ベニカナメ(レッドロビン)にゴマ状の斑点が!これなんの病気?ごま色斑点病の対策と薬ご紹介
春になると住宅街の生垣が一斉に真っ赤に染まります(゚Д゚)ノ
春の新芽が真っ赤なこの生垣樹は『レッドロビン』
今では生垣の定番ともいえますね。丈夫できれい。比較的管理も簡単なのでひろく利用されるようになった生垣樹です。
しかし、このレッドロビンにも発生しやすい病気があります。
目次(*´▽`*)
ごま色斑点病にご注意
レッドロビンのかかりやすい病気の筆頭に挙げられるのが『ごま色斑点病』
この病気は新芽が展開して、落ち着くころ早ければ4月末から発生が始まります。
葉の表面に褐色の斑点が現れて、その周囲が鮮やかな赤に染まり、赤い斑点の中に黒いゴマ状の病斑が見えます。
ひどくなると、緑のまま早期に葉を落としてしまいます。
とはいえ、すぐに枯れることは無く、木に力があればすぐに新しい葉が出てくるのですが、きちんと対応しておかないと新しい葉もすぐにまた同じ症状で葉を落としてしまいます(゚Д゚)ノ
これを繰り返すうちに気の力が弱り、枝がスケスケに。新芽も吹きが悪くなり最終的に枯れてしまうこともあります。
斑点が発生した場合は早期対策が重要!
この病気はレッドロビンにとって避けては通れない。どんな木も発症する可能性があります。
斑点を発見した場合は早く適応する薬の散布を行いましょう。
ごま色斑点病に効果のある薬は?
ごま色斑点病に使える薬は『ベンレート水和剤』や『トップジンM水和剤』があります。
どちらも小袋に分かれているので、1Lの水に1袋を溶かして使用します。
農薬を希釈した場合は必ず「展着剤」を一緒に使用します。
展着剤だと住友化学園芸のダインが有名ですが、希釈する際に泡が立って大変。
エムシー緑化のグラミンSは泡立ちを抑える展着剤なので、ダインより使いやすく、筆者は愛用してます(-ω-)/
あとは、天気のいい日の午前中か夕方にしっかりと噴霧器で散布しましょう。
散布のポイント
薬品の散布は株全体にまんべんなく、できるだけ葉の裏にもかけましょう。そして、ポイントは地面にもかけること。
病気の葉が地面に落ちることで、地面にも菌が広がります。この菌が再び葉に戻って病気を広げる原因になるんです。葉だけではなく、地面にも散布。これがポイントですΣ(・ω・ノ)ノ!
薄めず使えるスプレータイプもあり
対象の木が1本だけなら、スプレータイプの「ベニカX」がごま色斑点病に効果があります。薄める手間もいらないので簡単ですが、これが何本もだと手が疲れてしまいます(^_^;)
基本的には噴霧器を利用して散布しましょう。
同じようなボトルでベニカXファインスプレーもありますが、ごま色斑点病に効果が確認されているのはこちらのベニカXだけです。
ごま色斑点病の症状がひどい場合には?
まだ斑点が出始めたくらいなら、薬をかけることで抑えることもできますが、広く広がって葉が落ち始めている場合はさらなる処置が必要です。
症状の出た葉をすべて取って焼却処分
葉がひどく落ち始めている場合は、斑点の出た葉をすべて木から外します。
地面に落ちている葉もきれいに掃除しましょう。
本来なら焼却処分がいいのですが、今のご時世、家庭で焼くわけにはいかないのでごみ袋に詰めて捨ててしまいましょう。土に埋めたりするとそこから再発する可能性があります。株元もきれいにして菌が残らないようにします。
そのうえで、しっかりと薬を散布します。株全体と足元までしっかりと薬剤がかかるようにしましょう。
あわせて土壌改良、追肥を行う。
病気が広がる原因のひとつとして、株が弱っている可能性があります。
植えつけてから土壌改良は行いましたか?毎年肥料はあげていますか?
意外と生垣は放置されていることが多いのが現実。土が硬くなり栄養不足で弱っているから病気にかかりやすくなっていることがかんがえられます。
土がかたいようなら、たい肥や土壌改良剤を株元にまいて、表面の固く締まった土を軽く耕します。
どうしても固いなら上にまくだけでもいいですが、スコップも刺さらないような土では植物がまともに育つわけないですよね(^_^;)
たい肥でもいいですが、おすすめは土の再生材や土壌活性剤などの方が効果が早くお勧めです。
樹勢回復のため、メネデールを与えると根の回復と、新芽の展開がよくなりますよ(≧▽≦)
ごま色斑点病にならないためには
病気にかかってから対応するのは大変です。できるだけ発生前の対応が重要。
病気にならないためにはどうすればいいのでしょうか。
かかりやすいカナメモチと丈夫なレッドロビン
みんな同じように見えるレッドロビンですが、実はベニカナメモチといわれる葉の小さい品種と、ベニカナメモチとオオカナメモチの交雑種であるレッドロビンがあります。
見た目の違いは葉の大きさくらいしかないのでほとんど見分けがつかないですが、ベニカナメモチの方がごま色斑点病が発生しやすいといわれています。
そのため最近生垣で利用されているのはレッドロビンばかりになっていますが、古くから植えてある家ではベニカナメモチの場合もあります。
ベニカナメモチで毎年病気が発生している場合は、新芽の展開前からの早めの薬剤散布をおこなうのがおすすめ。
またベニカナメモチでどうしても病気になってしまうのなら、レッドロビンに植え替える。またはほかの生垣樹に変えるのも方法です。
丈夫な株つくり
上でも紹介しているように、病気がひどくなるのは木が弱っている場合も多い。
日頃から株を健康に育てることで抵抗力を高め病気を予防することができます。
健康な土壌づくり、冬の寒肥、適時に剪定など、メンテナンスをこまめに行うことで病気を防ぎます。
こまめに観察することで、病気の早期発見にもつながります。
え?メンドクサイ?そんな人は生垣はやめて金属フェンスにした方がいいかもしれません(-ω-)/
生垣も生き物。きちんと手をかけてあげることできれいに育ってくれるんです。
まとめ
レッドロビン(ベニカナメモチ)の大敵『ごま色斑点病』
厄介な病気ですが、木を健康に管理することで予防することが可能です。
こまめにメンテナンスして綺麗な生垣を楽しみましょう!
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
質問です。
拙宅にレッドロビンの生垣があります(20mくらい)。生垣の一部(4mが2か所くらい)が、3~4年前から褐斑病、ゴマ色斑点病になり、困っています。薬剤散布は適宜やっているのですが、年々葉が減ってきています。いっそのことダメな部分を植え替えた方が良いのかもと思っています。一気に植え替えるとその部分は目隠しが無くなってしまいます。そこで、ダメになってきている木の脇に新しいレッドロビンの苗を植えようか、それとも樹種を変えてトキワマンサクの苗を植えてみようか悩んでいます。レッドロビンの苗を植えても、また同じ病気になってしまいますか?よろしくご教授ねがいます。
植え付けてからかなり時間がたっている生垣なのかと思います。
記事にもあるように、土が硬くなって根がうまく伸びれていないため株が弱っているのかなとも思います。土壌改良で回復をはかるのも一つの方法。
もし植え替えるなら、レッドロビンだと病気がうつる可能性が高いです。ごま斑点病は落葉した葉からも感染するので、落ち葉掃除と感染予防をしっかり行いましょう。
トキワマンサクとの混植生垣も素敵だと思いますよ(≧▽≦)
どうもありがとうございます。中古住宅を買い、そのとき既に生垣がありました。ですので何年くらい経った生垣なのかわかりませんが、木の幹を見ると表面がガサガサと鱗のようになっているので、大分年数が経っているのかなと思います。
ご指導のように、ダメな部分の幹の隙間にトキワマンサクの小さな苗を植えてみようと思います。そしてトキワマンサクが茂ってきたころにダメなレッドロビンは除去します。(従来のダメな木を当初から完全に取り去ってしまうと目隠しが無くなってしまうので、隙間に植える)
その他のチョット怪しい部分は土壌改良を行ってみます。
こういう問題って素人には悩ましいですね。大変ありがとうございました。
土壌改良に使う有機物(腐葉土など)は一度ではなかなか土は回復しません。毎年冬に腐葉土などを足してあげると年々回復していくと思いますよ。寒肥も忘れずに。
ガンバってください(≧▽≦)