触っても寝ません。夜に眠るネムノキの秘密

夏になるとピンクの花を咲かせるこの木、知っていますか?

オジギ草に似ていますが、大きさが全然違う(^_^;)
こちらはネムノキという落葉樹です。

花は夏に咲き、糸状の雄しべが集まった花をしています。

ネムノキは触っても寝ません

”ネムノキ”はマメ科ネムノキ属の落葉樹。
漢字では「合歓木」と書きます。これは”ごうかんぼく”とも読み男女が合わさっている姿(合わさって歓ぶ姿)から連想されたそうだ。
間違っても”強姦”ではない(^_^;)

ネムノキは触っても閉じることはないが、夜になると葉を合わせて閉じる。
その姿が男女が合わさっている姿を連想させたんですね( *´艸`)

樹皮は合歓皮(ごうかんひ)といい、駆虫薬、強壮薬などにも利用されます。

葉の形は似ているけど、オジギソウ属のオジギソウとはちょっと違う仲間。

比べるとわかるけど花の形も違います。詳しくは過去の記事もご覧くださいね(*'▽')

植物界のベンチャー野郎、ネムノキ

マメ科の特徴として、空中の窒素から肥料を作る根粒菌と共生しているため、荒れた土地や他の植物が生育できない場所にも先駆者として侵入して育つという特徴があります。
大きく育つとその大きさは10mにもなる大木なんです。
花の時期には高速道路わきなどでもよく見かけますね(*'▽')
公害にも強いんです。

日本をはじめイラン、アフガニスタン、中国などにも自生する。
耐寒性はHardiness Zone 6~9なので、本州ならどこでも生育可能です。

ただし、園芸店ではネムノキとして、耐寒性の弱いネムノキの仲間が販売されることもあるので注意が必要。

真っ赤な花がきれいな「緋合歓(ヒネム)」ネムノキより葉が細かく、寒さにも弱い半耐寒性。冬は室内管理が必要です(゚Д゚)ノ

この木何の木気になる木♪日立の木もネムノキなんです

この~木なんの木気になる木~♪
のフレーズで日立のコマーシャルに映し出される大きな木。
実はあれもネムノキの仲間。

学名はAlbizia saman
流通名はサルが好んでその実を食べることから”モンキーポッド”(サル豆の意味)別名として”アメリカ合歓(アメリカネム)”、”レインツリー”と呼ばれる。

正確にはネムノキとは違う仲間ではあるのだけど、ネムノキと同じように夜は葉を閉じます。雨の日も同じように葉を閉じるからレインツリーとも呼ばれるようだ。

この日立の木はハワイ島の モアナルア・ガーデン にあって公園は無料開放されている。
観光スポットとしても有名だがほぼ日本人しかいない(^_^;)
まあ、ほかの国の人にしてみたら木が生えているただの広場だからね。
アメリカネムは何本も植わっているがCMの木に看板があるわけでもないのでどれだかよくわからないです。撮影のため近くにはごみ箱が置いていないそうなので探してみてください。ツアーガイドに聞けば答えを教えてもらえますよ(*'▽')

観葉植物のネムノキ「エバーフレッシュ」

エバーフレッシュの名前でネムノキそっくりの観葉植物が販売されています。

Pithecellobium confertum
ピケロディウムやエバーフレッシュと呼ばれるこの観葉植物にも「アカサヤネムノキ」の名前があります。

観葉植物として管理されているのでもちろん非耐寒性の常緑樹です(^_^;)
夏はともかく冬は必ず室内に入れてくださいね。

花は茶黄色の真ん丸でネムノキよりもオジギソウの花に似ています。

花の後には長くねじれた豆状のタネをつけ、そのさやが赤い色をしていることからアカサヤネムノキと呼ばれています。

まあ、誰も呼んでないですけど(^_^;)

庭植えできる変わったネムノキもあります

寒さに強い落葉性のネムノキの中には園芸品種としてかわったものもあります。

ネムノキ「サマーチョコレート」
性質や管理は普通のネムノキと同じですが、なんと葉がシックな黒葉。

花の時期は黒葉にピンクの花が咲きカッコイイ(≧▽≦)
なかなか販売していることは少ないので、見かけたら必ずゲットしたいですね。

まとめ

ネムノキは触られることではなく、光が暗くなることを感じて葉を閉じます。

似たような植物やネムノキという名のものでも寒さが苦手なものが多いので注意です。

丈夫なので育てるのも簡単。庭木としてはそんなに人気がある木ではないですが、黒葉のサマーチョコレートは素敵(≧▽≦)
写真はお休み中のサマーチョコレート(*´ω`*)

お庭では大型化させないように剪定で押さえましょう。新しく出た枝に花を咲かせるのでいつ切っても大丈夫です。
できるだけ自然の形を残すように剪定した方が素敵な樹形に整いますよ。

庭木ご検討の方はぜひ候補の一つに加えてくださいね。

では~よい園楽を~(。・ω・)ノ゙