国産ジュエルオーキッド、南蛮籠目蘭こと、マコデス・ペトラ(≧▽≦)

ジュエルオーキッド表紙

宝石のように美しいランジュエルオーキッドを知っていますか?

どんなに美しい花だろう?と思われるかもしれませんが、花ではないんです!本当にきれいなのは葉!

光が当たるとキラキラと輝く葉脈が美しい。ホントに宝石のような植物なんです(≧▽≦)

ジュエルオーキッドとは?

実は「ジュエルオーキッド」と呼ばれるランは1種類ではありません。

ビロード状の葉を持ち、葉脈が輝くように光る蘭の仲間を総称して宝石蘭、ジュエルオーキッドと呼ばれます。

ジュエルオーキッドはシュスラン属(Goodyera)マコデス属Macodes 、ドッシニア属 Dossinia 、キバナシュスラン属 Anoectochilusなどを挿し、どれも美しい葉を持っています(≧▽≦)

ただ、生産の難しさから苗は希少でお店に並ぶことは少ないです(-_-;)

その中でも比較的流通量の多いものがマコデス・ペトラ Macodes petola

東南アジアの熱帯雨林の林床に生える小さな蘭です。

熱帯の植物なんですが、実は日本にも自生してるんです(゚д゚)!

まあ、沖縄西表島なんでほとんど熱帯ですけどね。

マコデス・ペトラには和名も設定されていて、その名も ナンバンカモメラン(ナンバンカゴメラン)漢字で書くと「南蛮籠目蘭」外国の籠目(竹籠の網目)のような葉を持つ蘭ってこと。

うん、なかなかストレートに姿を表現していてわかりやすいですね(≧▽≦)

絶滅の危機にあるナンバンカゴメラン

環境庁がまとめているレッドデータブックというものがあります。これは絶滅の危険がある動植物が危険度によってランク付けされてまとめられている指標です。

ナンバンカゴメランこと、マコデス・ペトラはこの中で絶滅の危険度2番目に位置する「 絶滅危惧IA類(CR)ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの に分類されています。

マコデス・ペトラはその美しさから愛好家も多く栽培化で絶滅することはないでしょうが、野生種は環境の変化や盗掘により絶滅の危機に瀕しています(>_<)

現地で発見したとしても絶対に持ち帰るなんて思っちゃだめですよ。

写真で見ると、野生種はなんだか栽培種よりもワイルドですね(^_^;)

ジュエルオーキッド「マコデス・ペトラ」の育て方

ジュエルオーキッドはハッキリ言って難しいです(゚Д゚)ノ

好む環境が日本の一般的な環境とはかなりかけ離れているので、上手に育てるコツは自生地の環境に近づけてやること。

多くのジュエルオーキッドは同じような環境を好むので他の品種でも応用できると思います。

ジュエルオーキッドの好む日照

自生地でも薄暗い林床に生える植物なので、直射日光は苦手です。

室内のカーテン越しの柔らかい光で育てましょう。

きらめく葉脈は暗い林床で花粉を媒介してくれる昆虫に見つけてもらうため、ともいわれています。

ジュエルオーキッドの好む温度

熱帯雨林に生育しているわけで、もちろん寒さが苦手です。

胡蝶蘭と同じくらいに15度以下にはならないように気をつけましょう。

できれば20~25度くらいの間で安定させられるとベストです。

15度以下だと下葉が一枚ずつ落ちていき最終的に枯れてしまいます(-_-;)

落葉するようなら温度環境を見直すのがいいでしょう。

ジュエルオーキッドの好む湿度

高温多湿の環境に生育するので、基本的には湿度が高い方があっています。

しかし海外の栽培されている方の情報では根が乾燥しなければ湿度18%でも問題なかったという説明もあります。

湿度が高いのが良いだろうと、水槽のような閉鎖された空間で育てると失敗のもとです。空気の流れがなく、こもった環境ではカビや腐敗の可能性があるためむしろ湿度は多少低くても風通しのいい環境こそが必要なようです(゚Д゚)ノ

アクアリウムなどでもジュエルオーキッドは人気ですが、利用する場合は風が回るように工夫して植込みする必要があります。

ジュエルオーキッドの好む水

ジュエルオーキッドは湿った土を好んで生育します。分布地も常に水気のある場所が多い。

つまり乾燥には弱い植物です。

土壌が乾燥してしまうと根が傷み、回復に長い時間を必要とします。水切れには注意しましょう。

かといって、常に水に浸かっているような環境はあまりよくありません。常に新鮮な水が流れるような環境を作りましょう。

半年に1度くらい鉢の中に水を満たしてから一気に抜くことで、植込み材にたまった根からの老廃物を流し去ることができるので根の発育がよくなるようです。

ジュエルオーキッドの好む土

ジュエルオーキッドは蘭ですが、地面に生える地生蘭なのでバークチップ主体の乾燥しやすい「ラン用培養土」は向きません(゚Д゚)ノ

ペーハー調整済みピートモス5:パーライト5の混合か水苔を使用します。

ピートモスは乾燥していると水をはじくので必ず給水させてから使いましょう(。-`ω-)

水苔で植えこむ際は洋ランを植えこむようにきつく巻いてはダメです(゚д゚)!

水苔はスポンジと同じ!きつく植えこむとよく乾き、ゆるく植えるとたっぷり水を持つようになります

乾燥を好むコチョウランなどはややきつく巻きますが、ジュエルオーキッドはやんわりと包み込みましょう。

ジュエルオーキッドの好む肥料

林床の肥料の少ない環境に育つマコデス・ペトラは肥料をほとんど必要としません

与えるなら生育期(春~夏)に規定量の倍以上に薄めた液体肥料を月に1~2回与えます。

それよりも、マコデス・ペトラは石灰岩質の土壌に多く生育するといわれています。

そのためカルシウムが定期的に補給できるように有機石灰(牡蠣殻石灰)を施すか、水溶性カルシウムを豊富に含んだ活力剤「リキダス」を与えるといいようです。

マコデス・ペトラの花

葉が宝石のように美しい蘭。さぞかし美しい花を咲かせるのだろうと期待された方。

残念!

ジュエルオーキッドの花はハッキリ言って地味です(^_^;)

花の大きさは5㎜程度。穂状になって花を咲かせますが、ほとんど目立ちません。

よくよく見れば確かにランの花の形はしていますね(´゚д゚`)

花を咲かせても種子を取るのは難しく、とれたとしても蘭は種から育てるには組織培養を行うなどしないと発芽させることすら困難。

花を観賞した際は早めに花茎を切ることがおすすめです。ただでさえ生育の遅いジュエルオーキッドが余計な栄養を使い弱ってしまう可能性もあります。

ジュエルオーキッドの繁殖

繁殖は株分けが多く行われています。

株が充実してくるとわきから小吹してくるので、葉がある程度そろうまではそのまま育てて株分けする子株に根をつけた状態で親株から外します。

株分けした子株はまだうまく水が吸収できないので、乾燥させないように半日陰で管理しましょう。

まとめ

まるでファンタジーの世界の植物のような、不思議な模様の植物。

まさに魔法の産物のようです(≧▽≦)

ジュエルオーキッドは1種ではなく、虹色に輝く葉脈を持つランの仲間の名前でした。

日本の西表島にも「マコデスペトラ」というジュエルオーキッドが自生し、現在、絶滅の危機(゚Д゚;)

なんとか自然の状態で残るよう祈っています\(゜ロ\)(/ロ゜)/

この美しさは写真では伝わらない!ぜひ実物を見てくださいね。

では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙

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