花がたくさん咲くバラアーチを作ろう。アーチの種類と選び方。どこよりも詳しく完全解説
ガーデニングを始めて夢見るのは、花が咲き誇る『バラアーチ』
お庭の中でもひときわ大きく、立体的な構造物であるアーチはフォーティカルポイントとしても重要。
でも、それだけにバラアーチの選び方、設置方法については悩みどころ。
今回は、バラアーチ初心者でもわかる『どこよりも詳しいバラアーチの説明』を解説します(≧▽≦)
目次(*´▽`*)
バラアーチの価格
「お庭にあーちを建てよう!」そう思って最初に気になるのがやっぱり”お値段”
バラアーチはいったいいくらくらいするものなのでしょうか?
じつは、その幅は5,000円程度~10万円以上のものまで、大きな開きがあります(゚Д゚)ノ
いったい何がそこまで違うのでしょうか?
まずは価格の違いを解説します。
バラアーチの価格の違い
アーチの構造はどの商品でも、基本的にそれほど違いはありません。
細かいデザインの違いはあるけど、値段に大きく影響するのは素材の種類と使用量です。
大きく分けて金属製と木製がありますが、じつは価格的に大きな差はありません。
安い金属性も、安い木製アーチもあります。
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では何が価格を決定しているのか?
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答えは、その素材の質と使用量です。
安い木製アーチはすぐ腐る
ツーバイフォー材をはじめとする安い木材は水に弱く、腐りやすい特徴があります。
ホームセンターなどで販売される安価な木製アーチは、軽く、ねじ止めも簡単ですが、それは木の構造がスカスカだから。
定期的なメンテナンスをしても長くは使えないと考えた方がいいでしょう。
安い金属アーチはすぐ錆びる
金属製でも安いものは5,000円程度で販売されているものもあります。
この手のアーチは、金属量の少ない柱が使われていることが多い。
アーチの価格は金属量を減らすことで安価に仕上げることができます。
多くのアーチが柱には、中空の筒状の金属柱が使われています。
この筒の厚みを薄くすることで金属量を削減できる。
ただ、もちろんその分強度は落ちるし、錆にも弱くなります。あまりにも軽いアーチは注意しましょう(゚Д゚)ノ
バラアーチを長持ちさせるには?
せっかく建てたアーチ。できるだけ長く使いたいですよね。痛みを抑えて長く使うにはどうすればいいでしょうか。
できるだけ一体形成の商品を選ぶ
バラアーチが壊れる、痛む部分はだいたい決まっています。
それは接続部分。
ネジ穴や、金属の接合部に水が溜まってさびが発生しやすい。
表面は防さび加工が施されていても、ねじ穴やそこから内部に入ると加工が施されていないことがほとんどだからです。
なので、パーツが細かく分かれていればいるほど、内部に水が浸入する危険が高まります。
商品のパッケージは大きくなりますが、できるだけパーツが少なく一体形成の商品を選ぶと接合部分からの錆が少なくなります。
理想としては「両側の柱」「アーチ部」くらいで分割でき、パーツ数3~4点の商品がおすすめです。
素材の良い高価なアーチを使う
上で書いたように、金額の高いものは素材がよかったり、しっかりとした部材を使っているので、もともとの作りが違います。
まあ、高ければ絶対いいものだという訳でもないですが、少なくとも安いものより高い方がしっかりは作られています。
実際に現物を確認できるのであれば、見て触って確認するのが一番。揺らしてみるとわかりますが、意外とグラグラと安定しないアーチも存在します(^_^;)
長期間展示されている商品があれば、経年変化も確認できるのでお店の人に、いつごろから展示されているのか聞いてみるのもいいですね。
とにかく、元が悪いものはいくら手入れしても、それほど長持ちはしないので、予算に合わせてできるだけ良いものを選びましょう。
木材は水に強い材を選ぶ
木製アーチの場合は木材の種類まで明記されているものがおすすめ。
『天然木』としか書かれていないものは、杉材やパイン材など耐久性・耐水性のそれほど高くない材が使用されていることが多い。
ハードウッドと呼ばれる耐久性の強い材を使っているものがいいんだけど、既製品ではほとんどありません。作るとしてもオーダーメイドで造園屋さんにお願いしなくてはいけないので、予算は既製品の倍以上は確実にかかります。
あとは、杉材などでも防腐剤などをあらかじめ塗っておくことで、耐久性をあげることは可能です。
木製の場合、材が呼吸しているので、ペンキなどで塗り固めるのはあまりお勧めしない。
塗装するなら、木の呼吸を妨げない天然塗料「オスモカラー」などがおすすめ。できるなら2~3年ごとに塗り替えるのがベストです。
また、木材はねじ止めなどの接続部分から腐ってくることが多い。
組み立ててからでは濡れない場所もあるので、組み立て前に接続部分を重点的に塗装しておくのがポイントです。
接続部分・土との設置部分を重点的にメンテナンス
組み上げてからダメージがたまりやすい部分は、接続のネジ部と、地面との接点です。これは木製・金属製にかかわらず同じ。
水が溜まりやすく、錆・腐敗が進みやすい。
塗装する場合は錆を落として、水のたまりやすい場所を重点的に塗っておきましょう。
ネジも錆が進みやすいポイント。元からセットされているネジはスチール製のものが多いので、余裕があればさびにくいステンレス製ビスに交換しておくと長持ちします。
バラアーチの種類
バラのつるを固定する構造物は、アーチのほかにもいくつか存在します。
どんなものがあるか、簡単に紹介しておきますね(*'▽')
オベリスク
もとは神殿に建てられた円柱状のモニュメントのことだが、
園芸で「オベリスク」というと、金属で造られた円柱(たまに三角柱・四角柱)の支柱をさします。
主につる植物を絡めて利用されます。朝顔で使う”あんどん支柱”の立派なものと思ってもらうとわかりやすい。
しかし、普通のつるバラを絡めると長く伸びすぎてたいてい収まらない。
オベリスクに巻き付けるつもりなら長く伸びるつるバラではなく、ショートクライマーなど短めのつるバラを利用するのがおすすめです。
ガゼボ(西洋風あずま屋)
屋根だけを柱がささえる、壁のない小屋。
ギリシャ語では『高いところ』『火の見やぐら』という意味を持ちます。
しっかりした屋根でなくても、フレームだけで植物を絡めることができるような構造物も「ガゼボ」と呼ばれます。
パーゴラ
軒先や庭に設置する「棚」主に木材で作られるエクステリア。
イタリア語で「葡萄棚」が語源。
広い意味では日本の『藤棚』もパーゴラの一種。
大型でなくてもアーチ状ではない、屋根のデザインが直線的な、つるを絡めるエクステリアもパーゴラと呼ばれます。
アーチ
アーチ状に組まれたエクステリア構造物。つるを絡めてお庭を立体的に演出するのに利用されます。
主につるバラが利用されることが多く「バラアーチ」とも呼ばれるが、クレマチスなど他のつる植物を絡めるのも素敵です。
木製・金属製・樹脂製と選択肢も広く、デザインも豊富なので、最も多く利用される形です。
バラアーチの素材による違い。メリットとデメリット比較
バラアーチは構造素材によって、金属製・木製と分けられ、それぞれに、利点と欠点が存在する。
ここでは素材ごとのメリットと、デメリットを比較してみよう。
金属製アーチ(鉄製)
金属製アーチの大半がスチール(鉄製)
鋳物もしくはパイプ状の素材を組み合わせて作成されています。金属アーチのほとんどがここに当てはまります。
「鉄製」金属アーチの『メリット』
- デザインが豊富
- 防さびや、塗装がされているので、もちがいい。
- しっかりしていて丈夫。
- 分割されていてコンパクトに持ち帰れるものが多い。
「鉄製」金属アーチの『デメリット』
- 接続部分から錆が進みやすい
- 値段の安いものの中には、安定性の悪いものもある。
金属製アーチ(アルミニウム)
軽くて、さびにくい、アルミニウム製のアーチも存在します。
ただ、強度が弱く自由に曲げられないなど制約が多いため、商品数は少ないです。
「アルミニウム製」金属アーチの『メリット』
- 基本的にさびない
- 鉄に比べて非常に軽い。
「鉄製」金属アーチの『デメリット』
- 強度が弱く、強い衝撃に耐えられない
- 加工の自由度が低くデザインはほとんど選べない
- 現在、生産しているメーカーがないため入手が困難
金属製アーチ(ステンレス)
鉄と同じ強度を持ち、ほとんどさびることがないステンレス製のアーチ。高価ですが丈夫で長持ちします。
既製品での販売はほとんどなく、オーダーメイドでの作成となります。
「ステンレス製」金属アーチの『メリット』
- 素材がほとんどさびることないので長持ちする。
- しっかりしていて丈夫。
「ステンレス製」金属アーチの『デメリット』
- 高価
- 基本的にシルバーのみ、色を塗れない
- デザインはほとんど選べない。
- オーダーメイドで依頼する必要がある。
木製アーチ
ナチュラルな雰囲気を表現しやすく、お庭になじむ。デザインも豊富で選ぶ楽しみもあります。
パーゴラ型ならツーバイフォー材などを使って比較的簡単に自作することもできますね(≧▽≦)
木製アーチの『メリット』
- 加工がしやすく、DIYで作成することもできる。
- デザインが豊富で選択の幅が広い。
- 天然素材なので、ナチュラルなデザインの庭に似合う。
木製アーチの『デメリット』
- 安価なものは、木の素材に傷みやすい材が使われていることがおおい。
- 適切な防腐処理を行わないと水で腐ることがある。
- 鉄製ほど商品は多くない。オーダーメイドもできるが高価になる。
プラスチック製(樹脂製)アーチ
プラスチック樹脂で成形されたアーチ。軽くて丈夫な割に値段が安価なのも特徴です。紫外線による劣化が他の素材に比べて大きいのが欠点です。
プラスチック(樹脂)製アーチの『メリット』
- 素材がほとんどさびることないので長持ちする。
- 安価な商品が多い。
- 重量が軽いものが多く、設置が簡単。
プラスチック(樹脂)製アーチの『デメリット』
- デザインの種類はあまりない。
- 素材の質は安っぽく見えてしまうものもある。
- 紫外線による劣化が起こりやすい。
- 強度が弱く、安定しないものもある。
バラアーチの固定方法
バラアーチを選ぶ際に、もう一つ注意したいのが、固定方法。
アーチによって、足を埋める『埋立型』と、支柱やペグなどで固定する『ペグ固定型』に分かれます。
しかし、どちらも固定方法としては不十分な場合が多い。
20㎝程度埋めただけでは、2m近い構造物を支えるには強度不足です。できればもっと長い支柱に固定するか、コンクリートで固めるなどの補強を行うのがおすすめです。
(近日、支柱の固定方法についてもまとめる予定です)
台風シーズンなどはアーチの倒壊が多く見られます。安全のためにもしっかりとした固定を心がけましょう。
地面に突き刺して安定させる”羽根つき杭”を使うことで、簡単に風にも負けないしっかりした固定が可能です。
結局、バラアーチは何を選べばいい?
どんな素材にも、メリットとデメリットが存在します。
同じ素材であっても、値段の違いでつくりの良さや、素材に大きな違いが出てくるので、これなら絶対おすすめと言えるものはなかなかない。
できるなら実物を確認して、納得してから購入できるのがいいですね。
とは言っても、比べられるほどアーチを展示しているお店も少ないのは確か(。-`ω-)
そこで、自分が実際に使ってみて「使いやすい」「長持ちする」と思えたものを紹介しておきます。
もちろん、私も「世界各地のあらゆるのアーチを見てきた」というわけではないので、中にはもっといい商品はあるかもしれません。
参考のひとつとしてご覧くださいね(=゚ω゚)ノ
フラワーアーチエクセレント
金属製アーチでは一押し。
なんと言っても、安心の国産。それなのに2万円を切る格安商品です。
ほとんどの金属製アーチは中国産。ネジ穴がずれていたり、うまく組みあがらないなんてことは日常茶飯事(^_^;)
しかし、このアーチはそんなことありません。
パーツは両側の柱と、アーチ部分が二つに分かれるだけの4パーツ構成。
固定は付属のペグで行います。ちょっとペグが短いので固定は何か工夫した方がより安全に使えます。
サビに強い二重焼付塗装仕上げ
特殊なさび止め加工を2重に施してあるので、非常に長持ち。手入れなしでも5年以上さびなしで頑張ってくれています(環境によって異なるので参考まで)
サイズが変えられる!
フラワーアーチエクセレントは通常サイズ120㎝幅(124×202×49cm)ですが、アーチ上部に延長パーツを挟むことで、170㎝幅~220㎝幅まで延長することが可能です。
既製品のアーチは幅が変えられないので、どうしても使用場所に合わないことがありますが、こちらは自由度高くデザインできます。
強度的にメーカーは最大2枚までの延長(220㎝幅まで)を推奨しています。
第一ビニール 組み立てかんたんフラワーアーチ
現状、最も安価でおすすめできるアーチ。
製造は支柱メーカー大手の「第一ビニール」
フレームの素材は柱は金属筒を樹脂コーティングしたもの、横にはしるパーツなどは樹脂(プラスチック)製です。
いわゆる野菜などで使う緑のイボ竹の立派なものと思っていたければいい。
組み立てにネジは不要で、すべて差し込むだけで組み立てられます。
重量も非常に軽く、女性一人でも簡単に組み立てられます。
固定は埋め立て式
固定方法は足元を20㎝ほど埋め込む「埋め込み方式」
正直安定性は”まあまあ”と言ったところですが、4000円を切る価格(150㎝サイズは4,980円)でこのクオリティなら十分すぎる。
ヘタな1万円程度の中国製金属アーチに比べたら、こっちの方が何倍もましです。
できればもっと長い支柱などを打ち込んで、縛って補強すると安心ですね(=゚ω゚)ノ
サイズが選べる
サイズはアーチ120㎝と150㎝の2サイズ。お庭の大きさに合わせて選択できます。
現在利用して5年目ですが、紫外線劣化もほとんどなく、まだ使えそうです。塗装直しなどのメンテナンスをしなくても長持ちするのでずぼらさんにもおすすめ。
万が一壊れても4000円程度だしね(≧▽≦)
*第一ビニールには同じ名前の「フワラーアーチ」という商品があります。こちらは現在品薄で通販ではほとんど販売されていません。こちらは白と黒、2色から選ぶことができ、別売り延長パーツでのサイズ変更が可能です。
ホームセンターや園芸店では販売している場合があるので、探してみてください。
まとめ
バラアーチについて、詳しくまとめてみました。
超ざっくりまとめると、
「安いアーチはそれなり、高いものは良い」
という身もふたもない話なのだが、一度設置するとおいそれと交換することの難しい商品ではある。
値段だけでなく、耐久性・安定性は十分に検討して利用しましょう。
たまに、すごいゴージャスな装飾をつけたアーチなんかもありますが、あれはほとんど意味ないですよ。
つるが伸びたら、全部隠れてしまいますから(^_^;)
ぜひ、素敵なバラアーチでお庭を彩ってくださいね。
では、皆様よい園楽を~~ヾ(≧▽≦)ノ
DIYでできる簡単!庭づくり | ||||
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