ホクホク美味しい百合根(ゆりね)何であんなにお高いの?

百合根表紙

百合根って食べたことありますか?

名前に通り百合の花の根、つまりは球根なんですが、どんな百合のでも食べられるわけではありません。

今回はホクホクおいしい百合根の紹介です(≧▽≦)

食用百合根は何のユリの根?

普通の園芸品種のユリの球根は灰汁がひどく普通に食用にするには適しません。ですが、百合の中には灰汁が少なく簡単な調理で美味しく食べられる品種があります。

それがオニユリとコオニユリ、そしてヤマユリです。

ヤマユリ(山百合)

園芸ユリの代表”カサブランカ”の原種となった日本が誇る大輪で香りのいいユリ。

白い花弁に黄色い筋と そばかす状に紅色の斑点がのる。

球根は10㎝~20㎝ほどにも育ちます。

縄文時代にはすでに食用として利用されていた。

現在は食用に利用されることはすくないが、山取りして食べた人の話ではかなり美味しいらしい。

いくらおいしいからって乱獲したらだめですよ(゚Д゚)ノ

野生動物に食べられないようにするためもあってか、球根は結構深くにあります。

ユリについては過去記事もご覧ください(=゚ω゚)ノ

あ、あと観賞用の園芸店で販売されている球根もなんの農薬を使っているかわからないので、食べない方がいいと思います(^_^;)

オニユリ(鬼百合)

山百合とは打って変わってオレンジ色に濃紫の斑点のちょっと毒々しい模様の花。

花弁は反り返り、雄しべ雌しべが大きく伸びた形で下向きに咲く。

見た目とは裏腹に球根は真っ白で食用になる。

種はできないが球根と葉の付け根に”むかご”と呼ばれる小さい球根のようなものをつける。

これがばらまかれることでも繁殖する。

コオニユリ(小鬼百合)

花は鬼百合とそっくりだが、全体的に小さく花付きは少ない。

大きい違いはむかごを作らないこと。

食用として栽培される”ゆり根”のほとんどがこの”コオニユリ”

もしくはその栽培品種であるのはこの辺りにあるのかもしれないですね(。-`ω-)

球根の大きさだけで言えばオニユリのほうが大きく育ちますが、栽培しやすさや花摘みのしやすさ(球根を太らせるために花は全部摘んでしまう)、むかごに余計な養分を取られないことから栽培に適していると選ばれているのかもしれないですね。

ゆり根の栽培

美味しいけど、値段も高い”ゆり根”自宅で栽培すれば安くたくさん食べられるのでは??

そんなことを考える食いしん坊もいるかもしれません。

ここではゆり根の栽培と、値段が高いわけを紹介しましょう(゚Д゚)ノ

ゆり根の栽培は7年かかる?!

普通の野菜のように種をまいてその年に収穫!とはいかない。

種球根を作るだけで3年

それを畑に植えて4年間(゚д゚)!

それだけかかってやっと、販売できる”ゆり根”が収穫できるんです。

しかも、一度栽培に使った畑は7年間は休ませなくてはいけない!!

それは値段も高くなりますよね(-_-;)

手間を考えたらむしろ安いとさえ思えてきますね(^_^;)

自宅で栽培!ゆり根

栽培の大変そうなゆり根ですが、実は家庭でも栽培するのは簡単です。

流通量は少ないですが、栽培用、食用ゆり根の球根というものが販売されています。

(お店で食用に販売されているゆり根を植えても育てることはできます。ほとんどがコオニユリです)

食用百合の栽培

これを秋に植えて育てれば、次の年にはお花が咲きます。

しかし!球根を育てるのであれば、花は咲く前に摘み取ったほうがいいです。

咲かせても球根は育ちますが、栄養が無駄に消費されるので成長には時間がかかります(>_<)

これは悩みどころですね。

球根を植えよう!

球根を手に入れたら早めに植えつけます。

ユリは球根の上にも根が出るので、球根3個分くらい深く植えるのがいいとされています。

鉢植えの場合は深型の鉢を用意して、球根が中央の高さになるくらいに植え付けましょう。

土は普通の培養土か赤玉:腐葉土6:4のものを使います。

肥料は花を咲かせるというより、球根を育てる目的なのでカリ分の多い肥料を芽が伸びだす5月ごろに与えます。

液肥の場合は1週間に一度、葉がある時期に与えて球根を太らせましょう。

鱗片から増やす。むかごで増やす!

球根からの分球ではそんなにたくさん増やすことはできません。時間はかかりけど、”鱗片挿し”を行えば一気にたくさん増やすことも可能。

やり方は簡単。

球根の鱗片をはがして、挿し木用の土に半分くらい挿して半日陰で管理するだけ。

これで根が出ればあとは大きく育てるだけです(≧▽≦)

大きく育てるのに6年くらいかかるんですけどね(^_^;)

むかごから育てるには

むかごで育てるには、コオニユリでは無理なので、オニユリを使います。

こっちも簡単で、花の後に葉のわきに黒っぽいコブのようなものができます。触るとポロリと落ちるので、それを挿し木用の土にばらまくだけ。

むかごは土には埋めないほうがいいようです。自然でもポロリと落ちて根を張ることを考えると、土に潜ることなく成長するように適応しているので栽培でも自然環境に合わせて育てるのがポイントです。

まあ、むかごからも6年くらいかかるんですけどね(^_^;)

まとめ

百合根はコオニユリ(もしくはオニユリ・ヤマユリ)の球根。基本的にほかのユリの球根は食べれません。

灰汁が強すぎたり、園芸用球根は残留農薬の可能性もあるので食用にするのはやめましょう。

ほかの球根植物は毒があるものが多いです(゚д゚)!

水仙・コルチカム・ヒヤシンス・ヒガンバナなど基本的に食べることのできないものばかりなので、絶対に食べないでください(゚Д゚)ノ

百合根は収穫まで7年もの手間と時間がかかっています。

ちょっと高いのもしょうがないですね(^_^;)

栽培そのものはそれほど難しくないので、気の長~い人はチャレンジしてください。

百合根はホクホクおいしいだけではなく、たんぱく質が豊富。滋養強壮効果もあるといわれています。

ちょっと贅沢に年に一度くらい食卓に並べてみてはいかがですか?

では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙

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