朝貌(あさがお)の花は現代で言う桔梗(キキョウ)小さく育てる育て方~秋の七草7~

キキョウ表紙
キキョウ表紙

万葉の時代、日本で大人気だった秋の花、『秋の七草』を追うシリーズもついに最終回(*’ω’*)

最後の花は『朝貌(あさがお)の花』です。

毎度恒例、秋の七草の復習から(≧▽≦)

秋の七草とは?

日本には古来から「秋といえばコレ!」と決められた植物が存在します。

万葉の時代から日本人に愛されてきた『秋』を代表する植物『秋の七草』は万葉集に収められた山上憶良の歌にうたわれています。

はぎのはな、おばな、くずばな、なでしこのはな、おみなえし、また、ふじばかま、あさがおのはな

山上憶良
やまのうえのおくら
  万葉集 一五三八 巻八)

春の七草が、冬の終わりとともに芽吹く、早春の栄養ある薬草を集めるのに対し、秋の七草は季節の変化を目で楽しむ花の美しさに焦点が当てられています。

春の七草に比べていまいち人気のない「秋の七草」やっぱり食べられないからかな?花より団子な日本人(^_^;)

でも、今まで勉強してきてくれた読者様はさすがに覚えたよね?まだ覚えていない場合は過去の記事を読み直して学習しましょう!

朝貌とはなんの植物?

「アサガオって夏の花じゃない(?_?)」そう思われるかもしれませんが、万葉の時代にはまだ現在の「あさがお」は日本には入ってきていない。これは現代のあさがおではない植物だといわれています。

「イヤイヤ、もしかしたらあったかもしれないよ(・´з`・)」そうかもしれないけど、同じ万葉集の巻10に「朝貌は朝露を帯びて咲くというが、夕影にこそ咲きぶりが際立つ」という記述もあります。

夕方の方が美しいアサガオってのはちょっとおかしい。これらのことからも『朝貌』は「現代のあさがお」とは別の植物であると考えられています。

万葉集で読まれる朝顔の正体は?

万葉の時代に日本に自生していた花で秋に目を引く花として、「昼顔=ヒルガオ」「木槿=ムクゲ」「桔梗=キキョウ」などが候補としてあげられています。

この中で現代ではキキョウが一番有力ではないかといわれています。

キキョウが有力とされるのは「新撰字鏡」という日本最古の漢和辞典に「桔梗」説明に「阿佐加保(あさがお)」と書かれていることが証拠とされています。

万葉集が成立した時代は『朝貌』と呼ばれていたキキョウは室町時代、生け花の成立とともに漢名の桔梗を音読みした「キキョウ」と呼ばれるようになって現代にいたるというのが現代の定説となっています。

秋の七草最後を飾る「キキョウ」

秋の七草の朝貌の解釈はいくつかあるが、現在有力なのは「キキョウ」

今回、秋の七草は「桔梗(キキョウ)」ということで話をすすめていきます。

皆さんもご存知の通りつぼみもかわいらしく、今も人気の草花ですよね(^^♪

キキョウの学術的分類では?

キキョウはキキョウ科キキョウ属の宿根多年草。学名Platycodon grandiflorum  

Platycodon : キキョウ属 、grandiflorum : 大きい花の という意味。

学名のPlatycodon(プラティコドン)は ギリシャ語の「platys(広い)+ codon(鐘)」が語源。  

花の形に由来しているらしい。確かに鐘にも見えるかも(*’▽’)

キキョウ科にはカンパニュラ(ホタルブクロ属)などもあるが、キキョウ属はキキョウ1種のみ。結構特徴的な花ですよね。

キキョウの面白いつぼみ。

開花直前は、つぼみが風船のように丸くふくらみかわいらしい(^^♪

開花前には花びらが互いのふちでくっついたまま膨れていくためふっくらして見えます。

​触ってみたい気持ちはわかる、でもそっと触る程度にして、けっしてつぶさないであげて(;^ω^)

薬としても役に立つキキョウ

キキョウは日本だけでなくアジア東部に広く自生していて、中国では古くから薬用として利用されてきました。

利用部位は「根」

漢方では根を干して煎じたものを、せきやのどの薬にします。根は太く長く小ぶりなニンジンのような姿をしています。

薬用成分は「サポニン」これは昆虫にとっては有毒(*_*;

そのためキキョウは虫に食害されにくいんです。育てるほうとしては楽でいいですね(≧▽≦)

明智光秀のせいであまり印象の良くない桔梗紋

 昔から武士に好まれたキキョウは「家紋」に取り入れられたり、江戸城には「ききょうの間」や「桔梗門」の名前でも残る。

 家紋として有名なのは明智光秀の桔梗紋。

織田信長を暗殺したことで「裏切りの紋」なんて呼ばれることもあるけど、キキョウにとってはいい迷惑です(^_^;)

​ ほかにもキキョウを使った家紋は各地で見られまる。形が特徴的だから家紋にしやすかったのかな。

 もちろん家紋だけではなく和歌や俳句にも多く登場し、人気のほどがうかがえます。

キキョウの花ことば

桔梗の花言葉は「永遠の愛」、「気品」、「深い愛情」どれも素敵ですね(*´▽`*)

花言葉には「裏切り」とかはないので、プレゼントに使用しても問題にはならないので安心してください。

アリが火を噴く!?キキョウの別名「アリの火吹き」

平安時代の辞書には キキョウは「阿利乃比布岐(ありのひふき)」として載っています。

これはもちろん「蟻(アリ)の火吹き」 の意味。

子の名前の由来を調べてみると、

「蟻が桔梗の花びらをかむと、蟻の口から『蟻酸(ぎさん)』という酸が出て、桔梗の花の色素であるアントシアンを赤く変色させるため、まるで蟻が火を吹いたように見える」からだという。

それはちょっと見てみたい!と言うわけで、早速実験してみました。

蟻(アリ)の火吹きを再現してみた!

さっそくキキョウにかみついてもらえる「アリ」を捜索するのですが、こんな時に限って見つからない(^_^;)

庭石をひっくり返したり、鉢の底を覗いたりしてやっとの思いで小さなアリを数匹捕獲することができました。

ち、小さすぎてうまくかみつけせることができない(;´Д`)

「おらあああああ!噛めえぇぇえ!(゚Д゚)ノ」

ちょっと力の配分を間違ったために…

プチッ・・・(;”∀”) あ…

や、やっちまった~(;’∀’)

ま、まあともかく写真をご覧ください!!見事に赤くなりました!!成功(?)です!

「アリの火吹き」じゃなくて、正確には「アリの血染め」ですけど(;^ω^)

確かにアリの蟻酸でキキョウは赤く変色しました!

皆さんも実験する際には、アリさんは小さいので注意しましょう(合掌)

園芸植物としてのキキョウ

自生地では絶滅危惧種になっているが、園芸的には丈夫で育てやすく、宿根して毎年楽しめる花として人気が高い。

古来から美しい花が人々に愛され、万葉の時代から観賞されていただけあり。かなり早くから園芸品種が成立していたそうです。

貝原益軒の『花譜』(1694年)には「紫白二色あり。(中略)八重もあり」と紹介されています。この辺りは現代でも品種として残っているので見ることができますね(・ω・)ノ

しかし、現代では途絶えてしまって見ることのできない品種も多い。

前田利保の命で編纂され、1853年(嘉永6年)に序文が書かれた植物図譜『本草通串証図(ほんぞうつうかんしょうず)』には、緑色の八重咲きや濃い黄色、花弁が基部深くまで切れ込んでそれぞれが外側に丸まってウサギの耳のような形になる「兎耳桔梗」、花弁が平皿のような形になる「紋桔梗」などが記載されています。

現代にあったらこれらも大人気だっただろうと思うと残念で仕方ないですね(。-`ω-)

ちなみに、切り花でも人気の「トルコキキョウ」は北アメリカ原産のリンドウ科の花でトルコ産でもなければキキョウでもないというとんでもない奴です(^_^;)

 ​まあ、花はきれいですけどね(;^ω^)

キキョウの育て方

6月ごろから花付きのポット苗が販売されています。種から育てることもできますが、粒が小さく大変なので苗から栽培するのが一般的です。

終わった花を摘み取っていくと次々に新しい花がふくらんできますよ(≧▽≦)

キキョウを育てる土は?

腐葉土などの有機物が多く含まれる土壌で、湿り気のある土壌を好みます。

水はけはいいが水もちのよい土を選んで植えましょう。ちょっといい培養土(1袋1,000円くらいのもの)であればバランスも良くお勧めです。

キキョウの管理・育て方

日陰ではうまく育たないので、基本的に日向での栽培になりますが、真夏に土が乾きすぎないように注意しましょう。

鉢植えの場合は午前中しっかり日が当たり、午後は半日陰るような場所がおすすめです。

終わった花がらをこまめに摘み取ることで新しいつぼみが膨らみやすくなります。

キキョウの肥料は?

植え付け時に緩効性肥料(マグアンプKなど)を与え、開花期にはリン酸分の多い液体肥料を10日に1度追肥することで長く花を楽しむことができます。

栄養が豊富だと、地下茎が充実し毎年大株に育ってくれます。

キキョウの植え替え

宿根草のキキョウは植えっぱなしでも毎年咲いてくれますが、株が老化すると株に勢いがなくなっていくので、鉢植えは毎年、露地うえでも3年に1度は掘り上げて株分けを行って株を更新する方がいいでしょう。

適期は3月、もしくは10月。

キキョウを掘り上げると、小さなニンジン状の根茎が出てきます。分ける根茎に芽がついていることを確認して切れ味のいいカッターなどで2~3株に切り分けて植えなおしましょう。

また勢いのいい元気な花を咲かせてくれますよ(≧▽≦)

キキョウを小さく育てるには?

お店で販売されるキキョウはほとんどが矮性種。園芸的に改良されてコンパクトに育つものがほとんどです。

普通に育てても20~30㎝程度には収まりますが、5月ごろ本葉を6枚くらい残して先端を切り戻す(ピンチ)を行うことで、より背を低く、さらに枝数を増やしてたくさんの花を楽しむことができます。

本来のキキョウは1mを超える草丈のものが主流でしたが、現代ではそういった背の高い桔梗は逆に『高性種』と表記されているものを探さないといけなくなっています。

キキョウを購入するときは、どの大きさのキキョウを育てたいかよく確認しましょうね(≧▽≦)

キキョウの病害虫対策

病害虫の少ないキキョウですが、害虫はたまにつくことがあります。

特に多いのが、夏の乾燥期に発生する「ハダニ」

ハダニは専用の薬でないと効果がないので、ハダニに効果のある専用薬を使用しましょう。

薬をかけないでも、葉の裏から強い水流をかけるのもおすすめです。ハダニは掴まる力が弱いので水の力で簡単に流されてしまいます。

まとめ

秋の七草、最後の一種『朝貌』は現代の「キキョウ」のことでした。

つぼみが膨らんで、割れるように開いていく様はすごく可愛らしい(≧▽≦)

小さな鉢で飾るだけで日本の秋を演出できます。

栽培は簡単なのでチャレンジしてくださいね。

 これで無事、秋の七草全紹介終了。

 ぜひ花を眺めて日本の秋を堪能してください。では、よい園楽を(≧▽≦ノシ







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