クリスマス飾りにも人気!綿花ってどんな花?
クリスマスのディスプレイなどでドライフラワーとしても人気の「綿花」コットンフラワー。
これは「”わた”に似た植物」ではなく、綿(わた)そのものです(゚Д゚)ノ
洋服や下着で使われる木綿。
そして布団やぬいぐるみの中に入った綿(わた)それらはすべてこの「綿花」から作られているんです。
綿花っていうくらいだから、まさかこれが花??
意外と知らない綿、綿花の正体をご紹介します(≧▽≦)
目次(*´▽`*)
絹・木綿・羊毛それぞれ何から作られる?
現在、洋服などを構成する繊維。
合成繊維以外天然のものといえば、大きく動物性と植物性に分けられる。
動物では羊の毛などを使った羊毛。そして蚕の繭を使った絹が代表的。
そして植物で言えば木綿が最も有名でしょう。 今身に着けている服にもきっと木綿がつかれているはず。
日本では昔から麻(大麻)も重要な繊維素材として利用されてきましたが、近年は法律の規制が厳しく利用は少ない。
では、木綿が何から作られているかというと、今回紹介する「綿花」なんです。
綿花の花
ドライの綿を知っていても、それがどんな植物なのか見たことない方も多いはず。
「綿花」とはいっても、綿になるのは花の後、種の部分です(^_^;)
綿花の花はこんな感じです。
なんか見たことありませんか?
実は綿花はハイビスカスと同じアオイ科という仲間なんです。
花も素敵な色してますよね(≧▽≦)
残念ながら1日花といって、一日で落ちちゃうんですけどね(^_^;)
この花の後、実がふくらみその中にあの綿が入っているんです。
綿花ってどんな植物?
綿花は正確にはアオイ科ワタ属の総称。学名Gossypium spp 。SPPってのは複数の品種ってこと。
ワタ属には約40種の品種があるといわれていますが、実際に栽培されているのは主に4種。
- オーストラリア野生綿
- アジア綿
- アメリカ野生綿
- アメリカ栽培綿
これらがあるとされていて、お互いに交配はできない。
現在、世界の主流は遺伝子組み換えされたワタ。
これが生産の大多数を占めています。
アメリカでは実に90%近く。世界中で見てもほとんどが遺伝子組み換えのワタに置き換えられえており、その量は年々増加しています。
遺伝子組み換えのワタは病害虫に強く、さらにグリホザートという成分の除草剤でも枯れない性質があるので楽に大規模栽培ができるのが特徴。
もう遺伝子組み換え作物なしでは、世界の綿花産業は成り立たないところまで時代は来ているんですね。
小麦やトウモロコシと違い食用ではないのであまり話題になっていないですね。
私は遺伝子組み換え否定派ではないですが、農作物の主導権をすべてアメリカに抑えられてしまうのはいささか危険だな~とは思います(。-`ω-)
綿花、ワタを育ててみよう!ワタの育て方
本来は多年草ですが、日本では寒さで冬が越せないので1年草として扱われます。
基本は春に種をまいて夏に開花、秋10月ごろ実った実がはじけてワタがあふれ出します。
タネでの販売もありますが、発芽には25~30度の温度が必要なため、小量なら苗の販売があればその方が簡単かもしれません(^_^;)
ワタの好む土
ワタは寒さと土壌の加湿を嫌います。
そのため暖かい時期に水はけのよい土に植えるのが重要。
普通の土より少しアルカリ性の高い土を好むので培養土などを利用する場合でも10~20gほどの苦土石灰を加えるといいとされています。
畑で作る場合には日当たりのいい場所に畝を作って水はけを確保して植え付けましょう。
加湿より乾燥を好むので、地植えの場合はほとんど水やりは必要ありません。
鉢植えも加湿になりすぎないようにしっかり乾いてから水やりするようにしましょう。
ワタの肥料
肥料の与えすぎは花が咲きにくくなります。
植え付け時に緩効性肥料(マグアンプKなど)をいれたら追肥は必要ありません。
ワタの病害虫
アオイ科の植物につきやすいハマキムシがついて葉を丸めて食害されることがあります。
巻いた葉の中に幼虫が隠れているので開いて捕殺します。
種が開いてからはワタが雨に濡れるとカビが発生するので、雨の降る前に早めに収穫しましょう(≧▽≦)
ワタの日本国内自給率はなんと0%!
明治時代、政府の方針で栽培が推奨されたこともあり、1930年代には綿布の輸出量が世界一だった日本。
しかし現在は、海外からの安い綿花が入ってくることもあり国内での綿花の生産は衰退。現在の日本の綿の自給率は、ほとんど0%となっています(゚Д゚;)
しかし現在、オーガニックコットンとして各地で少量ながら国産綿花の栽培も進んでいます。
地産地消・エコ活動の一環としてなど、近くでも栽培があるかもしれません。
100%国産天然のコットン商品探してみてはいかがでしょうか。
北限のワタ栽培「東北コットンプロジェクト」を応援しよう!
各地でもオーガニックコットン栽培があります。
その中でも今回は、東北の津波被害にあった農家さんたちに農業を再開してもらうため活動している『東北コットンプロジェクト』をご紹介させていただきます(≧▽≦)
『東北コットンプロジェクト』 とは、
東北地方沿岸部は、津波被害で広大な土地が津波の塩水によって稲の育たない塩分濃度の高い土になってしまいました。その場所で米を栽培していた農家さんは栽培するものがなく、このままでは土地は荒廃していく一方(ノД`)・゜・。
そこで目をつけられたのが「綿花」です。
綿花は耐塩性があり、塩分濃度の高い土でも栽培が可能。
本来、暖かい地方の植物である綿花を東北で栽培するのはいろいろな苦労があったようですが、様々な栽培方法の改良で、このプロジェクトの畑が今では日本最大級のワタ畑にまで成長しています。
収穫された綿花は協力企業であるアパレル系企業によってタオルやTシャツとして利用されます。
東北コットンフェスティバルを初開催
2011年からスタートして10年。2019年11月には初の収穫祭イベントが開催され、それ以来毎年継続しています。
ワタの収穫体験や音楽・ワークショップなど体験型の楽しい収穫祭のようです。
機会があれば参加してみてはいかがでしょうか(≧▽≦)
最新の情報はFACEBOOK @tohokucotton 東北コットンプロジェクトのページで更新されています。チェックしてみてくださいね。
まとめ
少しは綿花について興味を持っていただけたでしょうか?
これからの季節、クリスマスの飾りとしてもかわいいですよね(≧▽≦)
栽培は「寒さに注意」「加湿に注意」「日当たりのいい場所」などのポイントを押さえればそれほど難しくありません。
花は1日花で落ちてしまいますが、実がふくらみ弾ける過程は観察してても面白いものです(≧▽≦)
ぜひ育ててみてくださいね。
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙