ルドベキアは宿根草?一年草?人気の品種紹介と、育てると逮捕される栽培禁止のルドベキア

ルドベキア-表紙

夏の花壇を彩る豪華な黄色い花”ルドベキア”

お店では5月末ごろから販売され、大きく豪華な花とその育てやすさから人気の花です。

黄色の大輪に黒い花芯を持つ姿は非常によく目を引きます。

近年は品種のバリエーションも増え、さらに楽しみが増えてきました(≧▽≦)

今回は夏の人気花、『ルドベキア』について紹介します!

('Д')「あ、その花うちの周りにいっぱい生えてるよ」

という方!

それはもしかしたら「育てると逮捕されるルドベキア」かもしれませんよ(;・∀・)

ルドベキアは多年草?宿根草?それとも1年草??

悩ましいのが、『ルドベキアは多年草か?問題』

いろいろなページを見てみてが、説明の仕方がいろいろ(;´∀`)

サカタやタキイなどの種苗メーカーの種の表記では、「一・二年草」と書かれていることが多いが、販売店のショップページでは『宿根草』と書かれることも・・・

結局のところどうなの?

一つの結論としては、「園芸的には1年草扱いにすることが多い」

というもの。

本来は宿根の性質を持っているが、日本では一年草として扱っている。

後で紹介するルドベキア・タカオやオオハンゴンソウは、それこそ東北地方でも越冬して大株になるが、「一年草」と表記されるルドベキアは氷点下になってしまうと越冬できない場合も多い。

本来の性質も『寿命の短い宿根草』であるともいわれており、うまく越冬して大株になっても、数年で急に弱って枯れてしまうということがよくある。

メーカー的にも完全な宿根草と言いにくいことから『1.2年草』という表記が多いのではないだろうか。

近年の園芸品種は越冬しやすい?


ルドベキアは新しい品種が次々登場している、夏の花のトレンド。

近年の品種は結構多年化しやすいんじゃないかと感じています。

ハクサンインターナショナルで販売される人気のルドベキア、『アーバンサファリ』シリーズマイナス15度でも越冬できる耐寒性宿根草であることを売りにしているので、寒冷地でも屋外での越冬が可能です。

プレーリーサンなども、中心の黒い定番の『ルドベキア・トトゴールド』などに比べると、越冬しやすいように感じます。

結論としては、

『宿根草として毎年楽しみたければ”宿根草”と表記された品巣を選ぶ』

『それ以外のルドベキアは”出てきたらラッキー”くらいの気持ちで栽培する』

のがいいんじゃないかと思います(*'▽')

お花屋さんで販売しているルドベキア

さて、ここからはお花屋さんで販売しているルドベキアの品種について紹介していきましょう。

夏の暑さにも負けず次々お花を咲かせるルドベキアは夏から秋にかけて花壇を彩る大事な花苗です。

5~6月ごろから販売されるルドベキアの多くは、『 ルドベキア・ヒルタ(Rudbeckia hirta)』 の改良品種。

ヒルタとは毛深いという意味で、葉が硬い毛でおおわれている特徴があります。

触ると確かにざらざらしていますね(*'▽')

ウィキペディアによると、ヒルタ種は1年草と表記されているので、この性質を強く受け継いでいる園芸品種は越冬しにくく、短命になっていると思われます。

ルドベキア・トトゴールド

草花の苗/ルドベキア:トト ゴールド 3.5号ポット 4株セット

ルドベキア・ヒルタからの園芸改良種。

単に『ルドベキア』と書かれていると、この品種であることが多い。

わい性で花つきがよく、暑さに負けず生育が盛んです。

基本的に1年草とされますが、数年は越冬して生育することもあります。

トトシリーズには、明るいレモンイエローの「トトレモン」や花弁の中央に茶色い模様の入った「トト ラスティック」などもあります。

性質はどれも同じなので、お庭のイメージに合わせて選んでみましょう。


1枚目:トトレモン 2枚目:トトラスティック

ルドベキア・プレーリーサン


花芯まで黄色い姿が特徴のプレーリーサン。

トトと比べるとさわやかな印象が素敵(≧▽≦)

耐暑性に優れ、真夏の花壇でも次々開花する非常に頼もしい花。

ヒルタ種なので短命ですが、意外と越冬はしやすいようです。

最近はプレーリーサンよりも、ややオレンジがかった花色、小型で花つきのいい『アマリロゴールド』も人気です。


ルドベキア・チェリーブランデー

草花の苗/ルドベキア:チェリーブランデー4号ポット

独特な色で人気のルドベキア・チェリーブランデー。

初夏から秋まで長く花を楽しめます。イギリスの種苗メーカーが開発した品種で大人っぽい色が人気。

流通量は多くないので、見つけたら早めに購入しておきたい逸品。

耐寒性も強く、宿根しやすい。こぼれ種で繁殖することもあるようです。

ルドベキア・アーバンサファリ(シリーズ)

いま最も注目のルドベキアは、ハクサンインターナショナルで開発された”アーバンサファリ”シリーズ。

成長が早く、1年目から大株に育ち、多数の花を咲かせます。

カラーバリエーションも多く、特に人気はグリーンがかる花色が魅力の「アーバンサファリ・フォレストグリーン」

アーバンサファリ フォレストグリーン

ほかのカラーもそれぞれ魅力的です!

しかも、こちらのアーバンサファリシリーズは、メーカーのホームページでも『マイナス15度まで耐える耐寒性宿根草』と紹介されています。

毎年大きく育つ株を楽しむことができるのも魅力。

価格はほかのルドベキアに比べて高いですが、それだけのパフォーマンスを備えた優良品種です(≧▽≦)

小輪多花性、宿根タイプの「ルドベキア タカオ」も人気

ルドベキアのなかでも小花がたくさん咲く”タカオ”は宿根性。

学名:ルドベキア・トリロバ( Rudbeckia triloba )といい、ルドベキア・ヒルタとは性質的にも若干違いがあります。

  • 花の大きさ:3〜4cmの小花。
  • 草丈は1m程度に伸びる。
  • 宿根性が強く、冬休眠して春に芽吹く。

など、大きくしたくないときは、枝を切り詰めることでサイズ調整ができます。

放置するとどんどんその勢力を拡大していくほど、成育旺盛なので限られたスペースの場合は生育を制限して楽しみましょう。


育てると逮捕される!?ルドベキア

ルドベキアの中には、栽培するだけで逮捕されてしまうという『オタズネモノ』の品種があります。

麻や芥子と違い、麻薬に使われるというわけではないのですが、日本の自然環境に悪影響を与えるということで、栽培が厳しく取りしまわれています。

参考リンク:悪用厳禁!育てて良いケシ、悪いケシ

参考リンク:育てるだけでも違法!大麻の正体。神の恵み?それとも悪魔の草?「麻」と「大麻」ヘンプ・リネン・ラミーの違い。

オオハンゴンソウ(ルドベキア・ラシニアタ)

ルドベキアの一種、ルドベキア・ラシニアタ(Rudbeckia laciniata)日本名オオハンゴンソウ( 大反魂草 )は 許可なく栽培・保管・運搬・輸入・譲渡を行うことは禁止されています。

(ちなみにただのハンゴンソウは キク科キオン属 の別種。こちらは日本の在来種です)

ルドベキアの中でも、この品種は 外来生物法外来種被害防止法

正式名称 『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律』 によって栽培の禁止が定められている。

簡単に言えば、家庭内であっても栽培全般が禁止されている植物です。

もちろん、野外への植栽・輸入・譲渡なども禁止。違反すると以下の罰則が科せられる場合があります。

『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律』

外来生物法外来種被害防止法などと略される。

個人には3年以下の懲役や300万円以下の罰金、人には1億円以下の罰金が科される

『外来生物法』とは、簡単に言えば外来の植物から日本の環境を守る法律。

オオハンゴンソウはその丈夫さと繁殖力でどんどん生育息を広げ、今では北海道から九州まで日本全土で帰化が確認されています。

これにより、日本の従来の植生が大きく乱されており、それを守るために育てることが禁止されているのです(゚Д゚)ノ

特に日光の国立公園などで繁殖が確認されており駆除が難しく問題になっています。

ルドベキアのヒルタは今のところ駆除対象ではないが、千葉の一部で帰化が確認されたという報告もあり、今後もしかすると栽培禁止になるかも(@_@)

どんなにかわいくても、勝手に野山に植栽するようなことはやめておきましょう。

ルドベキア・ヒルタの育て方

雑草化が心配されるような丈夫な花なので、管理は簡単です(*'▽')

ルドベキアの用土

基本的に花用の培養土でOK。

水はけの悪い安い土だと根腐れする可能性があるので、水はけのよい土を使いましょう。

自分で配合するなら赤玉7:腐葉土3の基本用土で問題ないでしょう。


ルドベキアの肥料


それほど肥料を必要としませんが、植え付けたときの元肥と10日に1度液肥を与えると花上りがよくなります。

ルドベキアの水管理


地植えは必要ないですが、成育旺盛の植物のため、鉢植えは乾燥が激しく水やりは重要になります。

基本は乾いたらしっかり水を与えるのでかまいませんが、鉢が小さいと1日に2回も3回も水をやらなくてはならなくなります。

乾きがひどい場合は一回り大きく植え替えましょう。

ルドベキアの管理

日当たり、水はけのよい場所に植えればほとんど管理はいりません。

冬越しは地上部が枯れたら、マルチで根を保護しておきましょう。

ヒルタ種は1年草扱いなので「出てきたらラッキー」くらいの気持ちで管理するといいと思います。

まとめ

真夏でも、ほとんど放置で次々花を咲かせるルドベキア。

園芸品種はお庭で楽しむ分には夏を飾る心強い味方です。

最近はバリエーションも豊かな花色が続々登場して目が離せないルドベキア。

ぜひ今年の夏花壇の主役に利用してくださいね(≧▽≦)

見ている分にはきれいですが、空き地などで大繁殖しているオオハンゴンソウは、刈り取って繁殖を防ぎ、日本の自然を守りましょう(゚Д゚)ノ

では、皆さま、よい園楽を~~~~~~~~~(。・ω・)ノ゙

ルドベキアは宿根草?一年草?人気の品種紹介と、育てると逮捕される栽培禁止のルドベキア” に対して3件のコメントがあります。

  1. うわぁ、この記事に早く出会っていれば
    もう少し長く花を楽しめたかも
    来年は頑張ります

    1. engaku-miyabi より:

      けっこう梅雨のムレで株を傷めることも多いんですよね。
      傷んだ葉をとって風通しよくするとよりきれいに長く楽しめます(*´ω`*)
      たくさん花咲かせてくださいね!

  2. こはるおと より:

    こんにちは、ルドベキア私も育ててます。
    栽培禁止のものがあるとは知りませんでした!
    ひまわりにも似た豪華な花、この夏楽しもうと思います。

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