千本花咲く?!ピンクのたんぽぽ『クレピス』の育て方~モモイロタンポポを育てよう~

ちょっとレアな植物。
その名も「モモイロタンポポ」(クレピス・ルブラ)
確かに!見た目はまったくの『たんぽぽ』(@_@)
だけど、花の色がピンクでかわいらしい。
色以外はタンポポそっくりのモモイロタンポポ。
今回はモモイロタンポポと普通のたんぽぽの違いについて紹介します(=゚ω゚)ノ
目次(*´▽`*)
モモイロタンポポの正体

モモイロタンポポは、ヨーロッパ原産。キク科フタマタタンポポ属の一年草。
学名:Crepis rubra
お花屋さんでは学名から『クレピス』の名前で販売されることもあります。
一般的には名前の通り、ピンク色の花の品種が販売されますが、園芸品種として白花品種も存在します。見たことないけど(。-`ω-)
あまり使われないけど和名には、一株からたくさんの花を咲かせる姿から「千本蒲公英(センボンタンポポ)」の名前もあります。
確かに、蕾の数が半端ないΣ(・□・;)
そっくりだけどタンポポじゃない。


”タンポポ”と名前がつきますが、『モモイロタンポポ』はタンポポじゃありません。
セイヨウタンポポと日本タンポポは『タンポポ属』Taraxacum
モモイロタンポポは『フタマタタンポポ属』Crepis
近い仲間ですが、分類上は別のグループに分けられます。
こうやって見比べても、まさにタンポポ( ゚Д゚)!
タンポポの雑学。

一般的によく見かける『セイヨウタンポポ』はキク科タンポポ属の多年草。
学名 Taraxacum officinale
今道端で見かけるタンポポはほとんどコレ。
名前に西洋と入っていることで分かる通り、もともとは明治時代にヨーロッパから食用のハーブとして持ち込まれた外来種。
このほかに、日本にももともと在来種のタンポポ属の植物が存在し、日本タンポポと呼ばれる。
いくつかの種類があるが、在来種とセイヨウタンポポを見分けるポイントは『ガク』が反り返るかどうか。
反り返っていたらセイヨウタンポポだ。
こちらがセイヨウタンポポと日本タンポポの違い。

見た目はそっくりだが、日本在来のタンポポは、ガクが反り返らない。
このほかの特徴として、日本のタンポポは春に一度しか種を作らないうえ、自分の花粉では種を作ることのできない自家不和合性。
そのため、年がら年中自分の花粉でも種を作って繁殖できるセイヨウタンポポに繁殖力でも負けてしまい、なかなか都会では見ることも少なくなっている。
日本タンポポというのは総称で、正しくは地域ごとにエゾタンポポ(Taraxacum venustum)やカントウタンポポ(Taraxacum latycarpum)などが分布している。
在来種のいタンポポはいずれもガクが反り返らない点で共通しているので、見分けるのは簡単だ。
しかしいずれの地域でも、セイヨウタンポポの猛烈な勢いに押され、数は減少中。
それどころか、場所によってはセイヨウタンポポと日本タンポポが交雑してハイブリッドタンポポも生まれてしまっている。
このハイブリットタンポポは、生育力が強いだけではなく、容易に日本在来のタンポポとも交雑するため、日本タンポポが絶滅してハイブリット種に置き換わってしまうのではないかと心配されています(。-`ω-)
タンポポの雑学2
セイヨウタンポポは「もともと食用として入ってきた」と書いたように、ヨーロッパでは『ハーブ』の一種として扱われています。
参考リンク→:ハーブとはどんな植物?種類と利用法、ハーブティのおいしい入れ方
タンポポは英語で『ダンデライオン』と言い、ハーブで利用する場合はこの名前で紹介されることが多い。
ダンテライオンという名前はタンポポの花のギザギザを、たてがみ…ではなくライオンの牙にたとえたものだそうです('ω')ノ
たてがみっぽくも見えるけどね(;´∀`)
ハーブとして利用する場合は、キッチンハーブとして食用やお茶として楽しむことができます。
モモイロタンポポも毒はないけど、ハーブで利用するという記述は見つけられなかった。
ハーブとしてたのしむなら、普通のセイヨウタンポポを利用するようにしよう。
タンポポの利用方法
葉を食べる
若葉はそのままサラダとして食べたり、あく抜きをして和え物にしたり、てんぷらで食べることもできます。
クックパッドにも「タンポポサラダのレシピ」がいろいろ掲載されていますよ(*'▽')

根を食べる(お茶にする)
根は固いので、そのまま食べることはしませんが、細かく砕いてお茶にしたり、細かく砕いた根を焙煎して「たんぽぽコーヒー」として利用することができます。
花を食べる
花はそのまま生で食べたり、和え物にしたりして利用できます。
お刺身に添えられている『タンポポ』は本物のタンポポではなく、食用ギクが使用されています。
参考リンク→:お刺身の”タンポポ”ちゃんと食べてる?元祖、日本のエディブルフラワー”食用菊”の食べ方。美容と健康に効果!食べないなんて”もってのほか”
クレピスの育て方

話が脱線したので、クレピスの話しに戻ろう(=゚ω゚)ノ
ヨーロッパでは雑草のように生えているくらいなので、性質は非常に丈夫。
一年草だが、普通のタンポポと同じように花後には『綿毛』をつけた種をつける。
関東の一部では野生化している地域もあるようだが、こぼれ種での発芽は少ないようです(。-`ω-)
種から育てる場合は綿毛が飛び去る前に採種してポットなどにまいて育てましょう。


クレピスの土
雑草並みに丈夫なので、普通の花用培養土でOK。
水はけのいい、肥沃な培養土を使用しましょう。
移植は嫌うので、あまり根は傷つけないように植え付けます。
お庭植えの場合、土に腐葉土をしっかり混ぜて植え付けます。
場所は水はけ・日当たりのいい場所に。
半日陰でも育たなくはないが、ひょろひょろとした貧弱な苗になってしまいます((+_+))
クレピスの肥料
たくさんは必要ないですが、ふつうのお花と同じように、元肥に『マグアンプK』などの緩効性肥料。
開花中は10日ごとに液体肥料(ハイポネックスなど)を与えると花が長く楽しめます。
クレピスの管理
4~5月に開花します。
種をとらないなら、花が咲き終わったものは摘み取っていきましょう。
花が終わった後は枯れてしまうので、来年も楽しむには花後にできる種をとっておき、秋に植え付けを行います。
クレピスの種まき
種は秋にまきます。
9月ごろポットに種まきして育てましょう。
家庭で採取した種には未熟なものが多く、発芽率はよくありません(。-`ω-)
選別するか、よくわからなければ、1ポットに多めにまいて、後から間引きしましょう。
覆土は、種が軽く隠れるくらいかけます。
早ければ数日で芽が伸びてきますよ。
普通のタンポポと同じように、冬はロゼット(地面にべったり広がった状態の葉)で越冬します。
普通のタンポポほど寒さに強くはないので、強い霜にはあてないように注意しましょう。
東北地方では、冬は室内で越冬させた方が安心です。
まとめ

今回はかわいらしいピンク色のタンポポ「クレピス(モモイロタンポポ)」を紹介しました。
同じタンポポの花でも、ピンクになるだけでこんなにかわいい(≧▽≦)
性質も丈夫で育てやすいので、ぜひチャレンジしてみて。
病害虫もほとんどなく、栽培簡単だからおすすめですよ!
では、皆様よい園楽を~~~~~~(≧▽≦)ノノ