食べると物忘れがひどくなる?ミョウガの秘密

ミョウガ表紙
ミョウガ表紙

夏に食べたいさわやかな香りの野菜「ミョウガ」

冷ややっこに乗せて食べると最高ですよね(^^♪

でも、ミョウガを野菜として食べているのって、世界広しといえど日本だけなようです。

そもそも、よくよく考えたら『ミョウガ』ってどんな植物なのか見たことがないって方も多いのでは?

お店でパック売りされている「ミョウガ」あれって、実なの?

結構知られていない不思議野菜。

今回は『ミョウガ』についてご紹介します(≧▽≦)

『ミョウガ』お前は一体何者なんだ?

ミョウガは、ショウガ科ショウガ属の多年草。学名はZingiber mioga

学名もmioga(ミョウガ)なんですね(゚д゚)!

ショウガの仲間ではあるけれど、寒さに強く、ショウガは冬球根の状態で保護しなくては越冬できないのに対して、ミョウガは耐寒性が高く、-16度まで耐えることができる。

そのため、北は北海道、南は沖縄まで日本の山にも自生している。

日本の山にも自生しているので、もともと日本に合ったものとも思えるところだが、実際には人間が生活している郷の近くでしか確認できないらしい。

ミョウガの株は、ほとんど種もできない繁殖しづらい植物ということから、有史以前に大陸から持ち込まれ、栽培されていたものが逃げ出したのではないか?と考えられています。

名前の由来も、ミョウガはショウガとともに大陸から伝わり、香りの強いほうが「兄香(せのか)→ショウガ」、弱いほうが「妹香(めのか)→ミョウガ」と呼ばれ今日まで変化してきたのではないかと言うのが有力な説となっている(-ω-)/

ミョウガの食用部分は花のつぼみ

ショウガの仲間というのは、あの香りをかぐと確かに納得。

でも、ショウガは主に「根」の部分を食べるけど、ミョウガの食用部分は一体どこでしょう?

答えは、。正確にはまだ開花前のつぼみの部分です。

縦に割ってみると、玉ねぎのように包まれた花の赤ちゃんを確認することができます。

花が咲いてしまうと蕾がやわらかくなり、味や食感が落ちてしまうので、開花する前の固いつぼみを収穫するのがポイントです(-ω-)/

ミョウガの香りの正体

ミョウガ特有のさわやかな香りの正体は、アルファピネンという精油成分。

これは収穫後どんどん揮発して飛んで行ってしまうので、収穫後新鮮なうちに使うのがおすすめだ。

どうしてもすぐに使いきれない場合は、きれいに洗ったミョウガを濡らしたキッチンペーパーでつつみ、それをポリ袋で密閉し、野菜室で保存しましょう。

鮮度を保って最大1か月くらい保存がききます。

お庭で栽培した時など、大量にとれた時にも助かりますね(^^♪

ミョウガを食べすぎると「物忘れがひどくなる」「ばかになる」って本当??

ミョウガのうわさに、「食べ過ぎると物忘れがひどくなる」「ばかになる」などと言われることがあります。

落語の題材に、ミョウガをたくさん食べさせてお金のことを忘れさせようとする話『茗荷宿』などもあり、本当だとしたらちょっと食べるのを躊躇してしまいますよね(;゚Д゚)

これって本当なのでしょうか?

もちろん、そんなことはありません(=゚ω゚)ノ

科学的にも栄養学的にも、そんな成分は含まれていません。安心してたくさん食べてください。

それどころか、ミョウガに含まれる香り成分は、集中力アップ効果があることが証明されており、ばかどころかむしろ賢くなれるかもしれません。頭のよくなる花「カランコエ」よりも効果あるかも?!

参考リンク→:受験生必見!?頭の良くなる花「カランコエ」の秘密

では一体、なぜ

「物忘れがひどくなる」なんてひどい言い伝えが生まれたのでしょう?

それには2つの説があるようで、一つは物忘れのはげしかったお坊さんのお墓からミョウガが生えてきた、という説。

もう一つは、刺激が強い食べ物なので、子供が食べ過ぎないように親が言い聞かせたことが始まりという説。

あなたはどちらだと思いますか(=_=)?

美容にいい?ミョウガに含まれる栄養

ミョウガはカロリーが低く、ミネラル分、特にカリウムが豊富で、むくみの解消効果、なども期待できる、美容にいい食材です。

食物繊維も豊富で、お通じもよくなるので女性にはとくにおすすめの野菜。

たくさん料理に取り入れていきましょう(≧▽≦)

とはいえ、ミョウガ料理ってあまりレパートリーがないのも事実。

加熱すると香りが飛んでしまうで、基本的に生のままで食べれる調理法しかないんですよね(^_^;)

サラダに混ぜたり、あえ物にするとアクセントになっておいしいですよ。

ミョウガ(茗荷)の育て方

ちょっとミョウガを育ててみたくなりましたか?

でも、『ミョウガの苗』として販売されていることはほとんどありません(^_^;)

栽培するには、2~3月ごろに販売される、『ミョウガの地下茎』を購入するのが一般的。

ミョウガは種ができにくいので、繁殖はほとんどこの『地下茎』からの繁殖になります。

販売期間が意外に短いので、早めに購入するのがおすすめです(゚Д゚)ノ

ミョウガの植え付け場所

苗を購入したら、芽が伸びる前に植え付けを行います。

まずは土づくり。

とは言っても、土はそれほど選びません。

普通の畑の土のように、水持ち・通気性のいい土なら大丈夫。

畑なら3割くらい腐葉土を混ぜて植え付けましょう。

土よりも重要なのは、日当たり。

注意する点は、日当たりの悪い場所で栽培すること

ミョウガは乾燥に弱く、強い日差しを嫌います。

そのため、西日を避けて半日陰の場所を選んで栽培しましょう。

家の裏手のような、ちょっと薄暗い場所でも栽培できるので、デットスペースに植えてもいいですし、キュウリなどのつるもの野菜の陰になるスペースの有効利用にも最適(≧▽≦)

ミョウガを植えよう!

場所が決まり、土づくりが終わったらさっそく植えてみよう!

寒さに強いので、早いうちからの植え付けでも問題ありません。

地下茎は太くしっかりしたものを15cmくらいの長さに切って、1か所に3~4本ずつ植え付けます。

小さくても芽は伸びるけど、最育が遅く収量も減ってしまうから、あまり細かくしない方が早く収穫できますよ。

地下茎を広げて育つので株間は20㎝程度は開けるようにしましょう。

深さは10㎝位。

埋めた後は乾燥防止に「敷き藁」を乗せておきます。

ワラがなければ、腐葉土やたい肥でもいいので、乾燥しないように保護してあげることがポイントです(-ω-)/

ミョウガの追肥

春になって新芽が10㎝程度に育ったら追肥を行いましょう。

それほど大量の肥料は必要としないので、野菜用の肥料を1度追加するくらいでOK。

他の野菜と一緒に植えている肥沃な土なら、追肥なしでも十分です。

それよりも、土が乾燥しないように、定期的な水やりを行いましょう。

特にプランター栽培などの場合、葉が茂りだすと夏場に乾燥してしまうことがあるので要注意。

乾燥させてしまうと、花が咲かなくなってしまうよ(; ・`д・´)

ミョウガの収穫

ミョウガの収穫は初年度は8月ごろから、2年目以降は7月ごろから可能です。

花が咲くと風味が失われるので、蕾を覆う苞が3~4枚の早い時期に収穫しましょう。

地面から顔をのぞかせた蕾をひねるようにねじって収穫します。

収穫したミョウガ

収穫したミョウガは早めに使うか、上で紹介したようにキッチンペーパーに包んで保管しましょう。

ミョウガは一度植えたら何年もそのまま楽しめる!

一度植えつけたミョウガはそのままで数年間収穫できます

2年目3年目は、初年度より地下茎が育つので収量も増えます(≧▽≦)

3年以上たってくると、株が込み合ってくるので、植え替えをしましょう。

1~2月のまだ新芽が動き出す前に、株を掘り上げてよく土を落とします。

そうすると、初めに植え付けた時と同じたくさんの地下茎が出てくるはず。

あとは、最初に購入したときと同じように株を分けて、植えなおしましょう。

ショウガの仲間は連作障害が起きにくいので、同じ場所での栽培も可能ですが、やはり場所を変えて土を休ませた方が病気の発生などは少なくなるようですね。

腐葉土などを再投入して土をふかふかにして植えてあげましょうヽ(^。^)ノ

とはいえ、5年以上庭の隅に放置栽培でもそれなりには収穫できているので、適当でも何とか育ちますよ(^_^;)

ミョウガの冬越し

ショウガは寒さに強いので、基本的に放置でOK。

だけど、寒さにあたった茎が残っていると、虫が発生したり、病気が発生する危険があります。

寒さで枯れた茎は地際で切り取って、敷き藁などをかぶせて、保温と乾燥防止を心がけておきましょう。

他には基本的に行う作業はなし。

植え替えをしないなら、春に新芽が伸びるまで待ちましょう。

ミョウガの花

ところで、ミョウガは花のつぼみを食用に収穫してしまうので、開花した花を見ることは少ないかもしれません。

そこで今回は、開花したミョウガの花を御覧に入れましょう(^^)/

どうですか?結構きれいな花ですね。

この花は1日で枯れてしまう一日花。

でも、次の日には別の苞の間から、新しい花が咲いてくる。

一つのつぼみの中にいくつもの花が入っているんです。

花そのものにはほとんど香りはないようですが、花を食べたことの話では、歯ごたえはないけど味はしっかりミョウガだったとのことです(^_^;)

ミョウガの実

ミョウガは染色体が5倍体という不思議な構造をしています。

奇数のため、うまく減数分裂できずほとんど種ができない。(通常は半分に分かれた染色体がほかの個体と組み替えられることで種が作られる)

でも、まれには種ができることもあるようで、海外サイトのこちらで写真が載っていました。

掲載元:RHS The Plantsman, December 2014 - Zingiber mioga and its cultivarsより、

日本のものとは違う品種かもしれませんが、真っ赤でなんだか恐ろしい(^_^;)

観賞用としての「ミョウガ」

日本では「野菜」としてしか利用がないミョウガですが、海外では野菜というよりも、斑入りの葉を観賞用にする観葉植物として人気があります。

お花屋さんではほとんど見ないけど、ネット通販ではたまに販売しています(≧▽≦)

日本では、観賞用にはならなかったけど、家紋の図柄としては人気が高かったため、多くの家で「茗荷紋」が今も使われていますね。

まとめ

意外に知らないことの多かったミョウガ。

健康野菜として見直されてもおかしくないですね(≧▽≦)

人によって苦手な方もいるかもしれませんが、ぜひ食卓に取り入れてください。

そして、もっとたくさん食べたくなったら、ぜひ栽培にもチャレンジしましょう。簡単ですよ。

日陰OK、植えっぱなしで、手入れいらず。簡単野菜ミョウガ、ぜひ育ててくださいね。

では皆さん、よい園楽を~~~ヾ(≧▽≦)ノ

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