むせ返る程に香る!クチナシの花、栗きんとんとの意外な関係?

梅雨時にむせ返るようなあま~いにおいを漂わせるステキな花。
それが「クチナシ」(≧▽≦)
もう香りを一度嗅いだら忘れることはないだろうというくらい強烈な印象を残します。
見た目の美しさも相まって、ガーデニングの素材として大人気。
今回はお庭に植えたい!香りの花木「クチナシ」のご紹介です(≧▽≦)
目次(*´▽`*)
クチナシってどんな花?
クチナシはアカネ科クチナシ属の常緑低木。株はこんもりと茂って1~2m程度に育ちます。
特徴はなんといっても真っ白な花とむせ返るほどに甘い香り(≧▽≦)
花の後には特徴的な突起を持つオレンジ色の実がつきます。
東アジアに広く分布し、日本でも静岡以西の温暖な山地に自生します。
日本に自生している植物なのでお庭での栽培も簡単。
花の時期以外もつやのある緑の葉が美しく、丈夫で育てやすいことから庭木としても人気です。
学名はGardenia jasminoides といい、ジャスミノイデス=ジャスミンのような、という特徴的な香りを表した学名になっています。
ある意味、クチナシも「偽ジャスミン」の一つですね(^_^;)
クチナシの利用

クチナシは観賞するだけではなく様々な用途に利用されます。
着色剤として
クチナシの利用法として代表的なのが「着色剤」としての利用。
奈良時代から利用されていたそうで、古くは十二単などの衣装の染色にも使われていました。
クチナシの実の色素ははっきりとした黄色を出すので、料理の着色としても重要。
お正月のおせちで欠かせない「栗きんとん」はクチナシの色素がないとあそこまで鮮やかな”黄色”は出ません。

他にもたくわんの黄色など、食料品の着色には欠かせない。パッケージの後ろを見ると「クチナシ色素」という表記が結構見つかると思いますよ(''ω'')ノ
クチナシの色素は一度つくとなかなか落ちないので、洋服などにつけないように注意しましょうね(゚Д゚;)
漢方薬として
クチナシの実は漢方薬としても利用されます。
秋に収穫した果実を陰干ししたものは山梔子(さんしし)と呼ばれる生薬となります。 漢方では、消炎、利尿、止血、鎮静、鎮痙 の目的で配合されることがあります。
クチナシ茶として実をお茶にすることで有効成分を効率的に取れる「健康茶」になります。試してみてくださいね(≧▽≦)
色の割に味わいはさわやかですよ~
食用として
くちなしの花は食べられるそうです(゚Д゚)ノ
実になってしまうと固くてとても食べられない。口の中がまっ黄色になりそうですしね(^_^;)
花は結構美味しいようです。
利用方法としては花びらをサラダに利用したり、ガクを取り除いて軽くゆでてから三倍酢や甘煮などで味をつけると美味しいらしい。
庭木・園芸用途として

もちろん、つやのある葉と純白の花は庭木としても最高!
生け花の花材としても利用されます。
最近は小型の鉢植えでも販売されるので、お花屋さんでもよく見かけます。
ただし、お部屋の中はやめた方がいいです。香りが強すぎて気持ち悪くなるかも(^_^;)
屋外で元気に育ててあげましょうね(≧▽≦)
クチナシの育て方
丈夫なクチナシ。栽培はそれほど難しくはないです。栽培のポイントは「水切れさせないこと」と「害虫対策」です(゚Д゚)ノ
クチナシ栽培に適する場所・適さない場所

クチナシは半日陰でも育つので栽培地はあまり選びません。ただしあまり暗いと花付きが悪くなるのである程度明るい場所に植えましょう。
ただし、西日の当たる場所は葉焼けしてしまうので避けましょう(゚Д゚)ノ
土は腐植質の多い場所を好むので、植え付け時にはたい肥や腐葉土を3割くらい土に混ぜて植え付けます。
寒さには比較的強いですが、常緑樹なので冬の北風が当たらない場所が適します。東北地方南部くらいまでなら地植えで越冬可能です(''ω'')ノ
クチナシは乾燥が苦手
土が極端に乾燥しないように水やりしましょう。
鉢植えは特に乾きやすいので注意が必要。お庭の場合は乾燥しやすい場所に植えてしまった場合特に注意してくださいね(゚Д゚)ノ
クチナシの肥料
冬場の寒肥と、花の後のお礼肥えを与えましょう。寒肥は有機肥料、お礼肥えは即効性のある化成肥料がおすすめ(≧▽≦)
クチナシ栽培の天敵!オオスカシバ!
クチナシを育てるのは簡単なんだけど、ただ一点難しいのは”害虫がつきやすい”ということ(゚Д゚;)
それもアブラムシなんかじゃなく「デカいイモムシ」
イモムシ嫌いの方は栽培しない方がいいかもしれません(^_^;)
その虫がコレ”オオスカシバの幼虫”です!
で、デカい(゚д゚)!大きく育つと親指ほどの太さに育ち、1日でクチナシの木を丸坊主にしてしまいます!!
オオスカシバの発生時期
6~10月ごろ発生してクチナシに大きなダメージを与えます。イモムシが大きく育つと退治が難しいので定期的に農薬で予防しましょう。
ただし、実や花を食用に考えている場合はクチナシの登録のある薬を使いましょう。でも、クチナシに登録のある農薬はほとんどないので食用利用を検討している場合はできるだけ無農薬で栽培しましょうね(^_^;)
以外にかわいいカワ(・∀・)イイ!!オオスカシバの成虫
オオスカシバは蛾です(*_*;

きれいな蝶々ではないのですが、蛾のくせに昼間に飛び回って、ホバリングしたまま蜜を吸うんです。
ずんぐりとした姿で愛嬌があるので人気の高い『蛾』です。
よくよく見たら結構かわいい?あんな小さな羽根でよく飛べるなぁと不思議に感じてしまいますね(^_^;)
くちなしの品種
クチナシには一重と八重のものがあります。
八重は「ガーデニア」の名前で鉢花としてよく販売されます。”クチナシ”というとこの八重クチナシが多いのですが、残念ながらこの八重クチナシはほとんど実がつきません(゚Д゚;)
実を利用したい場合は一重のクチナシを利用しましょうね。
一重のクチナシはわかりやすくするために「実なりクチナシ」として販売されることが多いです。
一重クチナシには葉の丸い「マルバクチナシ」もありますが、葉の形がちょっと違うくらいで、ほとんど同じなのでお好きな方を育てましょう。
横に広がるコクチナシ
クチナシには葉が小さい「コクチナシ(ヒメクチナシ)」という品種もあります。
こちらはどちらかというと低く横に広がるのでグランドカバーや樹木の足元の植栽に利用できます。
花も葉も小さいですが、香りのいい花を咲かせますよ(^^♪
”くちなし”の名前の由来
クチナシって変わった名前ですよね(^_^;)
名前の由来には諸説あって、
- 説1 果実が熟しても裂開しないため、「口がない」の意味からクチナシ。
- 説2 実の上部の突起を口、実の部分が果実の梨の様だから「口梨」の意味でクチナシ。
- 説3 蛇(クチワナ)しか食べない梨、の意味からクチナシ。
など、どれが正しいのかはよくわかっていないらしい(^_^;)
昔は「クチナシ」=「口無し」の意味として「女性が内攻的になりお嫁にいけなくなる」として娘のいる家に植えることを敬遠したこともあったようです。
現代では、なんの迷信だよって思うけど、昔の人は信心深かったんですね(^_^;)
まとめ
濃厚な香りで、庭木としても鉢花としても、健康茶としても人気のクチナシ。
オオスカシバという天敵もいるけど、それ以外はほんとに丈夫な木。
多少日が弱くてもよく育つから、半日陰の玄関先などで魅力を発揮します(≧▽≦)
濃厚な甘~い香りを楽しんでくださいね!
では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
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