何が違う?そっくり観葉植物『エレンダニカ』と『グレープアイビー』
お部屋に観葉植物を飾りたいけど、場所がない(;´Д`)
できれば手をかけなくても、じょうぶに良く育ってくれる植物がいい(。-`ω-)
そんなわがままさんにもおすすめできる、人気の観葉植物『エレンダニカ』を紹介しよう。
そして、ついでにそっくりさん『グレープアイビー』との違いも開設するよ(≧▽≦)
目次(*´▽`*)
エレンダニカってどんな植物?
エレンダニカは、ブドウ科シッサス属のつる性多年草。
原産地は熱帯アメリカ。
そのため、暑さに強く、逆に寒さには弱い植物です。
観葉植物としては、吊り鉢で栽培されることが多く、天井などから吊り下げて飾れるので飾る場所がないというお部屋でもグリーン栽培を楽しめます。
一応”つる植物”なので”まきひげ”が出て絡めるものがあればよじ登るんですが、その力もあまり強くないのでほとんどは垂れ下がるような姿で飾られることが多いですね。
エレンダニカとグレープアイビーの違いは??
人気の吊り鉢観葉植物『エレンダニカ』
そして、そのそっくりさんで『グレープアイビー』という植物もあります。
ぱっと見た感じは同じように見えるんだけど、何が違うの??
エレンダニカはグレープアイビーの園芸品種
そっくりなのもあたり前、もともと『エレンダニカ』と『グレープアイビー』は同じ植物。
原種となったのは『グレープアイビー』
この中で切れ込みが深く、光沢の美しい株を選抜して作られたのが『エレンダニカ』なんです。
学名で見たら一目瞭然
- グレープアイビー Cissus rhombifolia
- エレンダニカ Cissus rhombifolia cv.”Ellen Danica”
上記のように、グレープアイビーの園芸品種という位置づけです。( cvはcultivar の略で園芸品種という意味です)
比べるとエレンダニカの方が切れ込みが大きいのが分かりますね(=゚ω゚)ノ
同じシッサス属の観葉植物としては、カンガルーアイビー(学名:Cissus antarctica)などもあります。
グレープアイビー・エレンダニカが熱帯アメリカ原産なのに対し、カンガルーアイビーは名前のとおりオーストラリアに自生する植物。
一枚ずつの葉が大きく、ややワイルドな雰囲気を持っていますね(≧▽≦)
エレンダニカの育て方
エレンダニカに限らず、グレープアイビー・カンガルーアイビー、その他ブドウ科のつる性観葉植物もだいたい同じで育てられるよ(≧▽≦)
エレンダニカの置き場所
耐陰性はあるので、室内の多少暗い場所でも栽培可能。
だけど、あまりに暗い場所だと軟弱に育ってしまうので、ある程度の明かりはあった方が元気に育ちます。
夏の強い直射日光は避けた方がいいけど、レースのカーテン越しくらいの優しい光はしっかりした株に育つので、できるだけ明るい場所に飾りましょう。
冬は窓から離して!
明るい場所に置くことよりも、注意が必要なのが『冬の寒さ』
熱帯アメリカ産のエレンダニカは寒さが苦手。
いくら室内を暖かくしていても、窓の近くは最も気温が低下する場所。
あまりの低温状況では、葉が傷んだり、最悪枯れてしまうこともあります(゚Д゚;)
外気温が下がる秋以降は、窓からは1m以上は離して飾るようにしましょう。
エレンダニカの水やり
丈夫なエレンダニカを枯らしてしまう原因の多くが、「水の与えすぎ」
基本的にかなり乾燥に耐えられる植物です。
春から秋の生育期は、土の表面が乾いてからしっかり与えればいいのですが、問題は冬。
気温が15度を下回ると、エレンダニカは半分休眠状態になり、水の吸い上げが悪くなります。
この時、土の中が加湿になりすぎると『根腐れ』を起こして、葉が茶色く枯れてきてしまいます。
寒い時期の水やりは、表面が乾いたと思ってから、さらに2~3日経ってから与えるくらいで十分。
あたえる水も、冷たい水道水ではなく室温と同じくらいのぬるま湯で、日中の暖かい時間にあたえ、気温が下がる夜には余分な水がなくなるように注意しましょう。
受け皿に水をためっぱなしにするなんて絶対ダメですよ(゚Д゚)ノ
水やりより重要な『葉水』
エレンダニカに重要なのは、土の湿り気よりも湿度。
特に乾燥しやすい冬の季節は、毎日の霧吹きで株を生き生きと保つことができます。
夏などは、屋外で株全体にシャワーをかけるのも有効。
ほこりを落とし、ハダニを予防する効果も期待できます(・ω・)ノ
エレンダニカの耐寒性
エレンダニカは熱帯アメリカ原産ということもあり、寒さは苦手。
USDA Zoneの分類では10~11
参考リンク:この植物はうちで冬越し出来るかな?耐寒性はUSDA 耐寒性ゾーンマップ(Hardiness Zone)で調べられるゾ!
日本国内では、沖縄でやっと屋外冬越しができるくらい。
水を控えて管理することで5℃以下でも越冬できるけど、きれいに保つには10℃以上の温度を確保する方が安心です。
エレンダニカの植え替え
生育盛んなエレンダニカは、1~2年で根がパンパンになってしまいます。
鉢底から根が見えていたら、5~9月の暖かい時期に植え替えを行いましょう。
あまり鉢を大きくしすぎると、土がなかなか乾かず根腐れしやすくなります。
鉢のサイズは一回り大きくするにとどめておきましょう。
土は水はけのいい『観葉植物の土』を利用します。
水はけ確保のために鉢底石も忘れずに入れましょうね。
エレンダニカの肥料
それほど多くの肥料を必要とはしませんが、生育期の春~夏にかけては月に1度程度、観葉植物の肥料を与えると元気に育ってくれます。
ただし、気温が下がってからの肥料は逆に根を傷める可能性があるのでNG。
あたえる量は肥料のパッケージを見て適切に与えてくださいね(≧▽≦)
エレンダニカの剪定
花を観賞するような植物ではないので、春から夏にかけてなら、邪魔なつるはどこで切ってもOKです。
特に、「葉の色が悪い」「貧弱に育っている」場合などは、植え替えの際に思い切って半分~1/3くらいまで切り詰めて株を更新するのもおすすめ。
切り詰める際は、葉っぱのある場所までにとどめましょう。
茎だけになると、そのまま枯れこんでしまう場合もあります(^_^;)
剪定した枝は挿し木も可能
充実した枝の先端10㎝ほどが成功しやすい。
挿し穂は先端を切り落とし、上の3~4枚を残して下の葉は落とします。
残した葉も大きいようなら半分程度に切りつめ、挿し木用の土に挿して半日陰で乾かさないように管理すれば、温度がある時期なら1~2ヶ月で発根してきます。
根が出てきたら観葉植物の土に植え替えて管理しましょう。
エレンダニカの病害虫
病害虫は少ない植物ですが、注意する害虫がいくつかあります。
ハダニ
乾燥して風通しが悪いとハダニが発生することがあります。
- 葉の色が悪い。
- 点々と白くなっている
このような場合、ハダニを疑いましょう。
ハダニは小さくて虫そのものは見つからない場合が多いですが、細かい蜘蛛の巣のようなものが張っていたらハダニが発生しています。
ハダニは普通の殺虫剤が効かないので、必ずハダニ専用の薬で退治しましょう。
暖かい時期なら、屋外でシャワーで流してしまうのも効果的。
ハダニはつかまる力が弱いので、強い水流で流すことができます(・ω・)ノ
カイガラムシ
ハダニと同じく、普通の薬が効きにくい害虫。専用スプレーの利用がおすすめ。
数が少ないなら古歯ブラシでこすって落とすのも有効です。
エレンダニカ(シッサス属)にラフレシアが寄生する?
世界最大の花『ラフレシア』を知っていますか?
このラフレシアは寄生植物で、ブドウ科の植物のつるに寄生することで、自身では栄養分を作らず、寄生主からの栄養だけで花を咲かせます。
このラフレシアが寄生する宿主としてシッサス属の名前が出ることがあるが、これは間違い。
正しくはミツバカズラ属(学名 : Tetrastigma)が正しいようだ。
ミツバカズラ属は熱帯地域であるアジア、 マレーシア、オーストラリアの熱帯雨林に広く分布するブドウ科の植物。
仲間としては、日本でも雑草として悪名高いヤブガラシ(学名:Cayratia japonica)に近い仲間。
それだけ生育旺盛だからラフレシアに寄生されても大丈夫なんですね(^_^;)
(ラフレシア科には数種類の仲間があるので、中にはシッサス属に寄生するものがあるのかもしれません。詳しい方いらっしゃいましたらTwitterのDM(@engaku_project)などで教えてくださいヾ(≧▽≦)ノ)
まとめ
今回は吊り鉢の観葉植物として人気の「エレンダニカ」とその仲間を紹介しました。
非常に育てやすくて初心者にもおすすめ。
ぜひ育ててくださいね(≧▽≦)
エレンダニカは屋外栽培には向かないので、お庭で同じようなつる植物を育てる場合は、ヘンリーヅタがおすすめ。
冬は落葉してしまいますが、寒さにも強く、秋の紅葉は非常に美しいのでおススメです。
では、みなさまよい園楽を~~~~~(≧▽≦)