「牛ふん・鶏ふん・馬ふん」たい肥の違いと使い分け、腐葉土とたい肥何が違う??

たい肥表紙
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皆様、有機たい肥何を使ってますか(≧▽≦)?

腐葉土やバークたい肥も含め、自然物を醗酵させた土壌改良材を「たい肥」と呼びます。

今回は特に家畜の糞(ふん)から作られる糞たい肥を特集。

牛ふん(うしのうんち)?鶏ふん(ニワトリのうんち)?馬ふん(馬のうんち)豚ふん(ぶたのうんち)?何を使ったことありますか?

ホームセンターで販売が多いのは牛ふんと鶏ふんかな。

これらは全部、同じ家畜のうんちですが、土壌改良材としてみたとき、これが結構違うんです!

詳しく見ていきましょう(≧▽≦)

牛ふん・鶏ふん・馬ふん・豚ふんの違い

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たい肥の効果としては、土壌改良効果

つまり土をふかふかにする効果と、肥料効果

養を与える効果があります。

これを比較するとこのようになります。

つまり、腐葉土やバークたい肥に近い土壌改良効果を持つのは牛ふんだが、肥料効果は少ない。

逆に鶏ふんは肥料効果は化成肥料並みに高いが、土壌改良効果はほとんどないということなんです。

たい肥資材の使い分け

どのような目的かによって使うたい肥が変わってきます。

草花のように土をふかふかにするだけで、肥料はほかに与えるなら腐葉土でOK。

バラのように土壌改良にさらに肥料効果も欲しい場合は牛ふんや馬ふん。

土ははふかふかな畑に天然成分の元肥として施すなら鶏ふんといった感じです。

続いてはそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう(=゚ω゚)ノ

腐葉土の特徴

『腐葉土』の名前のとおり、落ち葉が堆積して腐ったものです。

栄養価は微量要素は多く含むが、肥料成分としては不足なので、他の肥料などと合わせて使用することが必要。

通気性・水持ち・保水性の改善効果があるので、ひとまず植物を植えるなら混ぜておけという基本の土壌改良材。

黒っぽく、やや葉の原型が残っているものがいいとされます。

逆に松の葉など、針葉樹の葉が混じっているものは、避けるようにしましょう。

土中の有効微生物を活性化させ、土の団粒化を促進、根の発育を助けます。

ピートモス

腐葉土と同じような効果の土壌改良材として「ピートモス」があります。

こちらは湿地の水苔などが堆積したもの。

土壌改良効果は腐葉土とほぼ同じだが、無菌で土壌酸性が強く、微量要素をほとんど含まない違いがあります。

無菌で清潔なので、観葉植物などの室内園芸で使われます。微量要素は含まないので、アンプル剤などを併用して微量要素不足にならないように注意しましょう。

参考リンク→:結構知らない?肥料の話。活力アンプル剤は肥料じゃない?

たい肥(バークたい肥)の特徴

一般的に、単に『たい肥』と呼んだ場合、木の皮を醗酵させたバークたい肥を呼ぶことが多い。

効果的には腐葉土とほぼ同じ。

若干、肥料成分が高いが、植物の生育に十分とは言えないので、肥料との併用が必要です。

特に通気性改善効果が高く、花壇や畑の土壌改良に向きます。

目安は1㎡あたり、2~3㎏すき込んで使います。

馬ふんたい肥の特徴

馬ふんたい肥は、もちろんお馬さんのうんち。

馬は牛に比べて咀嚼が粗く、糞にも繊維質のまま排出されることから腐葉土などに近い土壌改良効果が期待できます。

肥料効果は牛ふんに劣りますが、特にバラの愛好家などの間で利用が多いたい肥です。

馬の飼育頭数が牛に比べ少ないため、馬ふんの流通は少なくややお高めです。

牛ふんたい肥の特徴

飼育頭数が多いので、流通量も多く昔から広く利用されるたい肥です。

牛は4つの胃袋で完全に分解するので、繊維質はほとんどありません。

微生物によって分解された肥料成分が多く、馬ふんより栄養価が高くなります。

作成した会社によっては、未熟な醗酵のまま安価で販売することが多いのも牛ふんの特徴。

あとで紹介する「未熟なたい肥の見分け方」でしっかり確認してから利用するようにしましょう。

豚ふんたい肥の特徴

飼育頭数は牛以上に多いはずなのにあまり見かけることの少ないのが「豚ふん」

豚ふんをあまり見かけない理由は、糞が尿とまじりあうときに水分の割合が高く、固形乾燥させるのが難しく手間とコストがかかるためです。

また豚は牛馬と違い雑食のため糞のにおいもきつくなりがちです。

たい肥の栄養価も、草しか食べない馬牛より高くなる傾向があります。

鶏ふんたい肥の特徴

ニワトリをはじめ、すべての鳥は糞とおしっこを一緒に排出します。

尿は尿素(つまりアンモニア)という肥料成分が多く含まれるため、ほかの家畜たい肥に比べて肥料成分が各段に高くなります。

成分的には化成肥料に匹敵するので、たい肥というよりも、肥料として扱った方がいいです。

与えすぎは肥料過剰で逆に植物を痛めるので注意が必要です。

すべてに共通する。未熟なたい肥には注意!

昔から、糞は畑の肥料として利用されてきました。

江戸時代は人糞(人のうんち)も利用され、大名などのいいものを食べている家の糞は高値で取引されていた、なんて話もあります。

もちろん、現代では寄生虫の問題などがあるので、人間の糞が使われることはありません。

では、ほかの動物のフンなら、そのまま畑に入れていいかといえばそれは大きな間違い(゚Д゚)ノ。

糞はそのままでは肥料として使うことはできないんです。必ず微生物により醗酵というプロセスを経て商品として販売されているはずです。

パッケージには「醗酵」「熟成」などの表示があると思います。

これは、販売前にメーカーが加工を施して販売しているから。

お店で売られているものはすべて醗酵済みの糞たい肥であるはずなんです。

完熟のはず……

そう書いたのには訳があり、中には醗酵がきちんと行われていない「未熟」なものが販売されることがあるんです(*_*;

未熟なたい肥を施すと、土の中で醗酵熱を発生して植物の根を痛めることがあります。

極端に安い資材は避け、以下のチェックポイントを確認して大丈夫なものだけを使用するようにしましょう。

完熟度合いは匂いで判断

なれないと、なかなか完熟度合いは見分けられませんが”におい”で、ある程度の判断ができます。

封を開けたらたい肥の香りをかいでみましょう。

  1. 生ごみのような、いやなにおい:腐っている可能性があります。
  2. 鼻につく刺激臭:未熟な堆肥
  3. 甘酸っぱい香:発酵途中の堆肥
  4. 土のにおい:完熟堆肥

この中で「1」の場合は使用しない方がいいです。

醗酵をミスしたか、水が入って雑菌が発生している場合があります。

安いたい肥で多いのが2や3の状態。

このまま使うと醗酵熱や発生するガスで根を痛めたり、醗酵時微生物に窒素を消費され作物が肥料不足になることがあります。

2,3の場合は空いている土に混ぜて、2~3週間完熟醗酵させてから植物に施すようにしましょう。

4の状態まで完熟していれば、ほとんどの場合すぐに植え付けしても植物を痛めることは少ないです。

まとめ

最後にもう一度、たい肥の種類による効果の違いについて復習しておきましょう。

土壌改良効果>>腐葉土>バークたい肥>馬>牛>豚>鶏>>肥料効果です。

おなじ家畜の糞でも内容は全然違う!それぞれの特徴を生かしてガーデニングに利用してくださいね。

安い資材は安い理由がある。未熟なたい肥は十分注意して使用しましょう。

家庭で自家製生ごみたい肥を作った時も、このチェックは重要です。

土をよくするつもりが、逆に植物を傷める結果になりかねません。注意しましょう。

参考リンク→:家庭でリサイクル「生ごみたい肥」の作り方~コンポストを作ろう~

土は園芸の基本です。

たい肥を上手に使って、よい園楽を~~(≧▽≦)

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