て方” に対して4件のコメントがあります。