日本ミツバチが大集合!ミツバチラン”キンリョウヘン”の秘密

ミツバチが大集合する蘭、キンリョウヘンをしっていますか?

通称「ミツバチラン」とも呼ばれ、花が咲くと周囲のミツバチを呼び集めるといわれる蘭、それが”キンリョウヘン”

なんでそんなことが起こるのか?キンリョウヘンは何者なのかを紹介します(=゚ω゚)ノ

キンリョウヘンってどんなラン?

photo credit: douneika Cymbidium floribundum 'Rigoletto' via photopin (license)

キンリョウヘンは漢字で「 金稜辺 」と書く。中国原産のラン科植物。

日本には1400年代に渡来したといわれ、花というよりも葉芸(斑入りや変異)を楽しむ古典植物として人気を博しました。

万年青といい、なんで日本人は花じゃなくて葉っぱばかりに目が行くのか不思議です(*_*?

キンリョウヘンはシンビジウムの仲間

キンリョウヘンの学名はCymbidium floribundum

シンビジウムの仲間なんです。最も、シンビジウムというよりも、東洋ラン、春蘭などの仲間といった方がいいかもしれないですね。

キンリョウヘンは4~5月に小型のシンビジウムのような花を咲かせます。

この花に大量のミツバチが集まることから「ミツバチラン」とも呼ばれるんです。

花が咲いてもミツバチが来ない!なんで??

ミツバチランと呼ばれるキンリョウヘンですが、花が咲いても写真のようにわんさかミツバチが集まることはほとんどありません(´゚д゚`)

なぜなら、キンリョウヘンの花に集まるミツバチは「日本ミツバチ」だけ。

しかも、新しい群れを作るために分蜂したミツバチの群れだけだからです。

日本ミツバチと西洋ミツバチ

現在、はちみつを作るために飼育されているミツバチの多くは明治時代に導入された西洋ミツバチ。

純粋に花の蜜だけを集め、大量に蜜が取れるということで広く利用されています。

たいして日本ミツバチは古来から日本ではちみつ採集に利用されていますが、西洋ミツバチより採集量も少なく、管理も難しいことから利用されることが少なくなっています。

生息しているのも山の中なので、一般住宅地で花が咲いてもそこまで日本ミツバチが集まってくることはまれなんです(=゚ω゚)ノ

写真で見るような花が隠れるほど大量のミツバチが集まるのは、日本ミツバチが多く生息する山の中で開花した場合だけ。

まあ、一般家庭であんなにミツバチが集まってもどうしようもないですけどね(^_^;)

日本ミツバチは野生種なので、入ってほしい巣箱に誘導するのが大変。

その際にこのキンリョウヘンの花があれば新しい巣を作ろうとして飛んでいる群れを集めて巣を作らせることができるんです。

キンリョウヘンの花に香りがないんですけど

キンリョウヘンを栽培している方から、「花が咲いたけど、全く香りがしないんだ(`・ω・´)香りがないからミツバチが来ないんじゃないか??」

と言われることがあります。

実際、キンリョウヘンの花にはほとんど香りがありません。正確には人間が感じられる香りがない。

鉢を呼び集めるのは甘い香りではなく、ミツバチの出す特有のフェロモンに似た成分。

この成分を『本物の蜂が集合をかけている』と勘違いして日本ミツバチが集まってくるんです。

ですから、人間が嗅いで分からなくても蜂たちにはしっかり感じているはず。

ミツバチが集まらないのは、その周辺に日本ミツバチがいないか、分蜂の時期が終わってしまっている可能性があります(=゚ω゚)ノ

日本ミツバチの分蜂は3~4月、キンリョウヘンの開花期は4~5月と若干時期がずれるといわれています。

キンリョウヘンを早く咲かせるには?

ミツバチを集めるために花を咲かせるなら、自然開花よりも少し早く咲かせる必要があります。そのポイントをご紹介します(≧▽≦)

キンリョウヘンの花芽は10月ごろ発生する花芽が育って4月ごろに開花します。

この時花芽を全部残しておくと、咲くことは咲くのですが花芽の形成に時間がかかるため開花が遅れてしまいます。

花芽は一つのバルブ(膨らんだ茎)1個につき1芽に制限して、ほかの花芽を取っておくことで栄養が集中し早く花を咲かせることができます。

花も豪華に咲くので、ミツバチを呼ぶ以外にも芽は制限した方がいいでしょう。

シンビジウムの芽かきと同じような原理ですね(≧▽≦)

キンリョウヘンの育て方

キンリョウヘンは丈夫な蘭。耐寒性もあって育てやすいランです。

花はちょっと地味ですが、趣のある可愛らしい花ですよ。

秋から早春にかけて開花予定株として苗が販売されますからぜひチャレンジしてくださいね(≧▽≦)

キンリョウヘンの置き場所

キンリョウヘンを育てるので大切なのが、日当たり。

春からは屋外の半日陰で管理してしっかり栄養を貯えましょう。

室内では日照不足で葉が長く徒長し、貧弱な株になってしまいます。

花芽をつけるには寒さにあてることも重要です。

10~11月ごろまではしっかり寒さにあてて、室内に取り込んでからも15℃以下の涼しい日当たりで管理しましょう。

日当たりが悪かったり、温度が高すぎるとせっかく伸びた花芽が咲かずに落ちてしまうことがあります(´゚д゚`)

キンリョウヘンの水やり

春は乾いたらしっかり、生育の盛んになる初夏から夏は毎日たっぷり!

秋から控えていき、乾いたらしっかり。冬は乾燥気味に1週間に1回程度まで減らして管理しましょう。

生育期には水切れしないように、ほかの季節はやや乾かし気味が基本です(=゚ω゚)ノ

キンリョウヘンの肥料

水と同じように生育期にはしっかり効くように、5~6月は固形の肥料を与えるようにします。

花芽形成の夏から秋にかけては薄い期待肥料をあたえてもいいですが、過剰な肥料は逆効果。控えめに与えるようにしましょう。

キンリョウヘンの植え替え・用土


鉢の中がバルブ(膨らんだ茎)でいっぱいになったら植え替えです。

あまり大きくせず、一回り位大きい鉢に植え替えましょう。

キンリョウヘンはそれほど土を選ばないので、洋ラン用のバークや固く絞った水苔、微塵を取り除いた赤玉土などでも栽培は可能です。

よく使われるのは鹿沼土:軽石:バークの混合用土が多いかな。

栽培されている環境によっていろいろなので、自分の育てやすい土をいろいろ試してみましょう。

何で植えるか迷ったら、今植得られている土と近いものを選ぶのがいいと思います。

植え替えの時期は、4~5月ころに行います。

蕾があるときに行うと落ちてしまうので、花後できるだけ早めに行いましょう。

まとめ

いろいろ書きましたが、 キンリョウヘンの管理はほとんどシンビジウムと同じ

基本的にシンビジウムと同じ管理で大体、大丈夫です。

大きさもコンパクトで花は下垂してたくさん咲くので、場所も取りません。

キンリョウヘンはちょっと地味な花ですが、白花や交配種も多数作られています。全部ではありませんが交配種でもミツバチを呼ぶ効果はあるようです。

丈夫なランなので安心して育てましょう(≧▽≦)

では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙

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