清潔簡単、水耕栽培。ハイドロカルチャーを始めよう!育て方と水やり3つのポイント

お部屋に植物を飾ってみたいな(゜_゜)でも、土に虫が出たらやだな~(;´∀`)
そんな方にお勧めなのが、水耕栽培。「ハイドロカルチャー」です。

見たことあるでしょ?
基本的にハイドロカルチャーの”ハイドロ”とは水。
つまり水耕栽培。
土を使わないで植物を育てることを言います。
水耕栽培なので、育てる植物は何でもいいのだけど、日本で”ハイドロカルチャー”というと主に観葉植物の水耕栽培を指します。
厳密に決まっているわけではないけど、植物工場のような野菜栽培は普通に”水耕栽培”と呼ばれることが多いですね。
目次(*´▽`*)
ハイドロカルチャーの植え方・必要なもの
早速ハイドロカルチャーを作ってみよう(=゚ω゚)ノ
まずは一番簡単な作り方から紹介するよ。
必ず必要なものを用意しよう。

- 穴のない容器 : 植物のための水をためる。
- 観葉植物 一枝 : 根っこがなくても大丈夫。おうちの観葉植物を20cmくらい切ってこよう(=゚ω゚)ノ
- 水 : これがなくちゃ水耕栽培といえない。
必要なものは、以上。
(@_@)??
なんかいろいろ足りなくない?と思われるかもしれませんが、最低限の用意はこれだけ。
土はなくても大丈夫??
水耕栽培は”土を使わない”栽培。
なので、土はどっちでもいいんです。茶色い玉のような土は”ハイドロボール”といって、基本的には植物を動かないように固定しているだけなので、無くても大丈夫です。
ハイドロボールについては、あとでもう少し詳しく紹介しますね(=゚ω゚)ノ
ハイドロカルチャーの入れ物は何がいい?
容器は水がためられれば、空き瓶でもコップでもなんでもOK。
ガラス容器は透明感があって、涼し気だけど汚れが目立つ。
陶器の入れ物は、水の残量が見えないなど一長一短ある。基本的には好みで選んで問題ないよ(≧▽≦)
ハイドロカルチャーの植物は何を選ぶ?
観葉植物も、ほとんどのものが大丈夫なんだけど、特に簡単なものだとポトスや、ドラセナの仲間、がおすすめ。


切るほどの茎を持たない品種は難しいです(;´∀`)
パキラなどは、葉っぱだけ挿してもうまくいかないので、必ず”茎”を10~20㎝切って利用するようにしましょう。

枝の準備ができたら、あとは簡単。
切り花と同じように水につけておくだけ。
水が濁ったら交換してくださいね。

え?これじゃただの切り花アレンジだって??
違いますよ~。切り花はそのままだと枯れて終わりでしょ。
でもこの観葉植物は”根が出てきます”
根っこが出てくるということは、そのまま栄養を吸収して成長を続けられるということ。
立派に栽培できます。
全ての植物、とは言えませんが枝を水に差しておくだけで根が出る。
いわゆる挿し木と同じようなことができるものがあります。

特に熱帯性の植物に多く、観葉植物のほかにも”トマト”の枝や”ヤナギ”なんかも水に入れておくだけで根が出てくることが多い植物ですね。
こうなれば、自ら水を積極的に吸って育つことが可能になる。
これは立派なハイドロカルチャーです。
ハイドロカルチャーの育て方

超簡単、水だけハイドロカルチャーですが、上のやり方ではあまり長くは楽しめません(;´∀`)
観葉植物であっても2~3年が限度でしょうか。
まあ、十分とも言えますが、より楽しむにはもう一工夫必要です。
根が出てきたら、下に紹介するような植込み材を入れて水は減らしましょう。
鉢底にある根が少し水に触れている程度で大丈夫です。
植物の根は水に浸かりっぱなしでは、窒息して根腐れを起こしてしまいます。
この後は、植込み材と、根腐れ防止剤、ハイドロカルチャーの水管理について紹介します(=゚ω゚)ノ
植え付け用素材いろいろ
ハイドロカルチャー(水耕栽培)は土を使わないので入れなくてもいいのだけど、植物だけでは安定しない。
そこで土の代わりに植物を支えるものがあると便利です。
よく使われるのが「ハイドロボール」(レカトン)
これは人工的に作られた小さいレンガみたいなもので、粒の中に水を貯えることでハイドロカルチャーを乾燥から守り体を支えます。これ自体に肥料を貯えることはできないです。

粒の大きさに大きいものと、小さいものがあるけど、これはどっちでもいい。

根の細かい植物は小粒の方が安定するけど、大粒では育たないということはないので、好きに選んで問題ないよ。
炭の力で水質浄化!ネオコール
同じように使える植込み材に、炭で作られた「ネオコール」という商品がある。
こちらは、カラーも豊富。さらに炭の殺菌力で水をきれいに保つことができます。強くこすると色が落ちてしまうので、こすりつけないように注意しましょう。

こちらの商品、2021年現在では、あまり販売を見かけなくなってしまいました。



炭ではないけれど、カラフルなハイドロボールも販売されています。
根腐れ防止剤をカラーサンドに!レインボーサンド
さらには、ゼオライトに色を付けた「レインボーサンド」という商品もあります。これはカラーサンドのように様々な模様を描いて飾ることができます。
様々な色があるから、ガラスのカップにグラデーションを描いてもきれいですね(≧▽≦)

カラフル!涼し気!クリスタルボール
水を加えると、半透明のぷよぷよのセリー状の玉がふくらむ「クリスタルボール」
これでハイドロカルチャーの苗を植えることもできます。
ただし、このボールの色は大体1年くらいで色あせてきます。そのまま育てるというよりは、一定期間、涼しいアレンジを演出するために使ってみるのがいいですね。
ハイドロカルチャーに栄養を与えよう

もちろん植物が生きていくため”栄養”がなくてはいけません。
太陽の光で光合成するにしても、そのために必要な栄養物質は根から収集する必要があります。
残念ながら水道水には微量の塩素くらいしか含まれていません(;´・ω・)
じゃあ、肥料を溶かそう!と液体肥料などを入れるのも注意が必要。
通常は土が肥料成分を吸収し、必要な分だけを根に受け渡しする橋渡しをしてくれているのですが、水の中では根がダイレクトに肥料成分に触れてしまうため栄養を吸収しきれず逆に根を痛めることになります(。-`ω-)
ハイドロカルチャーの肥料には、必ずハイドロカルチャー用の肥料を使うようにしましょう。
肥料との代わりに「ハイドロカルチャー栽培液」を使用するのもおすすめ。
この液体の中に、必要な栄養素がバランスよく含まれています。
使い方は水の代わりに原液を投入するだけ。水で薄める必要はありません。
ハイドロカルチャーは根腐れに注意
じつは、根も呼吸をしています。
そのため、ハイドロカルチャーの水は始めは空気を豊富に含んでいても、次第に息苦しい水に変わっていきます。
酸欠状態にになった水の中では、バクテリアが発生、
このバクテリアが根を攻撃することで『根腐れ』が発生します。
根からは老廃物も排出されている
植物の根は栄養を吸収するだけではなく、老廃物を排出する機能もあります。
動物が糞尿を行うのと同じように植物も不要な物質は外に追い出すんです。
土の中だと新たに水が流れ込むことである程度の老廃物は流し去られますが、ハイドロカルチャーはそうはいかない。
水をいれかえることができればいいが、植物が植わっているとなかなか難しい。
そこで、利用されるのが「イオン交換樹脂」と「ゼオライト」
イオン交換樹脂は水の中の不要な成分を自分の持つ良いイオンと交換してくれる役目を果たします。
上の商品のようにハイドロカルチャー用に肥料成分を添加してあるものが便利です(*'▽')
大体、一か月間くらいは水をきれいにして栄養補給にもなります。
あともう一つゼオライト。
園芸で使われる有名なものはケイ酸塩白土と呼ばれる「ミリオン」
特にハイドロカルチャーでは粒の大きな「ミリオンA」を使います。
普通のミリオンや粉末のハイフレッシュだと水に溶けて白く濁ってしまうので注意です(=゚ω゚)ノ
こちらは特に根腐れ防止効果が高く、イオン交換樹脂を入れていれば無くてもいいけど、大きい鉢に植える場合やしっかり根腐れ防止を行いたい場合は鉢底に敷き詰めるように使用するとよりグッドです(=゚ω゚)ノ
ハイドロカルチャー水管理3つのポイント

- 「水を入れすぎないこと」
- 「水は完全になくなってから継ぎ足すこと」
- 「水の温度は室温に合わせて与える」
この3つに注意しましょう。
水を入れすぎないって、水耕栽培なのにどういうこと??と、思われるかもしれませんが、これを間違えて枯らしてしまう方が多いです。
水を入れすぎない
「水を入れすぎないこと」というのは、最初の水位のこと。
この時、根が完全に使ってしまうほど水を満タンに入れてはダメです(゚Д゚)ノ
上の画像のように、水は植わっている植物の根が浸かるか浸からないか程度まで。
ハイドロボールに植わっていればボールが水を保持するので、それで十分です。
もし完全に根が水に浸かってしまうと、呼吸ができなくて根腐れの可能性が高くなります(゚Д゚)ノ
水がなくなってから継ぎ足す
同じように水がなくなってから水を足すのは、根をある程度空気に触れさせることで健康にさせる効果があります。
いつも水に浸かったままの根は根腐れしやすい。注意が必要です。
陶器やブリキで水位が見れない場合は便利な「水位計」があります。必要に応じてセットしましょう。
水の温度は室温に合わせて与える
特に冬場、室温が暖かいのに冷たい水を根に直接かけられては、植物が驚いてしまいます。
汲み置きして室温に合わせるか、お湯を足して温度を調整してから与えるようにしましょう。
ハイドロカルチャーをアレンジしよう
切った枝を水につけて根を出したけど、やっぱりそれだけじゃさみしい。
専用に育てられたハイドロカルチャー苗を使うのが安心ですが、普通に販売している小さい観葉植物を水耕栽培に変えることも可能です。

一般苗→ハイドロカルチャーへの変更
できるだけ負担を少なく、水栽培に移行するのがポイント。
すべての観葉植物がうまくいくとは言えないけれど、好きな植物をハイドロカルチャーとして楽しめるので、チャレンジする価値はありますよ(≧▽≦)
手順
- 5~9月の暖かい時期に行う。
- 元気のいい小さい苗を用意する。
- 苗を抜いて、土をすべて洗い流す。
- ハイドロボールで植え付け
「小さい苗」と書いたのは、植物も大きくなると環境の変化に対する順応性が劣ってくるからです。
大きく育った苗を水耕栽培にするのはかなり難しい。
大きい体を水だけで維持するのは非常に大変なんです(゜_゜)
水耕栽培専用の苗は、少し大きいものも販売されている。
こういった苗は水耕栽培に慣らされているので、安心して植えこみができます(*'▽')
それでもやっぱり大きくは育たない(;´・ω・)
ばっちりイオン交換樹脂・肥料を与えても、ハイドロカルチャーには限界があります。
やっぱり土で育てるものに比べたらはっきり育ちの違いが出ます。
ハイドロカルチャーはあくまで清潔に楽しめる期間限定の楽しみ方と理解して、大きくする場合は土に植え替えるなど対応してください。
涼しげなガラスの器やデザイン性のあるレインボーサンドは夏の室内に最適!!
穴が開いていなければなんでも使える。
あなたのアイデアで素敵な一鉢を作ってくださいね(*'▽')

では、皆さまよい園楽を~~ヾ(≧▽≦)ノ
“清潔簡単、水耕栽培。ハイドロカルチャーを始めよう!育て方と水やり3つのポイント” に対して1件のコメントがあります。