日本の主食、稲を育てよう!バケツ水田の作り方

日本人の主食といえば、お米であることは間違いない。

食生活の多様化で消費が減ってきたとはいっても、日本人がお米好きであることは今後も変わることはないでしょうΣ(・ω・ノ)ノ!

そのわりに、私たちはお米のことをあまり知らないと思いませんか?

今回はそんな日本人の命の源。お米を調べてみました!

お米ってどんな植物の種?

お米は、「イネ」の種子です。

イネは世界の三大穀物(イネ・ムギ・トウモロコシ)の一つに数えられ世界各地で栽培されます。

イネとは イネ科イネ属の植物で世界に20数種類が知られていて、そのうちの2種が食用に栽培される「栽培イネ」です。

アフリカ栽培型イネ(Oryza glaberrima

オリザ・グラベリマは名前の通りアフリカで栽培されるイネの系統。

局地的に栽培されイネの中ではあまり栽培量も多くない。

近年アジア栽培イネとの交配で新たな品種の育成が期待されている。

アジア栽培型イネ(Oryza sativa

日本でおなじみのお米を始め、タイ米やインディカ米など私たちが「お米」と認識するものはほとんどがこのアジア栽培型イネ。

種小名のSativaは「栽培された」という意味があり、太古の昔から人間によって栽培されてきた歴史からの命名。

アジア型もアフリカ型も原産地は中国湖南省付近と考えられている。

ここから各地に広がりながら、地域ごとに特性のある「お米」に進化していったと考えられています。

ジャポニカ種とインディカ種

アジア栽培型イネは、栽培地域によってさらに耐冷性の高い「ジャポニカ種」と耐冷性の低い「インディカ種」に分けられる。

ジャポニカ種はさらに、日本で一般的に栽培される「温帯日本型」と中国南部で栽培される「熱帯日本型ジャバニカ種」に分けられる。

日本で販売されるヒトメボレやササニシキは、この「アジア栽培型イネ・ジャポニカ種・温帯型イネ」に含まれる品種の一つということになります。

栄養価が豊富!玄米と白米の違い

お米を食べる時、「玄米は体にいい!」と聞いたことありませんか?

では玄米とは何でしょうか?

玄米(げんまい)

玄米はイネの果実である籾(もみ)から、それを包んでいる籾殻(もみがら)を取り外しただけの状態。

これでももちろん食べられるが、色は茶色く普通に炊くと水を吸いにくく非常に硬い。

もちろん胃でも分解されにくいので消化吸収は悪いのだけど、それ以上に食物繊維やミネラルを多く含む胚乳を食べられることで得られる栄養価は高くなる。

そのまま炊くとボソボソで食べにくいので、「12時間以上水に浸ける」「圧力なべや炊飯器の玄米モードで炊く」などすることで食べやすくなります。

白米(はくまい)

いわゆる普通のお米。

お店で5キロ、10キロで販売されるお米は、玄米を精米することで表面の”ぬか”を取り、表面を磨くことで白く輝くお米を作り上げています。

見た目がきれいで吸水もよく、ふんわり炊き上がり食感もよいのですが、精米の過程で栄養価の高い胚乳が取り除かれてしまうことで、ミネラルなどの栄養価はほとんどなくなってしまいます。

江戸時代はおかずを取らす、白米ばかりを食べるとミネラル不足で脚気になる人が多くいた。

玄米を自分で精米機に持っていくと、精米歩合を調整できる精米機が多くあり、ミネラル分を残した精米などお好みの精米を行うことができます。

最近は家庭用精米機も販売されていますね。

精米すると、お米の劣化が早いので調理前に精米することで、お米本来のおいしさが味わえますよ( *´艸`)

お家でイネを育てよう!

イネは水田で育てるイメージがありますが、実は畑でも育てられる「陸稲(リクトウ)」というものもあります。ですが収量も少なく、品質も水稲に比べて悪いので近年は生産はあまりありません。一般的に販売されるお米はすべて水稲。水田で作るイネです。

お庭に水田を作るのはさすがに無理(*_*;

ですが、バケツや発泡スチロールの容器を使った「バケツ苗」だったらお庭でも簡単にイネの栽培をすることができます。

イネのバケツ栽培

用意するもの

  • イネの種子(種もみ)
  • 育苗箱
  • 種まき用土
  • 黒土 10Lくらい
  • 10~15Lサイズのバケツ
  • フルイ
  • 化成肥料(マグアンプKなど緩行性肥料なら収穫まで追肥は不要です)

4月下旬:イネの苗づくり

種もみは水に浮かべてかき混ぜ、下に沈んだものだけを使います。

種もみはそのまま水につけたまま25~30度の温度で発芽させます。水は毎日取り換えましょう(≧▽≦)

1週間くらいで発芽してくるので、育苗箱に種まき用土を入れて発芽した種もみをまきます。表面が隠れるくらい土をかけたら静かに水をかけて管理します。温度は20~25度くらいあると苗の成長がいいです。光にもしっかり当てて丈夫な苗を作りましょう!

5月中旬:土づくり

イネは水田に植えます。そのためバケツで作る際もどろどろの土を用意する必要があります。

黒土をふるいにかけて塊を取り除きます。細かくなった黒土に肥料を混ぜます。

出来上がった土をバケツに入れて水を加えてよく混ぜます。1日置くと土が沈んで落ち着くので、水を加えて土までの水深が2~3cmになるように調整します。

(黒土がない場合は荒木田土でも大丈夫です。赤玉の中粒を2~3割混ぜてやるとより栽培しやすくなります)

5月中~下旬:苗の植え付け

バケツ水田に苗を植えていきます。目安は平均気温20度以上になってから。苗の葉が2~3枚展開しているころがベストです(≧▽≦)

育苗箱の苗から丈夫で太く、色のいい苗を3株選びバケツ水田に植えます。

バケツの中に3本が均等に広がるよう三角形に植えます。

苗が茎を増やしてどんどん成長します。水が減ったら同じくらいになるように追加して育てます。

*残った苗は失敗したときの予備に残しておきましょう(≧▽≦)

7月上旬:中干し

7月ごろになると気温の上昇で土中の酸素不足が起きて根腐れしてしまいます(゚Д゚;)

これを防止するために田んぼの水を抜く「中干し」を行います。

  1. バケツの水をすべて抜きます。
  2. 雨の当たらない場所で2~3日乾かします。
  3. カラカラになって土がひび割れない場合は追加でもう2~3日乾かします。
  4. 土が乾いてひび割れが確認出来たら水を戻します。
  5. 始めは水深2㎝程度まで入れます。
  6. 無くなったら追加して、最終的に推進5㎝ほどまで水を入れます。

苗を丈夫に育てるうえで大切な作業です(゚Д゚)ノ

乾かしすぎるともちろん枯れてしまうので、注意しながら行いましょうね(^_^;)

7月下旬~8月:出穂

7月下旬ごろから稲穂の赤ちゃんが伸びてきます(≧▽≦)

この時期は、栄養と水が必要な時期です。

しっかり太陽に当てて、水も切らさないように管理します(゚Д゚)ノ

8月上旬には花が咲いて、9月には玄米になります。

10月:収穫

9月下旬ごろから穂が黄色く色づいてきます。

稲の株全体が黄色く色づいたら刈込み時です(≧▽≦)

収穫予定の1週間前から水を抜いて乾かしておきます。

刈り取ったイネは株元で縛って逆さにして乾燥させます。雨の当たらない軒下などで行うといいでしょう。

脱穀

10日ほど干したら、脱穀(稲穂から玄米を外す作業)を行います。

コップなどでしごくと簡単に籾がとれます。まだ籾殻がついているのですり鉢に入れて軟式ボールでごりごりこすって籾殻を外します。

実際作業の動画があったので参考にしてみてくださいΣ(・ω・ノ)ノ!

これで玄米の完成!そのまま食べてもいいし、ガラスの瓶(牛乳瓶など)に入れて棒でつつくことで精米することもできます。ただし、めちゃくちゃ時間がかかります(゚Д゚;)

量が少なければ、普通の白米に混ぜて食べてもいいですね。1~2割くらいなら普通のお米に混ぜて炊飯器で炊くだけで美味しく食べられますよ(≧▽≦)

プチプチ食感が楽しい!美味しい!

ぜひチャレンジしてくださいね。

バケツがなければ、ペットボトルを利用して栽培することもできますよ。

参考:バケツ苗の育て方

まとめ

いつも当たり前のように食べているお米。

日本人としてはやっぱりどのように作られているかは知っておいた方がいいですよね(≧▽≦)

日当たりさえよければ、イネは日本全国で栽培することができます。バケツ3個で約お茶碗一杯分のご飯が収穫できます。

収穫の苦労を味わったら、もうご飯一粒ですら残せなくなりますよΣ(・ω・ノ)ノ!

子供の食育にもいいので、ぜひお子さんと一緒にチャレンジしてくださいね。

種もみは時期になればネット販売もあります。

おすすめはJAが主催する「バケツ稲づくりセット」

先着で、種籾と肥料のセットを無料でもらうことができます(゚д゚)!(個人の場合送料は自己負担になります)

学校や公共団体の受付は1月はじめから、個人の受付は3月頃から募集しているようです。

こちらのページで募集しているので、時期になったら応募してみましょう(*´ω`*)

JAグループ お米づくりに挑戦(やってみよう!バケツ稲づくり)

では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙

日本の主食、稲を育てよう!バケツ水田の作り方” に対して2件のコメントがあります。

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