クリスマスリースに最適!サンキライはお庭に不向き

クリスマスリースを作るのにつかわれるつる植物はいろいろあれど、
かわいい赤い実をつけたサンキライは特に人気。
実は水分が少なく、傷まないので切り花やアレンジに最適なんです。
お花屋さんで購入するとそこそこの値段がするので、お庭で育てたいという方もたまにいらっしゃるのですが、はっきり言ってお勧めしません。
それでもどうしても!という方のために育て方も紹介しますが、広い裏山でもない限り辞めたほうが無難ですよ(;^ω^)
では、どうぞ!
目次(*´▽`*)
サルトリイバラとは?

サルトリイバラ(猿捕茨、学名: Smilax china)は、サルトリイバラ科シオデ属
中国・朝鮮・日本に自生する落葉つる植物。
日本では北海道から沖縄まで、日本全国の山でみられるが、実がつく冬になるまで気にされることはほとんどない。
つる性でほかの植物に絡むように伸びていきます。
利用されるのは主に冬で、葉が落ちて実だけになったつるを利用します。
葉は、ルリタテハの幼虫が食草として利用します。


見た目はなんとも毒々しいですが、とげに毒はありません(◎_◎;)
成虫は美しいですね~。
サルトリイバラ名前の由来

サルトリイバラは「猿取茨」の意味で、
名前の通り細かい棘があり、サルも絡まって動けなくなるというところからきている。
イバラという名でとげもあるが、つるバラとは全く関係はない。
また、切り花で使われる際の名前、サンキライ。
サンキライは『山帰来』と書き、漢方で利用される薬用からきている。
漢方の名では生薬名は「菝葜」と呼び抗炎症・解毒などに使われた。
中国では近縁のケナシサンキライを「土茯苓(ドブクリョウ)」として利用する。
ちなみに茯苓とはサルノコシカケの仲間のことなので、これまた塊根の見た目が見ているだけで直接は全く関係ない。
山帰来(サンキライ)の名前は、病気や高齢で山に捨てられた人が山で「山帰来の根」を食べて元気になって戻ってきたという話から名づけられた。
赤い実ならともかく、この値を食べようなんて、初めから知っていなければないと思うんだけど、山芋の代わりにでもしてかじったのかな?
もちろん、芋ではないので普通にかじって食べれるようなおいしいものではないですよ(;^ω^)
切り花としての利用

サンキライ(サルトリイバラ)は、冬の時期、クリスマスリース用の花材としてお花屋さんで販売されます。
その際にはすでに葉はおちており、ジグザグした枝につく赤い実だけが目立つ形で販売されます。
つるはしなやかで強く、リースの素材として重宝されます。
クリスマスだけではなく、お正月飾りの素材としても利用できます。
サンキライの育て方

基本的に苗で出回ることはほとんどない植物です。
そのため、苗を購入するのは難しい。
お花屋さんで販売される枝はすでに乾燥していて挿し木には向かない。
かといって山とりした枝も発根しにくいといわれています。
そのため、育てるなら種からの栽培ということになりますが、これまた問題が・・・
サンキライは雄雌異株

サンキライは雌雄異株。つまり雄株と雌株がわかれており、両方株がそろわないと実がつかない。
しかし、種からの栽培では花が咲くまで雄雌がわからないため、何本か栽培して雄雌を探さなくてはいけません。
1年では開花に至らないこともあるので、数年がかりで栽培しなくてはいけません(;´∀`)
上の写真はおしべが見えるので雄花の咲いた雄株。雌花は中央にめしべだけがあり、おしべはついていません。
種まきは簡単
実をとるまでは大変ですが、種まきはそれほど難しくありません。
サンキライの実を割って、中から種を取り出します。
種はよく水洗いをしてすぐにまくか、保存しておいて3月ごろ種まき用土に植付します。
乾燥を嫌うので、土が乾かないように管理すると4月ごろからつるを伸ばします。
つるを絡めるものを用意しておきましょう。
庭植えは注意が必要
性質は丈夫なので極端に乾燥しない場所であれば栽培可能です。
植付場所には腐葉土をタップり入れて植え付けましょう。
肥料は不要です。
つるが伸びて周囲に絡まるのと、地下茎がはびこるので、植える場所には注意しましょう。
つるにはとげがあるので、人通りのある場所やお子さんが遊ぶ場所に植えた場合も注意が必要です。
サンキライには毒がある?
説明によっては『サンキライのとげに毒がある』という表記もあったのですが、正確な情報はありませんでした。
漢方役として利用されているので、量をまとめて摂取すれば害はあるかもしれませんが、普通に触る程度は問題ありません。
むしろ、鋭い棘でケガしないように注意が必要です。
まとめ

クリスマスリース素材としても優秀なサンキライ(サルトリイバラ)
お庭で材料がそろったら楽だな~と考える気持ちはわかりますが、栽培はおすすめしません。
まず苗が売っていないので、種からの栽培が必要。
栽培はそれほど難易度は高くないが、成育旺盛なので植える場所には注意が必要。
雄雌別の株で、そろわないと実をつけないので、開花を待って雄雌を判別して栽培する必要がある。
根付けば手入れはほとんど不要だが、他の植物に絡んで育つのを整理するのは大変かもしれません。
裏山など、大量に繁殖しても問題ない土地がない場合、栽培はあきらめた方が賢明です。
素直にお花屋さんで購入しましょう(;´∀`)
クリスマスリース素材として有名だけど、意外とその生態は知らないことばかり。
近くの山に自生していれば、少し分けてもらうくらいがちょうどいいかもしれませんね。
では皆様、よい園楽を~~~~~~~(≧▽≦)
記事更新願います。
1.苗はメルカリ、その他で普通に売ってます。
2.「雌雄異株」が正解です。
誤植のご指摘ありがとうございます。表題の部分修正いたしました。
苗の販売についてはメルカリでの販売は知っていますが、個人出品であること、ほとんど雄雌の確認ができないことなどから普通に変えるという状態ではないと判断しています。
実際、植物流通においては商業ベースの生産においては、一部山野草を除き行われていないのが現状です。20年以上の経験上も取り扱いしたことがありません
お花屋さんで注文しても取り寄せが難しい状態から、記事には大きな間違いはない判断し修正は行いません。
ご指摘ありがとうございました。