お茶・紅茶・烏龍茶それぞれ何から作られるか知ってる?
昔に比べると、急須でお茶を入れるということはすくなってるかもしれないけれど、それ以上にペットボトルのお茶が山ほど販売されています。
日本でのお茶の消費は昭和51年をピークに、嗜好の多様化などにより若干減少傾向。
それでも日本人はお茶、中でも緑茶が大好き(≧▽≦)
ところで、皆さんはお茶が「お茶の木」から作られていることくらいはご存知だと思いますが、実際に「お茶の木」ってみたことありますか?
目次(*´▽`*)
お茶の木ってどんな木?
お茶の木。正確には「チャ」もしくは「チャノキ」というのが正しい植物名です。
チャは ツバキ科ツバキ属の常緑樹 。
そうなんです。椿の仲間なんです(゚Д゚)ノ
花をよくよく見ればなんとなく似ていますよね(=゚ω゚)ノ
お茶の木の原生地
原生地は中国西南部とされています。
そこから日本に向けて広がっていったのが、基本種でもあり日本茶の原料ともされるチャノキ、学名:Camellia sinensisです。
寒さにも結構強く軽い霜くらいなら栽培が可能な品種。
大きさも栽培下では1m程度。大きくなっても2m程度にしかならない。
そしてもう一方、ここから南方に伝わっていったチャの変種はアッサミカ(アッサムチャ) (学名:Camellia sinensis var. assamica)
耐寒性は低いが10m以上にも背が高くなり、一枚ずつの葉も大きく収量も多い。
紅茶も緑茶も烏龍茶も、もとは全部同じチャノキから作られる。
チャノキは、カフェインやタンニンなどの特殊な成分を含む珍しい植物。
そのため世界各地で「お茶」(植物ではなく飲料品としてのお茶)として利用されている。
不思議なことだが、日本の緑茶も、中国の烏龍茶も、ヨーロッパの紅茶も、ぜ~んぶ同じチャノキから作られるんです(゚Д゚)ノ
もっともそれぞれのお茶に適した品種というものがあり、日本のシネンシスはタンニンの含有量が少なく緑茶に。
インドに広がったアッサムチャはタンニンの含有量が多く醗酵させる紅茶に向くとされる。
逆にして作ることも不可能ではないだろうが、品質としてはいいものはできない。
ちなみに麦茶やハーブティはお茶以外の植物から作られていますよ(^_^;)
参考リンク→:お庭に植えてはいけない!ハーブティに最高のハーブ『ミント』
参考リンク→:ジャーマンカモミールとローマンカモミール、お茶にするのはどっち?お庭のハーブでハーブティを作ろう
お茶の作り方。一番茶って何?
紅茶でも緑茶でも、「一番茶葉を使用」みたいなキャッチコピーを見たことがあると思います。これっていったいなんでしょうか(?_?)
実は親として使える「葉」はどこでもいい。ということはなく、基本的には春の新芽を摘んで加工されます。
一番茶
一番茶と負いうのは名前の通り、春先最初に伸びた新芽を摘んでお茶に加工したものを言います。
最初の芽には冬の間ため込まれた栄養が一気に流し込まれるため、薫り高く高級であるとされます。
二番茶
一番茶を摘んだ後50日くらいで次の葉が伸びてきます。
これが二番茶。
「2番じゃダメなんですか?」と聞かれたら「だめです(゚Д゚)ノ」
2番茶は一番茶に栄養を持っていかれた残りと、新たに光合成で得られた栄養で伸びた葉です。
しかもこの時期には気温も高くなるので葉の展開も早くなります。
つまり促成栽培されることになるので、葉に含まれる栄養も薄くなる。
それによって一番茶より香りが劣ってしまうんです。
さらにこの後に伸びる3番4番目に摘んだ葉で作ったお茶を「番茶」と呼びます。
後になればなるほど香りは薄くなり、安価になっていきます。
ことわざの「番茶も出花」は、等級の低い番茶でも、入れたては香りがいことから、器量が良くない女性でも年頃になれば色気が出るという意味で使われるようになりました。なんだかちょっと失礼ですね(^_^;)
ちなみに、ほうじ茶はこの番茶を焙煎したものです。
緑茶と紅茶の違い
緑茶と紅茶は原料は同じチャノキですが、全く違う味や香りになります。
緑茶
これは加工する過程が大きく違うのが理由。
日本の緑茶は 発酵が始まらないうちに速やかに蒸すことで酵素を不活性化します。
醗酵をとめるので茶葉には緑がしっかりと残り、不醗酵茶と呼ばれます。
おなじ不醗酵茶の中国茶は醗酵が始まらないように、蒸すのではなく釜炒りすることで酵素を不活性化しています。
紅茶
対して 紅茶は 完全発酵茶 。
摘んだ葉を風邪通しの良い暗所で放置し、僅かに萎れさせることで内部の酵素による微発酵を促す。
完全に茶葉が赤くなるまで醗酵させてから乾燥させてお茶に利用します。
烏龍茶
烏龍茶は半醗酵茶といわれ、茶葉の醗酵の途中で加熱し、醗酵を途中でストップさせたものが烏龍茶です(≧▽≦)
ヨーロッパに最初に伝わったのは実は緑茶だった?!
日本におけるお茶を飲む習慣は、1191年臨済宗の開祖、栄西が中国からチャノキの種子を導入したのがはじめといわれています。
イギリスをはじめとするヨーロッパといえば、アフタヌーンティに紅茶をたしなむイメージがありますが、実はヨーロッパに最初にお茶が運ばれてきたのは1610年代に伝わった「緑茶」だったといわれています。
しかし、緑茶はヨーロッパの人々の舌に合わなかったのか、そのあとに伝わった紅茶が18世紀には主流になって行きました。
緑茶が船の中で醗酵した?
緑茶は不醗酵茶。そして紅茶は完全醗酵茶。
そんなことから、「中国からヨーロッパに向けて緑茶を輸出したが、赤道付近を通る際の高温多湿で醗酵してすべて紅茶になってしまった」
なんて言う話があったりしますが、これは根も葉もないうわさ。今でいう都市伝説です。
緑茶は最初の段階で醗酵しないように加熱しているので、いくら温度が上がっても再度醗酵して紅茶に変化するということはあり得ない。
ただの俗説です(゚Д゚)ノ
もし高温多湿にあったら単にカビるか腐るだけですヨ(^_^;)
茶の木を育てよう!
アッサムチャは難しいけど、チャノキ(シネンシス)なら結構花屋さんでも苗が売っていたりします。
育てて自宅で茶摘みをするのも面白いですね(≧▽≦)
基本丈夫な植物なので、植え付け時にしっかりたい肥を入れることと、年一回程度の肥料で簡単い育てられます。
そのほかのは基本的な栽培はツバキ・サザンカと同じ。列植して生垣にも利用できますよ。
寒さに強いとは言っても常緑樹なので過度の低温は禁物です。
栽培地が東北以北では北風を防ぐ防寒をするなど、対応をしないと栽培は難しいです(。-`ω-)
まとめ
紅茶・緑茶・烏龍茶は、同じチャノキから作られていました。
チャノキはツバキの仲間で生垣にも利用できる1~2mの常緑樹。
生垣にすれば自宅で茶摘みも楽しめますね(≧▽≦)
ただし、チャノキにはチャドクガという毒ケムシがつく可能性があります。
早期発見で被害を小さく抑えられます。
注意して観察しましょうね。
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
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