「バジル」の育て方、人気のハーブの種まき・植え付け・栽培Q&A

バジル-表紙

みんな大好き!バジル(バジリコ)(≧▽≦)

イタリア料理には欠かせないですよね!あの香、食欲をそそります( *´艸`)

そんなバジル。ハーブ中でも人気はトップクラス。

育て方もそれほど難しくないんだけど、意外と失敗している人が多いのも事実(^_^;)

何で失敗してしまうんでしょうか?

今回はみんな大好き!真夏のハーブ『バジル』の失敗しない育て方・よくあるQ&Aをご紹介です!

バジルってどんなハーブ?

みんな大好きバジルですが、バジルはいったい何の仲間でしょうか?

実はバジルはシソの仲間。とはいってもハーブってシソの仲間いっぱいなんだよね(^_^;)

セージ・ミント・ラベンダー・タイムなどなど、ハーブに分類されない仲間もたくさん。

シソ科の仲間の特徴として、”茎が四角◇”というものがあります。

全部じゃないけど、ほとんどのシソ科の仲間は茎が角ばっていて四角いんですよ(-ω-)/

ぜひ確認してみてくださいね。

バジルの学名

バジルは学名Ocimum basilicum 

非耐寒性の多年草ですが、日本では1年草として栽培されます。

大きさは30~最大150㎝にもなるそうですが、日本ではせいぜい30㎝程度ですね(^_^;)

呼び方はバジルのほかに、イタリア語由来のバジリコの名前で呼ばれることもあります。

実はバジルには和名もあります。

和名では「メボウキ」”目箒”と書きます。

メボウキの由来の秘密はその種にあり。

バジルの種子はグルコマンナンという成分を多く含み、水分を含むとゼリー状の物質がふくらみ、乾燥状態の約30倍になります(;゚Д゚)

日本に当初紹介された際は、このゼリー状の物質で”目のごみを取る”漢方薬として入ってきたため、『目箒』の名前がつくことになったんです。

現在では目箒としてはほとんど使われませんが、種子のゼリー状物質は食物繊維を豊富に含むため、ダイエット食品として利用されています。

 

バジルの育て方

それでは早速バジルを育ててみましょう(≧▽≦)

初心者の方はポットの苗から育てるのがおすすめ。

ハーブの苗として、お花屋さんやホームセンターに春から夏にかけて販売されていますよ(*'▽')

 バジルは寒さが苦手

バジルの苗は人気なので多くのお店で4月ごろから販売され始めますが、ちょ~~っと待った(゚Д゚)ノ

初心者の方が購入するのは4月末以降にしましょう。

なぜなら、バジルは寒さが超がつくくらいに苦手(;´Д`)

栽培適温は20~25℃です。

最低気温が15℃を下回るだけで枯れてしまうこともあるくらい寒さに弱い。

慌てずに温度が落ちついたころから栽培を始めるのが失敗しないコツです。

4月末といっても地域によって温度が違うので、目安としては八重桜が散ったころが良いといわれます。

染井吉野ぢゃないですよ。八重桜が散った後です(゚Д゚)ノ

もし、気温が低い時期に購入してしまった場合は温度のある日中は屋外で太陽に当てて、夕方気温が下がるころには室内に取り込むようにしましょう。

 バジルは乾燥が苦手

バジルは水が大好き。特に気温が上がり株が育ちだすとたくさんの水を必要とします。

鉢植の場合は特に水切れしやすいので、注意しましょう。鉢が小さいと頻繁に水をあげなきゃいけないから、その場合は一回り大きな鉢に植え替えると管理が楽になりますよ(≧▽≦)

地植えの場合は雨水で大丈夫ですが、乾燥しやすい土壌の場合は注意して必要に応じては水を与えましょう。

「水が好き」とはいっても加湿はNG(゚Д゚)ノ

バジルを枯らしてしまう原因の一つが、加湿による根腐れです。水をあたえるのは土の表面が乾いてから与えるようにしましょうね。

 バジルを育てる土

バジルは水はけよく、水持ちのいい、肥沃な土を好みます。

水はけよく、水持ち良いって相反するようですが、つまりは「必要な水分は保持するが、余分な水は流れる土」ということ。

値段の安い培養土は「水持ち」はよくても「水はけ」が悪いことが多い(゚Д゚)ノ

一般的な「ハーブの土」なら問題ないです。

お花用の培養土は上に書いたように品質の悪いものも多いので、あまり安い土はやめておきましょう(^_^;)

土壌酸度は強い酸性も嫌うので、お庭栽培の場合は植え付け前に有機石灰か苦土石灰を入れておきます。

土をふかふかにするために腐葉土やたい肥も4~5㎏/㎡くらい入れておきましょう(≧▽≦)

 バジルの肥料

生育の盛んになる6月以降は肥料を多く必要とします。月に1度、顆粒の固形油かすか、野菜の肥料などを株元にまきます。

鉢やプランター栽培の場合は週に1度、液体肥料を与えてもいいです。液肥は効果は早いけど持続しないので、週に1度与えるようにしましょう。

 バジルの摘芯

バジル栽培の最大のポイントが摘芯です(゚Д゚)ノ

これを行わないと、ひょろひょろで貧弱な株になってしまいます。やり方はいたって簡単。

背丈が20㎝程度に伸びたら上から2節位で先端を摘み取るだけ。

すると摘み取った下の脇芽が2本になって伸びていきます。

こんどはその2本が伸びたところで同じように2節くらいで摘み取る。

すると2本が4本、4本が8本、8本が16本!

と枝数がたくさん増えてこんもりとした姿に育ってくれます(≧▽≦)

もちろんつみ取ったバジルはそのまま料理に利用ができます。

バジルは新芽をそのまま伸ばしていくと先端に花が咲いて、葉が硬くなって美味しくなくなってしまいます(゚Д゚)ノ

これを「とう立ち」または「抽苔」といい、これを押さえることが長く栽培を楽しむポイントとなります。

とう立は植物にストレスがかかると早く発生します(水切れ・根詰まりなど)

バジル健康に育てること、先端をこまめに摘み取ることが重要なポイントですよ(-ω-)/

バジルを種から育てよう!2つの重要ポイント

バジルをたくさん育てたい(≧▽≦)

そんな時は種から育てるのも方法です。バジルの種は発芽率も高く、初心者でも簡単に育てることができます。

ただし、注意するポイントが2つあります。それが、

  • 発芽温度

です(゚Д゚)ノ

どのように重要なのか、解説します。

 バジルの種まき時期

バジルの種まきで失敗してしまう方の多くは、種まき時期が早すぎるのが原因(゚Д゚)ノ

育て方でも解説している通り、バジルの生育には温度が必要

もちろん種の発芽にも高い温度が必要です。

発芽温度は20℃以上といわれており、これは関東でも4月末~5月以降でなければなかなか達することはありません。

室内や温室で栽培するのでない限りは慌てて種をまくことはしないで、気温が落ち着いてから栽培を始めましょう。

 バジルは好発芽性

種まきで失敗しがちなのが、種を深く埋めてしまうこと。埋めてしまうと芽が出ません(゚Д゚)ノ

バジルの種は発芽するとき種に光が当たる必要がある「好光性(こうこうせい)」の種子です。

種まき用土を準備したらあらかじめ水で湿らせておき、その上に種をまいたら上に土をかけてはいけません!

種が水と光を感じることで芽を伸ばします。

温度と水を切らさないよう注意して育てれば1週間くらいで芽が伸びてきますよ(≧▽≦)

 バジルの間引き

たくさんの種をまくとたくさんの芽が育ち、株がぎゅうぎゅうになってしまいます。

成長に合わせて適時間引きを行い、最終的に2~3本になるまで間引いていきましょう。

間引きした苗ももちろんお料理に使えますよ(≧▽≦)

どうせ間引くなら初めから2~3粒撒いたらいいのでは?

そう考えるのももっともですが、あまりお勧めしません(=_=)

なぜなら、たくさんまいた中から選抜した方が丈夫な株に育つからです。

他の種子にも言えますが、いくつかの種子がまとめて芽吹くとそれぞれが競合してより強い苗がしっかりと根を張るようになります。

こうして競争に勝ち残った苗はその後もしっかりした株に育つというわけ。

人間でも一人っ子より、兄弟がいっぱいいた方が切磋琢磨してなんか丈夫に育つじゃないですか、あれとおんなじです(^_^;)

 挿し木でも増やせるバジル

バジルをたくさん育てたいけど、種まきはなんかめんどくさそう(;´∀`)

そんな方は挿し木で増やすこともできますよ。やり方は簡単。充実した枝5㎝位を切り取って下の葉を落として挿し木用の土に挿すだけ。

挿し木用の土を用意するのも面倒な場合は、水に差しておくだけでも根が出ます。

ある程度まで根が出たら、培養土に植えるだけ。超簡単(≧▽≦)

バジルの品種

ポピュラーなハーブ”バジル”ですが、実はいくつかの品種が存在します。

それぞれ香りや、大きさに違いがあるけど一般的な栽培方法は同じです。ハーブコーナーなどでたまに販売されるので、気にある品種があれば育ててみましょう(≧▽≦)

  • スイートバジル:一番一般的な品種。たんに「バジル」と書いてあれば、スイートバジルのことで間違いないです。
  • レモンバジル :香りがレモンに似ているバジル。シトラスバジルの名前で販売されることもあります。
  • シナモンバジル:同じくシナモンに似た香りがあるバジル。
  • アニスバジル :同じくアニスに似た甘い香りがあります。
  • ブッシュバジル:コンパクトにまとまる矮性品種。アフロヘアーのようにこんもり育ちます。
  • ホーリーバジル:タイ料理のガパオライスに用いられます。「不老不死の霊薬」ともされメディカルハーブとしても人気。別名トゥルシー。
  • ダークオパールバジル:葉の色が赤紫色、花もピンクでカワ(・∀・)イイ!!。観賞用としても人気。
  • パープルラッフルバジル:同じく濃い赤紫色の葉、こちらもピンクの花を咲かせます。

このほかにも観賞用や交配種としてのバジルも存在しますよ(≧▽≦)

健康茶に利用「マンジェリコン」はバジル?

沖縄の健康茶で「マンジェリコン」という植物を使ったハーブがあります。

この「マンジェリコン」実はなんだかよくわからない(^_^;)

マンジェリコンとはブラジルで「バジル」のことを指す言葉なんですが、マンジェリコンと呼ばれるものと、プレクトランサスの仲間のポルトジンユ(ボトルジンユ)がごっちゃになって、なんだかわからないことになっている。

ポルトジンユは血糖値を下げる効果があるとして、健康茶として沖縄で利用されているのですが本当に効果があるかも不明。いちよ検証結果もあるようですが、もともと学名もあやふや、植物が特定できていないような状態ではどの植物の実験なのかも怪しいものです(^_^;)

ポルトジンユ、マンジェリコンについては以前、海外の論文なども調べた考察記事があるので興味のある方はそちらをご覧ください。

コンパニオンプランツとしてのバジルとトマト

バジルはトマトと相性がいい!!

料理で一緒に使うのはもちろんだけど、栽培時にも一緒に育てることで利点があるんです(≧▽≦)

トマトと一緒に植えると余分な水をバジルが吸って水分調整をしてくれるため、トマトが甘くなる。

トマトは水が少ないほうが味が凝縮され甘くなる。逆にバジルは水が大好き。たくさん水を吸収します。

トマトとバジルを一緒に植えると、上にバジルの根、下にトマトの根が育つので余分な水をすべてバジルが吸収してトマトの根は乾燥気味に保たれるので、トマトが美味しくなるってわけ(≧▽≦)

害虫を寄せ付けない。

また、バジルの香りは虫よけの効果もあるといわれていて、一緒に植えると虫がつきにくくなるといわれています。

だけど、これはそんなに効果ないかな(^_^;)

バジルがあったって虫が全く来なくなるわけではありません。過信は禁物ですよ。

バジル栽培の困ったQ&A

最後にバジル栽培でよくある質問にお答えしようと思います。栽培の参考にしてくださいね(≧▽≦)

Q1、バジルの葉が縮れた!反り返った!なんで?

A,バジルの葉は、丸みを帯びた下向きの葉が普通。それが栽培をしていると反対向きに反り返って立って成長したり、葉が縮れることがあります。

この原因は”水切れ・肥料切れなどのストレス”である場合が多い。

根詰まりなどでも起こりやすいので、環境を改善してあげれば自然に治っていきます。料理に利用しても問題ないので安心しましょう(≧▽≦)

Q2,バジルに花が咲いた!どうしよう?

A,株が大きく育ってくると種をつけるために、まずは花を咲かせるようになります。

8月ごろからは仕方ないのですが、まだ株も小さいのに花が咲き始める場合は、根詰まりなどでこれ以上大きくなれないと感じて、早めに花を咲かせ始めたことに原因があります。

一度花芽を上げ始めると、この後出てくる芽には必ず花が咲くようになります。(栄養成長から生殖成長への変化)

こまめに花芽を摘んで花を咲かせないように栽培しましょう。できるだけ健康に根が伸びる環境を用意してあげれば、花芽が上がる(とう立ち)の時期を遅らせることができます。元気な株を育てるのが重要ですね(≧▽≦)

お店で購入するとき、すでに花芽が上がっている苗はそのあとの栽培が大変になるので、花の上がっている苗は選ばないように注意しましょう(=_=)

種を取りたいのなら9月ごろからの花を残しておくと種を取って来年利用することもできますよ。

Q3,バジルの葉がかたい。

A,バジルの葉が硬く案ってしまう原因は、Q2のように花が咲いてしまった場合があります。花を咲かせないように栽培することが重要。

また、秋以降気温が下がってくるとどうしても固くなってしまいます。その場合はドライハーブやジェノベーゼに加工して利用しましょう。

Q4,バジルの冬越しはできる?

A,バジルは本来、多年草なので10℃日当たりで管理できれば越冬も不可能ではないです。

でも、1ポット数百円なのでそこまで頑張って越冬させるほどのことはないと思いますよ(^_^;)

Q5,バジルの葉が青臭い(-ω-)

A、自家製のバジルはどうしても青臭さが気になります。自然の匂いなのである程度仕方ないけど、ジェノベーゼにした場合は1~2晩置くことでかなり和らぎます。

青臭さの原因は育ちすぎた茎にあるようです。ジェノベーゼにする場合には茎から外して葉だけを利用しましょう。太い葉脈も外した方がいいようですね。料理の際に30秒ほどフライパンで熱を加えるとかなり青臭さを軽減できます。まあ、色は黒っぽくなっちゃうんですけどね(^_^;)

まとめ

バジルは寒さと水切れに注意すれば栽培も簡単なお手頃ハーブです。

利用法も多く、1株あればいろいろ便利。

たくさん収穫してもドライで保存も効きます。今年はトマトと一緒にバジルも育ててみてくださいね(≧▽≦)

トマトの栽培は過去記事のご覧ください。

では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙