スギナ誰の子つくしの子?簡単スギナの退治方法・枯らし方

早春、お庭にひょっこり顔を出す「つくしんぼ」かわいいですよね、いっぱい生えたらいいなぁ(*´▽`*)
な~んて言っていたら、後々大変なことになりますよ!!
どこでも見かける雑草。スギナ、そしてツクシとの意外な関係、そして誰もが知りたい!スギナの倒し方についてご紹介します(≧▽≦)
前半はスギナの生態についての紹介なので、今すぐ枯らし方が知りたい方は目次でスキップしてください。
目次(*´▽`*)
スギナってどんな植物?

スギナはシダ植物、トクサ科トクサ属の植物。学名:Equisetum arvense
スギナは「杉の菜」という意味。スギナの姿が杉の葉に似ていることから名前が付けられました。
日本全国北は北海道から南は九州まで分布しています。
根が深く張ることから『地獄草』の別名で呼ばれることもあります(*_*;
スギナ誰の子?つくしの子

(´・ω・`)「ああ、コイツ間違えてるな、順番が逆。ツクシ誰の子スギナの子だよな」
そう思われた方もいるかもしれない。しか~し、これであってるんです。
知ってる人は知っている、「ツクシ」と「スギナ」は同じ植物。
春になると先だってツクシが顔を出し、そのあとに大きなスギナが伸びてくるから「ツクシがスギナの子供」のように思われてるかもしれませんが、むしろ逆。
ツクシはスギナの胞子を飛ばす、普通の植物で言えば『花』のようなもの。
このつくしの飛ばした『胞子』が育ってスギナになるのだから、親はむしろ『ツクシ』の方だといってもいい。
まあ、現実には同じ個体なので、親子というのは語弊があるかもしれないですね(^_^;)
スギナは地中に生える木のようなもの?

スギナは雑草として非常に厄介(´・ω・`)
いくら抜いてもいくら抜いても、いくら抜いても!すぐに生えてくる(*_*;
なぜなんでしょう?
その答えはスギナの生態にあります。
お庭一面に生い茂る厄介なスギナ。たくさん生えているようで、実は1本なのかもしれないですよ!
スギナは地下茎で広がる!増える!

スギナの茎ってどこにあると思いますか?
地上に見えている部分はみんな緑。言ってみれば、全部が『葉』みたいなもの(正確にはツクシやスギナの節を支えている『はかま』と呼ばれる部分が『葉』にあたります)
地上部分の緑の棒状のものは、分類上は「茎」、しかし葉を持たないスギナは、地上に出た茎全体に葉緑素を持つことで、茎で光合成をおこなっています。
そして、地面の下には「地下茎」という茎が50㎝以上深い場所まで潜り、そこら中に広がっているんです!
この地下茎、あまりに深くにあるため、普通に地上のスギナを引っこ抜くくらいではびくともしません。
地上部のスギナを抜くのは、例えるなら大きな木の葉を数枚むしっただけのようなもの。
どんなに葉をむしっても、木本体をどうにかしない限り木が枯れないのと同じように、スギナも地上部をいくらむしったところで地下茎を退治しなければいくらでも再生してしまうんです(゚Д゚)ノ
スギナと普通の木を比較してみる
わかりやすく、スギナと普通の木を比較してみよう。それによりスギナ退治のための糸口が見えてきます('ω')
樹木 | スギナ | |
葉 | 地上部のスギナ | |
茎(幹) | 地下茎 | |
花 | ツクシ | |
根 | 地下茎に生える |
こう比較するとわかるように、スギナは地下に生える大きな木のようなものと分かります。
地下茎の長さは10mを超えることもあるとか(^_^;)
ツクシは、植物で言えば花のようなもの。桜が花が咲いてから葉を出すように、スギナも花(ツクシ)を咲かせてから葉(スギナ)を広げるんです。
スギナを退治するには?

本体(地下茎)が無事なら葉をいくらむしってもすぐに出てきてしまう。
とはいえ、どんな植物も葉を全部むしり取ることを繰り返していけば、いずれは弱っていきます。方法としてはスギナが出るたびに草刈りしていけば、いつかは退治できるかもしれません。
ただ、これは相当根気のいる作業になります(^_^;)
部分的に退治しても、実は別の場所で作った栄養が送り込まれているかもしれない。草刈りするなら広がったすべてのスギナを毎回刈っていかなければ、意味がないのです(;゚Д゚)
スギナの群生地を耕すときは気をつけよう!
スギナが地下に生える木なら、樹木を切り倒すように地下茎を切ってやればいい!
そう考えるかもしれませんが、なかなか簡単ではない(^_^;)
まずは、その繁殖地が土の奥深くであること。そして、樹木と違うのは地下茎はそれぞれに『根』を持っていることです。
普通の木なら切り倒されれば根からの栄養補給が立たれ、地上部は枯れてしまいます。
しかし、スギナの地下茎はちぎられても、それぞれに根があるので、別個体として成長を再開するんです!
つまり、スギナの群生地を耕して地下茎を分断しても、それをすべて取り除かない限り、細かくなったスギナがそれぞれに成長を始め、むしろはじめよりも大量のスギナが育つことになりかねないんです(;゚Д゚)
スギナを除草剤で退治する
もう、人力で退治するのは無理(*_*;
そんな時は除草剤の力を頼りましょう。地下深くに本体とも言える地下茎があるので、普通の除草剤では効果が薄い。
パッケージに「スギナ退治」の表記がある除草剤を選ぶようにしましょう。
除草剤を使用する問題点
スギナ退治に除草剤が有効なのは確かなのですが、問題もあります。
使用する場所が駐車場など、植物を栽培する予定のない場所ならともかく、これから花壇や畑として使用したいと考えている場所だった場合、除草剤は使えません。
正しくは液体で残効しないタイプの除草剤であれば使用は可能ですが、効果は弱い。それにこれから野菜を育てようとしている場所にはあまり除草剤とかまきたくないですよね(´・ω・`)
スギナを退治する最も簡単な方法
実は畑の植物に害なく、スギナだけを退治する方法があるんです。それが『消石灰』です。
スギナがひどく発生している場所に1平方メートルあたり200~300gの消石灰をまいて耕します。
耕したときに抜くことができた地下茎は捨ててしまいましょう。耕した畑は、1週間ほどしたら堆肥や腐葉土を入れて普通に植物の栽培ができます。
なんとこれだけで、スギナはどんどんその数を減らしていくんです!
スギナが生える場所は強酸性土壌
1平方メートルに200~300gというのは通常の石灰使用量に比べると倍くらいの量なのですが、スギナがたくさん生えている場所というのは強酸性の土壌になってしまっているのでこれくらいで丁度いいです。
スギナは酸性の土壌を好み、酸度が高い土壌では元気よく繁殖します。逆に中性~アルカリ性の土壌ではスギナは生育しづらいという研究結果があります。
実際、私がスギナだらけだった土地を開墾して畑にした時も、石灰を入れて耕した畑の中にスギナはほとんど生えることはなく、周囲の未開墾の場所にだけスギナが大繁殖していました。
石灰で土壌改良を行えば、すべての地下茎を取りのぞかなくても、スギナの勢いはなくなりそのうち退治することが可能になります。
ほとんどの植物は酸性の土壌は嫌うので、土作りもできて一石二鳥です。
スギナで困っているご家庭はぜひお試しあれ。
つくしとスギナも役に立つんです!
雑草として嫌われるスギナですが、実は人間の役に立つ植物でもあります。
「つくし」は春の味覚として山菜として食べたり。スギナも「スギナ茶」として利用できます。
スギナ茶には利尿作用があり、むくみの解消に役立つと言われています。
太古の昔には30mもの大きなスギナが生えていた?!

今でこそ嫌われ者の雑草ですが、太古の昔、古生代石炭紀には高さが30mにもなるスギナが生えていたと言われています。地上30mのスギナ。想像もできないですね(;゚Д゚)
まとめ
つくしはスギナの花のようなもの。地下に長く伸びる地下茎を持つスギナは、早春に花である「つくし」を咲かせ、後に枝葉である「スギナ」を繁茂させます。
いくらスギナだけをむしっても、本体である地下茎を退治しない限り、スギナは無限に伸びてくるのです。
スギナを退治する方法は、強力な除草剤を利用するか、もしくは消石灰で土壌を中性に持ってくることで、退治することができます。
スギナが生える場所は土壌が酸性なので、そのままでは植物は育ちません。消石灰はスギナを退治したうえ、土壌の中和とカルシウム補給になる素晴らしい土壌改良材なんです。
石灰を利用して厄介なスギナを退治してしまいましょう!
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
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