かわいい紫花『ショカツサイ』って何もの?~オオアラセイトウ・ムラサキハナナ・ハナダイコン~

早春、というか、まだ暖かくなる前の時期に川の土手や線路の路傍に紫のかわいい花を見かけることがあります。

この花こそ今回紹介する、ショカツサイ.

この花は実に多様な名前を持ち、用途もいろいろ、その割に知名度は低く、花を見ても何の花だかわかる人は少ないという不思議な植物。

今回は、そんな謎おおき植物『ショカツサイ』を紹介します(^^♪

ショカツサイって何もの?

ショカツサイ、なんだかよくわからない名前ですよね、でもこうしたらどうでしょう

『諸葛』+『菜』

ショカツサイ=漢字では諸葛菜で、三国志時代の中国の軍師『諸葛孔明』が出陣の先々でこの種をまいたといわれていることからこの名で呼ばれます。

諸葛孔明は戦地で兵士が野菜不足にならないようにこの野菜を育てたといわれています。

実際に現代でも中国で野菜として栽培されたり、油をとったりしています。

正しくは『オオアラセイトウ』なんの呪文??

ショカツサイ、正式名は『オオアラセイトウ

漢字では「大紫羅欄花」と書きます。

字の通り、大きなアラセイトウってこと。

「アラセイトウ(紫羅欄花)」ってなにかというと、わかりやすく言えば『ストック』のこと。

もっとも両種ともに同じアブラナ科だけど、グループとしては別の属に分類されます。

ショカツサイ(オオアラセイトウ)の学名は、

Orychophragmus violaceus

オオアラセイトウ属に分類されます。ストックは マッティオラ(アラセイトウ)属(Matthiola)一重咲の花は確かに似てるっちゃ似てる。

なぜ「アラセイトウ」と呼ぶのか?

ショカツサイ(オオアラセイトウ)とは直接関係ないが、ストックのことをなぜ『アラセイトウ』と呼ぶかをちょっと説明しておこう。

アラセイトウの語源はポルトガル語のraxeta(ラセイタ)

これは短い起毛布地のことで、ストックの葉に密生する毛をこれに例えたことからきているというのが有力です。

漢字の紫羅欄花は当て字で、ストックの中国名「紫羅蘭」からきています。

ストックとショカツサイで似ているのは『花』のほうで葉は全然関係ないんだけどね。

お花屋さんで探すときはハナダイコン、もしくはムラサキハナナ

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ここまでいろいろ書いてきましたが、お花屋さんで探すときは、ショカツサイやオオアラセイトウといってもわかってもらえないことがほとんど・・・

通常は『紫花菜(ムラサキハナナ)』か『花大根(ハナダイコン)』の名前で販売されています。

(正確にはハナダイコンはアブラナ科ヘスペリス属に分類される別種の名前ですが、オオアラセイトウのことを呼ぶことが多い)

こぼれ種で野生化するくらい丈夫な植物なので、小さなお花屋さんでは取り扱っていないことのほうが多いです。

群生地を見つけたら、ちょっと種を分けてもらってお庭にまけば、来年からは勝手に生えてきますよ。

ショカツサイ(ムラサキハナナ)を育てよう

ショカツサイは花苗として販売されることは少ないので、栽培したい場合は種から育てるのがオススメ。

成長すると30cm ほどの高さに育ち、分枝して先端に薄紫色をした小さな4枚花弁の花をつけます。

見た目は、紫いろの菜の花のようです。

種は基本的に秋まき。

寒さに当たらないと開花しないので、寒冷地でも秋まきにしましょう。

(春まきもできなくないけど、その場合の開花は翌年になってしまうよ)

育て方

丈夫な植物なので、栽培は簡単です。

日当たりのいい、肥沃な土地を好みます。

種まき

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9~10月に種まき用土にまきます。

本葉が4枚くらい出たところで花用の培養土に定植。

きちんと寒さに当たる場所で管理します。

肥料

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定植時に元肥を入れてあれば、追肥は不要です。

肥料が多いと茎や葉ばかりが成長して、逆に花が少なくなってしまいます。

定植時に腐葉土やたい肥がしっかり入っていれば十分。丈夫な植物です。

その後の管理

定植してからは普通の花と同じ管理で大丈夫。

地植えならほとんど手はかかりません。寒い時期に育つので病害虫もほとんどありません。

一年草なので植え替えなども特に不要。

毎年楽しむには、5月ごろにできる種を採取します。ほっておいても『こぼれだね』で育ちますけどね( *´艸`)

ショカツサイの花言葉

諸葛菜の花言葉は、諸葛孔明にちなんで、

「知恵の泉」「優秀」

受験生の応援花としてもいいかもしれないね。

ショカツサイって食べられるの?

諸葛孔明が兵士の野菜不足を補うため戦地で育てたという逸話があるように、ショカツサイ(オオアラセイトウ)は食べられます。

別名「ハナダイコン」とよばれるように、確かに広い意味では大根の仲間と言えなくもないですが、地下にできる根は食用にはなりません。

どちらかというと、もう一つの別名『ムラサキハナナ』の方が本質を表しています。

ムラサキハナナ

紫の花が美しい菜の花の意味。

食べる部分も、菜の花と同じように葉や花を野菜として利用します。

ただし、育つと結構筋張って固いので、できるだけ若い新芽を使うようにしましょう。

菜の花と同じように種からは油をとることもできますが、一般家庭では野菜として使うのが一般的。

炒め物やお浸しなどとしてお召し上がりください(≧▽≦)

まとめ

本日は、諸葛孔明が育てた野菜『ショカツサイ』

別名、オオアラセイトウ・ムラサキハナナ・ハナダイコンと多くの名前を持つかわいい紫の花を紹介しました。

お花屋さんで探すより、川辺を散策した方が見つかるかも?

丈夫でよく群生するので、花の時期ならすぐに見つかりますよ。

見つからなければ、秋まきの種が販売されているので、こちらを利用しましょう。

育ててもかわいく、食べておいしい。

ショカツサイをぜひ育ててみてくださいね。

では、皆さま、よい園楽を~~~~~~~(=゚ω゚)ノ

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