激安販売ロストラータは危険!地植えで育つエキゾチックプランツ『ユッカ・ロストラータ』の管理・育て方

ユッカ・ロストラータ表紙
ユッカ・ロストラータ表紙

お庭にエキゾチックな庭木を植えたい(≧▽≦)

そう期待されてお花屋さんを訪れる方も多いですが、日本のように冬がある国で南国の植物を育てるのは難しい。

近年熱帯化している関東周辺ならまだしも、東北地方・北海道となると基本的には落葉樹が中心になってきてしまいます。

でもそんなエキゾチックプランツをお探しの方でも満足できて、マイナス20℃近くの気温でも越冬できる。そんな植物があります。

それが近年人気急上昇!

『ユッカ・ロストラータ』です(≧▽≦)

ユッカ・ロストラータってどんな植物?

ユッカという名前は観葉植物などで聞いたことがあると思う。

『青年の木』なんて名前で得販売されていたりするユッカはユッカ・エレファンティペス(ユッカ・ギガンティア)。

今回紹介するユッカ・ロストラータはこのユッカと同じ仲間。

だけど、観葉植物のユッカが直線的な樹形でモダンな印象を与えるのに対し、ロストラータは『ワイルド』野性味あふれる雰囲気が魅力です。

中央から新しブルーがかった新芽を伸ばし、古い葉は枯れて下を向いていく。その姿はまるで”みの”で包まれたような姿(^_^;)

このワイルドで日本離れしたエキゾチックな姿に世のガーデナーはあこがれるようです。

ユッカ・ロストラータの原生地

ユッカ・ロストラータはアメリカ、テキサス州~メキシコ、コアウイラ州の砂漠などに自生する常緑樹。

砂漠に生息するくらいなので、乾燥にはすごぶる強いです。逆に加湿になると根腐れをおこして枯れてしまうことがあります(;'∀')

普通のユッカとの違い

成長速度

普通のユッカとの一番の違いは「成長スピード」

観葉植物のユッカがどんどん葉を伸ばして屋根にぶつかりそうに育つのに対して、ロストラータは年間に数センチしか伸びません(;'∀')

成長がユッカり、いやいや、ゆっくりだからこそあんなにも販売価格が高いんです。

安く販売されている苗から1m程度に育つだけでも10年以上の時間が必要になりますよ(^_^;)

ロストラータの特徴といえばその姿。

シルバーブルーの細い葉がウニのとげのように放射状に広がります。

古くなった下葉は枯れて、幹を覆うように垂れ下がります。

葉は細く幅1センチ程度。乾燥に耐えられるようにサボテンのとげのように進化しています。

耐寒性

普通のユッカも観葉植物としては耐寒性が高く、0度近い温度でも耐えられるといわれていますが、ロストラータはそんなものじゃない。

耐寒性を示すUSDA耐寒性ゾーンではZONE5まで耐えられるといわれています。(Wikipediaより)

USDA:ZONE5というと、最低気温マイナス25℃以下

北海道でも栽培可能ってことになるけど、一般的には東北南部くらいが限界でないかと思います。

もっと北で地植えされている方教えてください(≧▽≦)

ユッカ・ロストラータの育て方

非常に丈夫な植物ユッカロストラータ。

暑さは40度の真夏に耐え、冬もマイナス10度を下回っても平気。

ただしそれだけの環境に耐えられる丈夫な体があってこそ。

まずはシッカリと根を張れる土壌づくりから行いましょう。

ユッカ・ロストラータの用土

もともと砂漠の植物なので、水はけのいい土であることが第一。

とはいえサボテン用土の中には水はけのよすぎるものもあるから、単体で使うなら観葉植物の土がおすすめ。

サボテン用の土なら水はけ具合に合わせて赤玉土小粒などを配合して程よい水持ちを確保できるようにしましょう。

花用培養土はちょっと水持ちが良すぎるので、赤玉中粒を2~3割混ぜて排水性を確保して植え付けるといいですね。

生育がいいと、かなり太い根がガッツリ伸びます。

鉢植えの場合は2~3年に一度植え替えを行う方が生育がいいようです。

ユッカ・ロストラータの好む土壌酸度

どんな土壌でも水はけさえよければ栽培可能なようですが、中性から弱アルカリ性の土壌の方が好みに合うようです。

酸性土壌でも育つが葉のブルーがきれいに出ないという話もあるので、年一度周囲に有機石灰をまいて環境を弱アルカリに保つようにするといいですね。

ユッカ・ロストラータの肥料

基本的には不要。

もともと栄養価の低い場所の植物だから過剰な肥料分は逆効果。

あたえるなら気温が20度を超えたころ、年に一度緩効性の肥料を株から離れた場所に控えめにあたえる。

寒い時期は根を傷めるので、肥料を与えるのは避けましょう。

寒肥はダメってことです(・ω・)ノ

ユッカ・ロストラータの日照

これは一日に4~6時間しっかりと日が当たる場所で育てる必要があります。

日照不足になると、葉が柔らかくなって姿が乱れます。

成長の遅いロストラータは回復にも時間がかかるのでできるだけ日の当たる場所に置きましょう。

日本の夏の強い日差しでも日焼けすることはありません(≧▽≦)

ユッカ・ロストラータの冬越し

関東近辺までなら水はけのいい環境を用意できれば、地植えでも十分栽培可能です。

耐寒性で見れば東北や北海道でも越冬できることになりますが、冬場はできるだけ乾燥させて耐寒性を上げておく必要があります。

また、頂点の成長点に雪が積もったり、強い霜は当てないに越したことはありません。

寒冷地では、大きめの鉢で冬場は軒下に移動できるように栽培した方が失敗は少ないです。

ユッカ・ロストラータの値段

見た目も素晴らしく、丈夫で育てやすい。成長もゆっくりだから剪定も不要!最高の庭木ですね(≧▽≦)

ここまでおすすめしておいてなんですが、一つだけ欠点が、それは値段が馬鹿みたいに高いです(^_^;)

小さい苗でも数千~1万円。高いものは何十万円にも上ります(゚Д゚;)

立派な茎が伸びるまでには10年近い時間がかかります(;´∀`)

このくらいのサイズのものは国内で種子から育てられたものになります。それでも3000円(=_=)

庭のシンボルツリーとしてのロストラータ

原生地では4mにも育つロストラータ。せめて1m以上のサイズは欲しいところ。しかしその値段は驚くほど高い(*_*;

↑ちなみにこのサイズで約100万円!!

成長がゆっくりだからこの大きさのものは、ほとんど輸入品。生育が遅いのだから出荷数も少ない。

何万円もするのも仕方がないことなんです(^_^;)

しかも、いまはコロナで輸入がほぼストップ状態。国内の大型株の在庫品はさらに高騰しています。

激安!ユッカ・ロストラータの危険性

ユッカ・ロストラータはかなり丈夫な木なので、しっかりと根が張ればそうそう枯れることはありません。

でも、たまにスゴイ破格値で販売される場合があります。

1m以上でも2万円など通常の半値ちかい値段(;'∀')

でも、安いものには理由があるんです。

まだ根が張っていない挿し木ロストラータ苗

激安販売されているロストラータは、おそらくすべてまだ根が張っていない輸入苗を挿し木しただけの株。

輸入品は大量に輸入すると安くなります。

しかし植物を輸入する際には検疫があり、基本的に土がついている植物の輸入は認められません。

そのため、メキシコで掘り上げられたユッカ・ロストラータは根をほとんど切り落とされ、水洗いされた丸太の状態で船に揺られ、1週間以上の時間をかけて日本にやってきます。

それを日本で土に植えて倒れないように紐で固定して育てます。

本来なら、きちんとした環境で1~2年養生し根が回復した状態で出荷しますが、激安ロストラータはそれを確認しないまま出荷されます。

普通の植物なら挿し木に失敗していれば一月もすれば枯れてくるのでわかるのですが、ユッカ・ロストラータは無駄に丈夫なので、枯れていても2年くらいそのまま姿が変わらない状態で維持します。

成長が遅いから、枯れているか生きているか見てもよくわからない。

1年後に枯れていると判明しても、販売業者に購入してから枯れたのではないか?といわれたら証明のしようもない(;'∀')

すでに販売業者はいないなんてことも・・・

もちろん、それを理解したうえで自分で根を張らせて育てるというのなら構いませんが、完ぺきな環境を用意しても、根が張らないで枯れることもある。

激安ロストラータには手を出さない方が賢明です。

根が張っていないユッカ・ロストラータの見分け方

なかなか地上部の状態では根張りまで確認することは難しいが、成長しているかどうかを見る目安はある。

それは、茎の先端部分

成長して葉が展開していれば古い葉が下に押しやられていくので、青い部分が広い。成長していないと下葉だけが枯れていくので青い部分が狭くなる。

輸入してすぐの株などはまだ青い部分が多いから何とも言えないけど、1~2年たっても新しい葉が展開してこないようならその株の回復はかなり難しいかもしれません(。-`ω-)

一般販売のロストラータも根が張っていないことがある

値段が高ければ安心。とも限らない。

国内で出回る幹立ちした大型のユッカ・ロストラータはほぼ100%輸入。移動の際に根を切られているのは間違いないです。

良心的な生産者が発根を確認して出荷しているのか、はたまた挿しただけで出荷しているかは値段だけでは判断できません。

株を倒れないように紐で固定されている株はちょっと怪しいです(^_^;)

購入時は発根の有無。枯れ補償の条件などをきちんと確認したうえで購入しましょう。

ロストラータは枯れてたと思ってもあきらめるな!生きているかもしれない

上の写真は、輸入したロストラータが発根せず、枯れてしまったまま打ち捨てられていたもの。

元の生長点は完全に枯れていましたが、そのわきから新芽が吹いていました!

元の木に根はないので、幹に残った栄養で芽吹いたものと考えられます。

このままではどのみち枯れてしまうため、取り外して挿し木にチャレンジしましたが、残念ながら幹の内部の腐敗が進行していて助けることはできなかった(ノД`)・゜・。

もう少し早く切り離せていたら回復の手立てもあったかもしれないのに・・・残念です。

もしもロストラータが枯れてしまっても、1年ぐらいはあきらめずに様子を見るのがいいかもしれません。

まとめ

今注目のエキゾチックプランツ『ユッカ・ロストラータ』

しっかりした株を購入すれば、ほとんどノーメンテナンスで楽しむことができます。

成長はゆっくりだから剪定も不要。

ブルーグリーンの葉はお庭の中で存在感がすごいです(≧▽≦)

ただし、値段は高い。

それにはそれだけの手間と費用が掛かっているから。

安い買い物ではないので、購入する際は根の状態を確認して信頼のおけるお店から購入するようにしましょうね(・ω・)ノ

では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙

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