板付け・コケ玉色々楽しめるビカクシダ(コウモリラン)の育て方

ビカクシダ-表紙
ビカクシダ-表紙

この植物は何だろう?

張り付くような葉が何枚も重なっていると思ったら、中央からは鹿の角のような長い葉がびろ~んと伸びる。

鉢植えにされていることもあるが、よく見かけるのはこのように壁からつるされている姿。

エキゾチックな姿が人気のこの植物。ビカクシダ(コウモリラン)と言うシダの仲間の植物です。

鹿の角のような葉を持つシダ植物なので、ビカクシダ(麋角羊歯)と呼ばれます。

「麋」はヘラジカの意味で、中央から伸びた珊瑚のような葉を鹿の角に見立てて名づけられた。

確かにそっくり(*’▽’)

このほか別名として、同じように葉を”コウモリの羽”にたとえて『コウモリラン』と呼ばれることもある。

目次(*´▽`*)

ビカクシダの栽培は難しい?

土に植えられていないし、不思議な姿だから育てるのも難しそう・・・

あまりにも普通の植物からかけ離れた姿だから、育てるのが難しそうに思えるけど、実はまったくそんなことはないんです。(≧▽≦)

いくつかのポイントを押さえれば、だれでも簡単に育てることができる。丈夫な植物なんです!

その姿はかなり目を引きます!

この記事を読めば、だれでも簡単にビカクシダを栽培できるようになりますよ。

今は比較的安い値段で購入することも可能になっています。

ぜひチャレンジしてみましょう(≧▽≦;)

ビカクシダってどんな植物?

不思議な姿のこの植物。いったいどんな植物なのか?

正体がわからなければ栽培の注意点もわからないですよね(。-`ω-)

植物を上手に栽培する基本は、原生地と性質を知ること。原生地の環境を知って、再現できれば育てるのは簡単です。

ビカクシダの好む環境

まずは大雑把に、どんな場所で管理するのがいいのかをご紹介(*‘ω‘ *)

  • 真夏の直射日光が避けられる明るい場所
  • 年間通して暖かい場所(冬でも10度以上)
  • 風通しがよい場所
  • 適度に乾燥する土壌

これだけ気を付ければビカクシダ栽培は大丈夫。

この後詳しい管理を紹介していくよ(≧▽≦)

ビカクシダは名前の通りシダの仲間

ビカクシダは、ウラボシ科ビカクシダ属に分類される着生シダ植物。

学名はPlatycerium(プラティセリウム)

アフリカ、アジア、オーストラリア、南アメリカなど広い熱帯地域に分布していて世界では15~18種が知られています。

シダ植物とは?

シダ植物というのは、栄養を送る管(維管束)をもち、種子ではなく胞子で繁殖する植物のグループ。種をつけないのでいわゆる「花」を咲かせることはない。認識としては苔と草の中間みたいなイメージです。

ビカクシダの特徴

ビカクシダはすべて原生地では『着生植物』として成長しています。

着生植物とは、地面からはえるのではなく、他の木などに張り付いて生活する植物の生活様式。

着生植物は高い位置で光合成ができる利点がある代わりに、地面から栄養や水分が吸収できないため、少ない栄養で育つことができて乾燥に強いというタフさが必要。

ビカクシダはこのタフさのほかに、自ら水と栄養を確保するように”特殊な葉”を進化させていった。

それがこの不思議な姿。

次は、その不思議な葉についてご紹介(=゚ω゚)ノ

ビカクシダは2種類の葉を持つ

ビカクシダは前面に飛び出した鹿の角のような葉のほかに、株元を覆いつくすもう一種類の葉を持ちます。

この役割の違う2種類の葉を持つのがビカクシダ最大の特徴。

鹿の角状の葉『胞子葉』

鹿の角のような葉は、『胞子葉』といい、普通の葉のように光合成で栄養を作ったり、葉の裏に「胞子」(普通の植物で言う種のようなもの)をつけて繁殖する役割を持ちます。

いわゆる普通の植物の場合、葉の働きはこれだけだよね。

シダ植物の葉

花を持たないシダ植物は、葉の裏に芥子粒のような胞子の塊りをつけて繁殖します。でも中にはスギナのツクシのように胞子をつける専用の葉や茎をもつものもいます。

参考→:スギナ誰の子つくしの子?簡単スギナの退治方法・枯らし方

張り付いた葉『外套葉』

株元を覆うようについた葉は、『外套葉』(がいとうよう)と呼ばれ、株元を覆うことで水分を貯える働きがある。

そのため、別名『貯水葉』と呼ばれることもあります。

『外套葉』は株元を覆うだけではなく、上部を開いてポケットのような役割を果たす品種も多い。

これによって降り注ぐ雨や、落ち葉、動物の死骸などを受け取り、それを栄養として成長するんです(゚Д゚)ノ

無駄のない進化。自然の不思議だね。

ビカクシダを育てよう。基本の管理と育て方

さっそくビカクシダを育てて見よう(≧▽≦)

栽培のポイントは3つだけだ。

  • 植込み材が乾いてからたっぷりと水をあたえる。
  • 直射日光を避け、日向~明るい半日陰で管理。
  • 寒さは苦手!冬でも10度以上を保つ

一つずつ詳しく解説していこう(=゚ω゚)ノ

水やりは植込み材が乾いてから

着生植物であるビカクシダは、乾燥にも耐えられるように進化した植物。

逆に言えば、常に水がある環境には慣れていない。

乾いていないのに水をあげたり、水はけの悪い土で植え付けてしまった場合は根ぐされをすることがあるので注意。

外套葉が腐ってくるようなら水やりを控えて乾燥気味に栽培するようにしよう。

外套葉が茶色くなる(ノД`)・゜・。

古くなった外套葉は元気に育っていても茶色くなることはあるので問題なし。

中央部分から新しい外套葉の赤ちゃんが出てきて古い葉の上から覆うように成長していきます。

茶色くなった葉も根を保護しているので、切らずにそのままにしておきましょう。

日向~明るい半日陰で管理。

ビカクシダは日が弱い場所でも生育は可能。

でも、日陰では胞子葉が貧弱にだらしなく長く伸びてしまいます。

これは光を求めて薄く広く長く育とうとする、『徒長』という状態。

日が弱いと全体的にだらしなくなるほか、株そのものも弱っていく。

その場合はもう少し明るい場所に移動してあげよう。

新しい胞子葉がぴんとした厚みのある姿で出てくれば大丈夫だ。

寒さは苦手!冬でも10度以上を保つ

ビカクシダの自生地はどこも熱帯。基本的に10度以下に下がる地域はない。

一般的に流通しているプラティセリウム・ビフルカツム(Platycerium bifurcatum)などは比較的寒さにも強く5度くらいまで耐えられるといわれているが、基本的に寒さには弱いと覚えておこう。

特別寒さに弱い品種でなければ、現代建築の家であれば冬の室内であれば越冬可能です。

ただし、水やりには注意(゚Д゚)ノ!

水道水はかなり冷たい。そのまま与えるのではなく、室温と同じくらいまで調整した水をあたえるようにしよう。

また、水分が多いとそれだけ寒さにも弱くなる。

冬場は通常管理よりも、さらに乾燥気味に育てることで寒さに強くすることができる(・ω・)ノ

気温が下がる夜には余分な水分が抜けるように、水やりは午前中に与えることも重要だ。

なんだかビカクシダが元気がない。原因は何?

基本的には丈夫なビカクシダだけど、管理を間違えると枯れてしまいます(。´・ω・)

不調の症状を早く発見して対処することで、被害を最小限に抑えるよう努力しましょう。

ビカクシダの不調の初期症状とその対応を解説します。

ビカクシダの不調①:胞子葉がぐにゃっと垂れる

鹿の角のような葉がだらりと倒れた場合、水切れが考えられます。早急に植物全体に水をかけるか、バケツに水を張って植物ごと沈めて植込み材に水を吸わせましょう。

乾きすぎた水苔は一度で水を吸わない場合もあるので、時間をかけてしっかり水を与えます。

ビカクシダの不調②:胞子葉が白くなる、色が薄くなる

日差しの強い場所に出して白くなった場合は、日焼けの可能性がある。

すぐに少し日の弱い場所に移動しよう。一度日焼けした葉は回復すことはないので、早めの対策が重要。

逆に室内で日が足りていない場合は、胞子葉全体の色が薄くなる。

同時に厚みも薄く、長くだらしなくなるようなら日照不足が考えられます。

いきなり強い日差しに当てると、日焼けしてしまうので、3~7日ごとに徐々に明るい場所に移動して光に慣らしていきましょう。

ビカクシダの不調③:外套葉が黒くなる、腐る

株元を覆う外套葉が黒く腐ってきたら、水の与えすぎを疑いましょう。

植込み材が加湿・酸欠になることで根腐れしている可能性が高い。

水やりを控えて、一度水苔を乾かすことで回復する場合があります。乾かし気味に管理し、水をあたえる場合は活力剤メネデール入りの水をあたえるようにしましょう。

ビカクシダの不調④:外套葉がしわしわ・端から茶色くなる

こちらは逆に乾燥しすぎの可能性が高い。

水を与えていても、エアコンの風が直接当たっていると空気の乾燥で傷みが出る。

風通しのいいことは重要だが、エアコンの風は避けよう。

扇風機(サーキュレーター)で空気の流れを作ってやることは有効だよ。

ビカクシダの不調⑤:葉が食べられる

風通しが悪いと病害虫の発生が多くなります。

葉が食べられている場合はイモムシ系の害虫が隠れている可能性がある。スプレータイプの殺虫剤などで退治しよう。

葉が密集している場所につく粉を吹いたような虫や、葉に張り付いたできもののような虫は「カイガラムシ」の可能性が高い。

カイガラムシの場合は普通の殺虫剤が効きにくいので、必ず専門葯を使用するようにしよう。

おススメ薬品→:殺虫剤 殺菌剤 害虫 ベニカXネクストスプレー 1000ml 住友化学園芸

おススメ薬品→:殺虫剤 カイガラムシ 駆除 カイガラムシエアゾール 480ml 住友化学園芸

ビカクシダの不調⑥:葉に黒い斑点が…

風通しが悪く、高温多湿環境で発生が多い炭疽病の可能性が高い。

炭疽病は一度発生すると、どんどん”黒いしみ”が広がり、最終的に植物を枯らしてしまいます。

黒い葉は早めに切り取って、殺菌剤(ベンレートやトップジンM)などを散布して、乾燥気味に保ちましょう。


症状が広がらない・再発しないようなら通常管理に戻します。

炭疽病が発生する場合、加湿による根ぐされなども併発している場合が多い。栽培環境をもう一度見直してみましょう。

ビカクシダの不調⑦:急に茶色くなった

急に枯れこみが進む場合、寒さにあたった可能性が高い。

室内であっても窓のそばなど日中と夜の温度差が大きい場所や、冷たい水を与えた場合などは寒さの害を受ける場合がある。

冬は日当たりよりも低温を避けて、温度変化の小さい場所で管理しましょう。

茶色くなってしまったビカクシダも成長点(胞子葉の出る中心)が生きていれば回復の可能性があります。

ビカクシダの不調の原因は

ビカクシダが調子を悪くする原因は、ほとんどが以下の5つ

  • 乾燥しすぎていないか。
  • 加湿になりすぎていないか。
  • 強すぎる日差しに当てていないか
  • 日が弱すぎないか
  • 寒すぎないか

病害虫は上記の環境で植物が弱って抵抗力が落ちて発生することが多い。

まずは環境を整え、株を元気に育てることが大切です。

ビカクシダの栽培。楽なのはどっち?壁付けと鉢植え

ビカクシダの栽培方法として、板や壁材に貼り付け(着生)させる方法と、鉢植えがある。

育て方はどちらがいいのだろう?

基本は壁掛けが育てやすい

もともと着生して育つビカクシダは、管理の面からしても板などに張り付けて育てる方が管理がしやすい。

植物の性質として横向きで生育する形態をしているから、鉢植えだと植物としては寝そべったような形になるので本来の姿ではない場合が多い。

植え替えをする場合でも鉢植えの場合は外套葉が鉢を包み込んで取り出しにくくなっていることも多いよ。

鉢植えは風通しが肝心

鉢植えで栽培ができないという訳ではないが、ビカクシダの栽培には風通しも大事。

鉢植えの場合も台に置くのではなく、ひもなどで吊り下げて風通しを良くすることで元気の育てることができます。

鉢植えの場合、水が加湿になって根腐れすることも多いので、水やりのタイミングに気を付けましょう。


何につける?ビカクシダ着生素材いろいろ

ビカクシダを着生させるのにはどんな素材がいいだろう?

基本は腐りにくく、通気性のある素材がおすすめ。

素材そのものが水を含むものだと、ビカクシダの根が素材をつかんで、ひもなどで固定しなくても大丈夫になります。

一般的によく使われる素材を紹介します。

焼杉板

普通の杉の木の板をバーナーであぶって腐りにくく加工したもの。


ただの木につけただけだと木が腐りやすい。ひと手間かけることで、雰囲気も持ちもよくなるよ(≧▽≦)

焼杉板の作り方

  1. ガスバーナーで板の表面全体を、軽く焦がすくらいまであぶる。
  2. 水に浸けながら、表面の焦げをタワシでこすり取っていく。
  3. 磨き終わると、木目がはっきりしてデザイン的にも素敵になる!

そのままでもいいが、板にはあらかじめいくつかの穴をあけておくことで、植込み材の乾燥を助けて根腐れしにくくすることもできます。

メッシュプレート

木の枠にネット状のプレートがはめ込まれたもの。

メッシュなので通気性がいい。


金属メッシュのものはさびるので、樹脂製のメッシュを使ったものがおすすめです。

コルク

コルクガシという木の皮をはがしたもの。

不規則に波打つ形がデザインとしても素敵。

素材そのものにもある程度水を含むので、比較シダの根が直接活着して生育するようになる。


流通量は少ないけど、カッコイイ。

流木

形が千差万別。一つとして同じものがない。


どんな形の木のどこにつけるか?センスが問われます( *´艸`)

流木は通販などで購入することもできるが、自分で拾いに行くのもおすすめ。

川やダムのため池などには多くの流木があるので、自分お好みの枝を探そう。

海でも拾えるが、海の流木は塩を含んでいて植物には害があるので、十分に”塩抜き”を行ってから使うようにしましょう。

苔玉

水苔などの植込み材を玉状にしてその周りに着生させたもの。

中心となる素材にひもなどを通してぶら下げて作るのが一般的。

小さいものはインテリアとしても人気。


ビカクシダを育てよう。植え替えのコツと注意点

ビカクシダは頻繁に植え替えする必要はないですが、ミズゴケが小さくすぐに乾いてしまう場合や、着生板を交換したい場合には気温の暖かい5月~9月に行います。

ビカクシダの植え替え手順

  1. 株をふるい板からはがします。
  2. 新しい着生材に水苔を盛ってその上に外套葉をかぶせるように配置。
  3. 隙間にも水苔をつめて凹凸のないように整える。
  4. 位置を決めたらテグスで固定する。

以上。

簡単ですね(≧▽≦)

もう少し詳しく見ていこう。

株を古い板から外す

長く育てた株は、着生板に根が張ってしまっていることが多いので、手でははがせません。

その場合はカッターナイフなどで板に張り付いた根を少しづつはがしてあげましょう。

根は多少切れても大丈夫。株を痛めないように優しく剥がしましょう。

着生板に配置

新しい着生板に水苔を盛ってビカクシダを配置します。

水苔には少量の緩効性肥料(マグアンプKなど)を混ぜておくのがおすすめです。

おススメ肥料→:肥料 元肥 マグアンプ マグァンプK 中粒 1.3kg ハイポネックス

ビカクシダ配置のポイント

この時、ビカクシダの向きに注意!

外套葉は株の下側を覆うように成長します。

さかさまにつけてしまうと、胞子葉が伸びながら方向を変えるので形がおかしなことになってしまいます(>_<)

着生していた苗を植え替える場合に間違えることはないだろうけど、鉢植えだった苗を着生させる場合は注意しましょう。

鉢植えの場合

鉢植えのビカクシダを着生させる場合、根を痛めないように植込みの土を落とします。

水苔で植えてある場合はそのままでも大丈夫。

この後も鉢植えにする場合は、ピートモス主体の土にパーライト、軽石小粒を1割ほど混ぜた土や、灰汁抜きベラボン(ヤシ殻用土)でもOKです。

水苔→:ニュージーランド産水苔 AAAA 250g

ベラボン→:ベラボン プレミアム(5L)

場所が決まったら”追い苔”

植え付け場所が決まったら、ミズゴケを補充してなだらかにしておこう。

外套葉の中にも水苔を詰めて形を整え、周囲も凹凸がないように水苔を調整します。

あまり凸凹していると、外套葉が途中で引っかかってうまく広がらない場合があります。

最後はテグスで固定

自根が張るまでの間は、動かないようにテグスで固定しておきましょう。

糸の上から新しい外套葉が覆うので、すぐに目立たなくなります。

固定が終わったらしっかり水を吸わせる

固定が終わった株は、水を張ったバケツなどに数分間沈めてしっかりと水を吸わせます。

数日間は半日陰で養生してから、通常管理に戻しましょう。

種類いろいろ、ビカクシダコレクション

一般的に流通するビカクシダは、育てやすいオセアニア系のビフルカツム(Platycerium bifurcatum)やベイチー(Platycerium veitchii)が多い。

ビフルツカムの改良品種で小型のネザーランドが特によく販売されています。



栽培に慣れてきたら、そのほかのちょっと珍しいビカクシダにも挑戦してみよう。



まとめ

今回は、今話題の観葉植物ビカクシダ(コウモリラン)を紹介しました(≧▽≦)

最近は小さな苔玉など、育てやすい株も増えてきました。

千円程度で販売されているビカクシダは、大体どれも丈夫。

水さえ与えていればほとんど枯れることはない。一鉢からその魅力にはまってしまう人続出の魅力的な植物です。

絵画のように壁に飾れる植物はなかなかない!

ぜひあなたも、ビカクシダのとりこになってくださいね(≧▽≦)

では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙

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