冬に輝く!耐寒性抜群!カルーナ・ブルガリス
冬、花壇に色が乏しくなるころに目を引く植物があります。
それが、カルーナ・ブルガリス。地上に生えた赤や黄色のサンゴのような姿でアレンジや花壇を彩るこの植物。いったい何者なのでしょう?
目次(*´▽`*)
実はツツジ科の低木です
カルーナ・ブルガリスはツツジ科カルナ属( Calluna vulgaris )の低木。
カルナ属は1属1種で仲間はいません。いろいろな色がありますがそれはすべて園芸品種で、その種類は1000種を超すらしい(*_*)
近縁な品種はエリカ。確かに雰囲気は似ていますね。特に花が咲いてる姿などはそっくり。
あれ?花が咲いてるカルーナ・ブルガリスもあれば。赤や黄色の葉色をしたカルーナ・ブルガリス花が咲いていないブルガリスもある??
花を楽しむ品種と、紅葉を楽しむ品種
10月ごろから出回るカルーナは花付きの苗が多い。これは冬咲き系の品種で花付きがすごく良い。園芸店では「ガーデンガールズ」の名前などで販売されている。花は1月ぐらいまで咲くが葉の色は緑のまま。紅葉することはありません。
そして、カルーナの名前で販売されるもう一種類が、カルーナの紅葉タイプ。どっちもカルーナブルガリスには違いないんだけど、紅葉タイプはいくら待っても秋冬は花が咲きません。
花が咲くのは初夏6月ごろ。だけどたくさんの花が咲くわけではなく、ひょろひょろと数本花があがるくらい。しかもこの時期は葉の色も緑色になっているのでたいしてかわいくない(^_^;)
さらにこの後の梅雨~夏はカルーナが最も苦手とする高温多湿な季節!カルーナを枯らしてしまう人の最も多い時期なんです。
ですから、紅葉タイプは花時期ではなく、寒さできれいに色づく秋から冬にかけて販売されるんです。
鑑賞対象は違うけど、管理は同じ
花を楽しむカルーナも、紅葉を楽しむカルーナもどっちも同じ”カルーナ・ブルガリス”
育て方はおんなじです。カルーナを育てる土や管理についてご紹介します。
カルーナの土
植える場所は日当たりがよく水はけのいい酸性土壌。つつじの仲間なので酸性の土を好みます。根は浅く広がるので水はけのいい土を好むけど水切れには弱い特徴があります。
鉢植えの場合は鹿沼土7にピートモスもしくは腐葉土3割の配合。もしくはブルーベリーの土などがおすすめ。
夏の暑さと長雨が苦手なので暖地では鉢植えのほうが管理しやすいかも(^_^;)
逆に東北地方以北の夏涼しい地域ではグランドカバーとしても利用できます。 シベリア、ヨーロッパ、北アフリカに分布するくらいなので寒さにはめちゃくちゃ強い。ただ乾いた北風に当たりすぎると枝枯れすることがあるようです。むしろ雪に埋まってるほうが安心して冬越しできます。
カルーナの剪定
成長して伸びすぎると形が崩れるので花を観賞するカルーナは花後1月ごろ、紅葉タイプは夏を除いていつでも刈込を行って形を整えることができます。刈り込むときは葉がついたところまでにしましょうね。
深く刈り込みすぎると枝枯れしてしまいますよ。
カルーナの元気がないんだけど・・・(*_*;
夏の暑されや、株が蒸れるとカルーナの葉が落ちて茎だけになってしまうことがあります(ノД`)・゜・。
先端まで茶色くなってしまった枝の回復は難しいです。枝を折り曲げてパキンと簡単に折れてしまうようなら回復は絶望的。その枝は切り取ってしまいましょう。
すべての枝が茶色くなってしまったら御臨終です(;_;)
枯れる原因は暑さのほかに、乾燥の可能性も……
鉢植えの株は水はけのよい土で植え付けているから、ついつい水を切らせてしまうことがあるんです。
カルーナは水が切れても変化がわかりにくいので、多くの人が失敗するんです。私もいくつ枯らしたことか(-_-;)
植物の状態では水切れを感じることが難しく、気づいたときは手遅れなことが多い。土の表面を気にしながら栽培するようにしましょうね。
ちなみに近い仲間のエリカも同じように水切れで枯らすことが多い植物。気づいたら葉っぱがバラバラ落ちて土がカラカラなんてよくあること。注意しましょう。
紅葉カルーナの色がきれいにならない
去年お店で見たときはきれいな赤や黄色だったのに、なんだか色がぼやけている(@_@)
そんなときの原因は主に2つ。
- 日当たりが悪い
- 低温が足りない(気温がまだ高い)
日当たりが悪いとうまく紅葉しません。できるだけ一日中日の当たる場所に置くといい。
そして”低温”
寒さに当たることで色が変わります。特に日中の温度と夜の温度差が大きいほどきれいに発色するといわれています。これはモミジの紅葉する条件と同じですね。
お店で9月ごろから売り出されるきれいに色づいた紅葉カルーナは、北海道などで寒さに当てられた株が流通しています。なので、次の年は地域によっては10月になってもまだきれいに紅葉しない場合があります。しっかり寒さの来る12月ごろには紅葉するはずなので、屋外の日当たりにおいて寒くなるまで待ちましょう。
水を切らさないように注意してくださいね(*'▽')
まとめ
寒さにはめっぽう強いが、夏の暑さと蒸れが苦手な植物です。
蒸れるのは嫌うけど、水切れにも弱いので注意。見た目では水切れの兆候がわからないので土の乾燥に注意しましょう。
花のきれいな品種と、紅葉のきれいな品種は種類は違うが管理は同じ。用途に応じて選びましょうね。
寒さの厳しい北日本でこそその力を発揮する植物。冬のアレンジ、花壇づくりに利用していきましょう。
寒い時期も楽しいガーデニング!では皆さん、よい園楽を~(。・ω・)ノ゙