最高に縁起のいい毒草『福寿草』の花言葉と伝説
こんなに縁起のいい名前、ほかに見たことありますか??
「福」に「寿」の草ですよ(;^ω^)
おめでたいことこの上ない。
しかも、開花時期はお正月ごろ。
このことから別名「元日草」とも呼ばれる、重ねてめでたい花(≧▽≦)
今回は、めでたさ大爆発!福寿草(フクジュソウ)についてご紹介します。
目次(*´▽`*)
福寿草ってどんな花?
福寿草(フクジュソウ)は学名:Adonis ramosa、キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草。
別名『元日草』と呼ばれるだけあって1月1日の誕生花です(≧▽≦)
めでたいことづくし。
縁起植物としてお正月前のお花屋さんにはつぼみの状態の鉢植えがよく並びます。
これは花言葉もさぞかしおめでたいのだろうと思いきや、こんな感じ。
福寿草の花言葉
『幸福』『幸せを招く』『回想』『思い出』 (海外の花言葉)『悲しき思いで』
『幸福』『幸せを招く』『回想』『思い出』と幸福ではあるけど、なんとなくさみしさも感じる。
海外の花ことばに至っては『sorrowful remembrance(悲しき思い出)』って悲しみとか言われている!
なんでどうして??(@_@;)
海外では悲劇の花?
福寿草の学名:Adonis ramosa アドニスとは、ギリシャ神話の薄幸の美少年アドニスに由来する。
美の女神アフロディーテに愛された美少年が狩猟の最中にイノシシに襲われ死んでしまった時流した血から咲いたといわれるのが所以。
なんで「血」の跡から「黄色」い花?と不思議に思うかもしれませんが、海外のフクジュソウは赤花が基本。(アネモネと紹介されることもあります。アネモネは同じキンポウゲ科でも別の属学名ではアドニスではないんですけどね(=_=))
この神話から「悲しき思いで」なんて花言葉が生まれようです。
めでたい花には毒がある?
キンポウゲ科にはトリカブトやクリスマスローズのように毒を持つ植物が多く存在します(◎_◎;)
参考リンク→:誤食に注意!最強毒草トリカブトの蜜をなめてみた!
参考リンク→:クリスマスローズはクリスマスに買ってはいけない。
もちろん、福寿草も例にもれず、かなり強い毒を持つ毒草。
だから間違っても口にしてはいけない(゚д゚)!
今でも蕗の薹(フキノトウ)などの山菜と間違えて食中毒を起こすことがたまにあるので注意が必要。
福寿草の致死量はたったの「0.7mg/kg」!
50kgの成人なら35mgで致死量に至るかなりの猛毒(´゚д゚`)
触る分には問題ないですが、絶対口にはしないように!
花葉茎根と全草にわたってアドニンという毒が満載です!
春のはかない命~スプリングエフェメラル~
花の時期はよく目立つフクジュソウですが、ほかの時期にはほとんど目にする事がない。
それもそのはず。
フクジュソウが地上に芽を出しているのはほんの数か月。
春になり、ほかの植物が目を覚ますころには早くも休眠に入り次の冬まで地下で過ごします。
この生活サイクルから「春のはかないもの」スプリングエフェメラルと呼ばれます。
他にもカタクリなど同じ生活サイクルの植物も山野草にはたくさんいます。
なぜまだ寒い冬の時期に花を咲かせるかといえば、これらの植物は競争が苦手だから('ω')ノ
春~夏は確かに暖かく日の光も豊富だけど、それだけにライバルも多い。
成長力に劣るスプリングエフェメラルの植物たちはほかの植物に先にでることで光を独占する作戦に出たのです('ω')ノ
通勤ラッシュを避けて早朝の電車に乗るようなものですね( *´艸`)
蜜を持たない福寿草が早春の虫に花粉を運ばせる作戦
真っ黄色で立派な花は、さぞかし美味しい蜜を持っている・・・ように見えるのだけど、実はほとんど蜜というものを持っていません( ;∀;)
自分で動くことのできない植物は蜜を出して虫を引き付けて花粉を運んでもらうのだけど、蜜を持たない福寿草は冬ならではの、「別のエサ」で虫をおびき寄せています。
それはなんと、、、「温度」
まだ気温の低い1月。虫も寒さを避ける場所がほしいもの。
その場所を提供しているのが福寿草なんです(''Д'')
といっても、自分で発熱できるわけではないので(植物にはザゼンソウのように自ら発熱して虫を呼ぶ植物もあります)
福寿草は太陽の熱を利用します。
福寿草の花って何かに似ていません?(。´・ω・)?
ほら、よ~く見てください。衛星放送を受信するパラボラアンテナに似てませんか??
パラボラアンテナは空からくる電波を反射して中央の突起物に集中するように計算して作られています。
同じく、福寿草の花びらも太陽光線を反射し中央の柱頭(めしべの頭)付近に集中するようになっているのです(@_@;)
この働きにより、めしべの付近は周囲より1~2度温度が高くなるといわれています(´゚д゚`)
寒さで弱った虫に暖かい場所を提供することで、福寿草は代わりに花粉を運んでもらっているんですね。すごい(; ・`д・´)
地上部に比べ巨大な根を持つ福寿草
地上にちょこんと顔を出す芽は小さいが、地下の根はがっつり大きい(゜o゜)
春の短い期間で蓄えた栄養で1年過ごさなくてはいけないのだから、球根のように根に栄養を蓄えるわけです。
12月にお花屋さんで見かける福寿草で、あまりに小さい鉢に植わっているものは注意が必要。
かわいらしい鉢に植えるため地下の根っこを大きく削られている可能性がある(@_@;)
その年の花は咲けるけど、そのあとの成長に支障がある場合があるのでできるだけ大きな鉢に入った株を選びましょう٩( ''ω'' )و
さあ、福寿草を育てよう
基本は丈夫な福寿草。
ポイントさえ押さえれば育てるのは比較的簡単。
土は水はけのよい土。山野草用などでOK。
寒さはもちろん強いのでできるだけ外の日当たりに置く。
たださすがに、鉢の中で凍ってしまうような寒冷地では凍らない程度に管理しましょう(;^ω^)
逆に暑いのは苦手なので、夏は半日陰で夏越し。
植え替えの適期は秋。
9~10月ごろ、2年に1回くらいは植え替えましょう。
この時期なら株分けも可能。
ただ根は吸水力が弱いのであまりいじらないように。
できるだけ長い状態で新しい土に植えてあげましょう(^^♪
根をしっかり収めるためにも6号(直径18cm)くらいの鉢があるといいね(*´▽`*)
江戸古典園芸の傑作、変わり咲き福寿草
フクジュソウの魅力は、特殊な花のバリエーションにもある。
日本には福寿草マニアの方が結構いて、特殊咲きのフクジュソウは驚くような価格で取引されています。
↑基本色が日本では黄色なので、赤系の品種は人気です。
↑赤だけでなく白系の品種もある。
↑花弁が細く分かれたフクジュソウ。まったくべつの花に見えますね。
↑これなんて1芽で6.6万円(◎_◎;)
これはほんの一部。八重咲や千重咲きなど雰囲気のかなり違うものあります。
同じ福寿草とは思えない様々な花型。不思議ですね(≧▽≦)
お値段もすごいけど、本物を見てみたいものです。
いかがですか?
正月の花「福寿草」の魅力が少しでも伝われば幸いです(^^♪
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
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