晩冬の季語「蝋梅(ロウバイ)」は梅ではなく毒もある(゚д゚)!
さむ~い冬の日、どこからとなく香ってくる甘くフルーティな香り。
こんな時期に何の花かと探してみると、まるで蝋細工のように太陽に照らされて半透明に輝く黄色い花を見つけられるでしょう。
それがロウバイ。
まるで蝋細工のような梅に似た花だから、蝋梅(ロウバイ)うんわかりやすい(。-`ω-)
昔から冬の花として親しまれてきた花。今日はそんなロウバイのお話。
ロウバイって梅の仲間ですか?
「蝋梅」(ロウバイ)といいますが、実は梅の仲間ではありません(*_*;
花の形はなんとなく似てるかもしれないし、開花も近いですがロウバイはロウバイ科ロウバイ属(学名:Chimonanthus praecox)に分類されるかなり縁の遠いグループ。他人の空似ならぬ他木の空似です。
梅はバラ科サクラ属の植物。現在、梅の仲間には黄色い花を咲かせる品種はありません。
「黄梅」という植物もありますがこれもモクセイ科ソケイ属(ジャスミン属)と梅とは全く違う仲間(;・∀・)
昔から花が似ていたり、香りがいいものには~梅という和名をつけることが多かったみたいですね。
原産は中国で、日本に来たのは意外と最近。江戸時代といわれています。
ロウバイにも品種はあるのだけど・・・
現在お店で販売される「ロウバイ」の多くは「満月ロウバイ」と「ソシンロウバイ」の2種類。
なんだけど、どうも最近品種の混乱が起きているよう(*´Д`)
満月ロウバイは、ややコロンとした花形で、花の中心に赤褐色の丸い輪が入るのが特徴。
対して、ソシンロウバイは「素心蝋梅」と書き、ややとがった花型で色は混ざり毛のない黄色。
もともと「素心=混ざり物のない純粋な」という意味らしいので、透き通るような黄色が特徴です。
で、野生のロウバイはというと形の悪い満月ロウバイ(^_^;)
↓これが野生種。
分類上の品種としては、ロウバイ、トウロウバイ、ソシンロウバイがあるようだ。
ロウバイの園芸品種が満月ロウバイってことみたい。Wikipediaにはよく栽培されるのはソシンロウバイと書かれていたけど、楽天で販売されているロウバイはほとんど満月ロウバイ。
トウロウバイは見たことないですね、どうやらあまり香りがないらしい。あの香がなかったらロウバイとして魅力90%減って感じです。
ソシンロウバイきれいなんだけど、なんで販売少ないんだろう?
満月ロウバイとして販売されるものも野生種に先祖返りしたような花のものもあるから、購入は接ぎ木で作られてる品種の確かなものか、開花時に花の形を見て決めるのがおすすめです(。-`ω-)
意外に知らないロウバイの葉
花の時期にしか話題にならないロウバイ。
それもそのはず、花の時期以外は何とも言えないふつーの木だから(^_^;)
ほんと、花時期以外は見向きもされない特徴のない木です。
何とも言えない壺みたいなものがロウバイの実。かわいくないですね(^_^;)
薬にもなるロウバイ
実はロウバイは漢方薬としても利用されます。使うのは蕾。これを乾燥させたものを煎じて飲むと解熱や咳止めの効果があるらしい。
蕾は薬として使われるが種子は毒になる。上の写真の実は食べちゃダメですよ。見るからにおいしくなさそうだけど(^_^;)
誤用すると接種から30分くらいで痙攣し、最悪呼吸困難で死に至るらしい(゚д゚)!
気を付けて!
まとめ
「蝋梅や 雪うち透す 枝のたけ」
と、芥川龍之介がうたによんだように冬の季語としても知られるロウバイ。
まだ寒い12月から咲く花は、冬に見かけるとそれだけで幸せになれる花ですね(*'▽')
それほど大きくならず、性質も丈夫で半日陰などでも育つ丈夫な木。
花時期以外はちょっと地味ですが、お庭の仲間に加えてみてはいかがでしょうか(≧▽≦)
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙