除草剤の種類使い分け/選び方、液体・粒剤どっちがいいの?徹底比較

除草剤の選び方表紙

緑のあるお庭は素敵!でも、余計な草も生えてくるのが困ったもの(;´・ω・)

雑草はほんとにどこにでもはえてきます。

そんな時役に立つのが『除草剤』まくだけで簡単に草が枯れる!!

でも、いざお店に行ってみたら棚にはたくさんの種類の除草剤が・・・・いったいどれを買えばいいのか悩んでしまいます(*_*;

そこで今回は、用途別基本的な除草剤の選び方・使い方についてご説明させていただきます(≧▽≦)

除草剤の選び方。どこにまくか?いつまで枯らすか?

たくさんの除草剤がありますが、それは使う場所・使い方の違いからいろいろな種類が販売されているわけです。

まずは『どこの草を枯らしたいのか』で、選択肢はぐっと少なくなります。下のチャートに従って使う除草剤を選びましょう(≧▽≦)

まずは、どこにまくかで使える除草剤が変わってきます。

  • 芝生の雑草だけを枯らしたい → 農林水産省の登録農薬で、芝生専用のものを使用。
  • これから畑や花壇をつくるので、その場所の草をまず枯らしたい。 → 農林水産省の登録農薬で、液体タイプ(残効なしのもの)を使用。 
  • 樹木や畑の周りの草を枯らしたい。 → 農林水産省登録の登録農薬を使用。
  • 道路・駐車場など、1年以上、今後ほかの植物を育てない場所 → ひとまず何でもOK。長期間予防するなら粒剤をチョイス!

となります。ひとつづつ詳しく見ていきましょう。

芝生の雑草を枯らしたい!

緑の芝生(●´∪`)

気持ちいいですよね~、でも雑草が生えると抜くのも大変(=д=。)

そんな時便利なのが、「芝生用除草剤」

なんと芝生以外の植物だけを枯らすという非常に便利なもの!

だけど注意が必要。基本的に使えるのは日本芝(高麗芝など)に限られるのです!

下に小さく「日本芝」って書いてある^^;

家の芝生がどっちかわからない方。冬に茶色く枯れるなら、おそらく日本芝。最初に種で蒔いたならほとんどが西洋芝です。

芝生用の除草剤はなぜ芝だけ枯れないの?

さて、芝生用除草剤。なぜ芝生が枯れないかといえば、芝生というよりもイネ科植物全体が枯れないというほうがわかりやすい。

だから実は、結構面倒なスズメノカタビラやネコジャラシ(エノコログサ)にはあんまり効かないんです(=д=。)

クローバーやタンポポみたいな葉が広い雑草は枯れるんだけど、実はこれって目立つから引っこ抜くのもかんたんなんだよね。

​芝生用には肥料が追加されているものもあります。雑草を防いで栄養も与えられる。一石二鳥の便利な除草剤です(≧▽≦)

芝生除草剤の効果は予防がメイン

​イネ科に効果のある除草剤もあるけど、大きく育ったものにはあまり効きません。

このイネ科にも効く除草剤は主に「発芽抑制」で雑草の発生を押さえます。つまりは種が育つのを抑える作用が中心。

だから大きい草は一度むしって、予防目的で使うのがいいです。効果は3ヶ月なので4月、7月くらいに使用すれば、ほとんどの雑草を押さえることが可能です。

芝生用除草剤の液体タイプは今生えている雑草だけを枯らす

芝生用除草剤にも液体タイプがあるけど、これは薬のかかった草だけを枯らし、残効はしません

枯れ始めるのは粒状のものより早いけど、効果が続かないのですぐ雑草ははえてきます(^_^;)

芝生に関してはあまりおすすめではないですね。

芝生に寝転がりたいなら、できるだけ薬は使わないほうがいいですね。安価な芝生用除草剤によく使用される成分には発がん線が疑われるものもあるので、心配な方は使用を控えることをオススメします^^;

これから畑を作るので、まず今ある草を枯らしたい!

​TVCMでもおなじみのラウンドアップをはじめ、液体状の除草剤はかかった草だけを枯らします。

だから、この液体タイプの除草剤を使うときは、はじめに草刈りしてはだめ!なんです。

液体タイプ除草剤は植物にかかって始めて効果が発揮されます。植物に触れずに土に落ちてしまうと、分解されて効果がなくなります(´;ω;`)

しっかり枯らしたい草にかけることが大切。

この液体タイプ除草剤、色んな種類が出てるけどほとんどが「グリホザート」という成分の派生。使い方はどれもほとんどおんなじです。

広い面積には原液タイプ除草剤がおすすめ

​​​液体タイプの除草剤には、上で紹介した「薄めずにそのまま使えるタイプ」と「水で薄めて使用するタイプ」がある。

じつは「薄めずにそのまま使えるタイプ」はかなり割高。価格のほとんどは運送費だったりします(^_^;)

​レインボー薬品のネコソギクイックプロで比較すると、

そのまま使える原液タイプ
容量2L700ml
使用できる範囲10~33㎡75~750㎡
値段約1000円~約2000円~
1㎡あたりの予算約30~100円約2.6円~26円
液体除草剤、そのまま使える・原液比較

比較するとなんと10倍もの価格差があります(;゚Д゚)

広い面積なら断然薄めるタイプがおすすめ。希釈してまくための専用じょうろなどを用意する必要はありますが、広い面積の除草に使用するなら原液タイプの方が明らかにコスパがいいですね。買い物して持ち帰るのも楽ですよ~(≧▽≦)

原液タイプ液体除草剤の応用~邪魔な庭木・竹を枯らそう~

原液の除草剤はコストパフォーマンスだけではなく、応用利用も可能です。

大きく育った木は切り倒しても根が生きている限り再び芽吹いてくることがあります。根が生きているうちは抜き取ることも困難(◎_◎;)

ですが、希釈された除草剤では生命力の強い庭木や竹を殺すことは難しいです。

しかし、原液の除草剤を切り株に塗ったり、ドリルで穴をあけて中に流し込むことで枯れにくかった庭木を枯らすことが可能です。

竹の場合は株元に近い節の上部に穴をあけ、中に除草剤の原液~2倍希釈のものを流し込みましょう。

竹林全体を枯らす場合、地下茎でつながっているので何本かに作業すれば全体を枯らすことができます。逆に言えば「1本だけ枯らす」ということはできません。つながっている竹すべてが枯れる可能性があるので、使用する場合は注意が必要です!

液体タイプの利点と欠点

液体タイプは原液タイプ・希釈タイプともに、粒状除草剤にない利点と欠点があります。特性を理解しておきましょうΣ(・ω・ノ)ノ!

液体状除草剤の利点

利点は粒状除草剤より効果が早いこと。早ければ翌日、遅くとも2~3日で枯れます。

そして、最大の利点は、枯れた草を片付けたらすぐにその場所に植物を植えることも可能ということ。

土に落ちると分解されてしまう液体タイプ除草剤は、畑や花壇づくり前に邪魔な草を枯らしてしまう際にも利用できます。

液体状除草剤の欠点

対して欠点は、すぐにまた新しい雑草が生えてくるということ(≡ε≡;)

この液体除草剤は、種やまだ生えていない草には全く効果がない・・・

土には大量の雑草の種が眠っているので、それがすぐに芽吹くのです。これは仕方ないこと。

液体タイプの便利な使い方として、かかった草だけを枯らすのだから、枯らしたい植物だけにかけて枯らす事もできる\(^o^)/

例えばビニール手袋をつけた上に除草剤に湿らせた軍手を付けて枯らしたい草を触りまくる。こうすれば同じ畑に生えている雑草だけを枯らすことができます。

ただし、近年は液体タイプの除草剤でも、地面に残効して6~8か月植物を育たなくさせる除草剤も登場しているので、購入の際にはよく確認して利用しましょう。

​樹木や畑の周りの草を枯らしたい

植物のある周囲に使うには農林水産省登録農薬である必要があります。

薬によって使える範囲が変わるので裏の説明をよく読むことが必要ですが、共通する注意事項が有ります。

  • 濡れた地面にまくこと
  • 大きい草は20cm以下に刈り取ってから使用する
  • 草が枯れ始めるまでに1週間くらい時間がかかる。
  • 約1年その場所での栽培はできない。

まず、濡れた地面にまくこと。これは粒が水で溶けて土に染み込む必要があるから。乾いていると効果がありません(´;ω;`)

そして、大きい草は刈り取ってから使う。これは根から吸収されて枯らす薬なので、体が大きいとそれだけ抵抗力がありなかなか枯れないのです。

液体と違い、土に広がった成分が植物に吸収されて効果を発揮するので、液体よりも枯れ始めるのに時間がかかり、枯れ始めるのに1週間くらいかかる場合もあります。枯れ初めまでの期間は、一般的に値段の高いものほど枯れ始めも早い傾向にあります。

そして最後に除草剤をまいた場所では、およそ1年間は植物の栽培が事実上不可能になる。

除草剤の箱には3~6ヶ月と書かれていても薬はその後も残効します。6ヶ月ですっかり効かなくなるなんてことはないので、最低1年は利用することのない場所に使うようにしましょう。

道路・駐車場など、1年以上、今後ほかの植物を育てない場所

植物を栽培していない場所で使用する『除草剤』は言ってしまえば、何を使っても構いません。

基本的には上で紹介している農林水産省登録農薬の長期間残効するタイプのものを同じように使用すればいいのですが、除草剤の中には値段の安い『無登録除草剤』と言うものが存在します(゚д゚)

無登録除草剤(非農耕地用除草剤)とは?

別にこれは違法なもの、というわけではなく、法律で「植物を栽培する場所以外でつかう」除草剤は登録しなくてもいい。ということになっているから。

「非農耕地用除草剤」なんて名前で販売されていたりします。

例えば、以下のようなもの。

このような除草剤は安価な成分で作られているものから、酢や塩を主成分にして安全性をうたったものなど、様々なものが販売されています。

​農薬0の除草剤??(゚д゚)このようなうたい文句で販売されている除草剤もあります。

調べてみると、成分は多孔質セラミックと天然ソルト、つまり「

意外とこの塩が主成分の除草剤(除草材)多いんです。確かに塩をまくと草は生えなくなるんですが、問題もあります(´・ω・`)

問題がある塩除草

農薬として登録されていない、天然原料だから安心?

いえいえ(゚Д゚)ノツ、むしろ危険なこともあるんです。

【土壌に残留する】

塩は分解されないまま、半永久的に効果が持続します。

効果が限られている除草剤と違い永遠に植物が育たたくなります

【周囲への流出】

残った塩が周囲に流れる可能性もあります。おそらく上記の商品は多孔質セラミックなどがこの問題を抑えているのでしょうけど、分解されないものが周囲に流れるのはあまり環境にいいとも言えないですよね(´・ω・`)

【塩は金属を錆びさせます】

塩は鉄を錆びさせます。鉄だけではなくコンクリートも、塩を浴びると劣化するので注意が必要。

鉄筋コンクリートの建物などは深刻なダメージになることもあります。

家の基礎はたいていの場合、鉄筋とコンクリートで作られているので、家の周囲で使用するのも控えた方がいいでしょう。

【土地の評価が落ちる可能性】

土地の塩分濃度が高いと、土地を売る際の障害になる恐れがあります。

森友問題で話題になったように本来、土壌汚染が見つかった場合は、売主に土壌改善の改善の責任があります(@_@)

農薬じゃない=安全ではない。むしろ危険

農薬じゃないから安全とは限らない(=゚Д゚)ノ

むしろ「農薬」として販売されているものは、農薬として登録するため、厳しい検査をクリアして安全性を確かめています。

考えられる危険を回避するため、注意事項などもまとめて国の許可を得なければ発売することはできません。

それが無登録農薬はメーカーの自己判断だけで販売できるんです(゚Д゚)ノ

もちろん、それなりに安全のための検査は行っているのでしょうが、国の保証があるわけではない(国の保証が絶対ではありませんが・・・)

無登録除草剤はこれらの検査費用が不要、もしくは安く抑えられるため、登録農薬より安く販売することが可能なんです。

「安いものにはわけがある」です(=゚ω゚)ノ。

除草剤は使わなくてすめばそれに越したことはない。どうしても使う場合はきちんと仕様説明を読んで、正しく理解したうえで使いましょうね(@_@)

除草剤を除去。除草剤をまいた場所に植物を植えるには?

間違って除草剤をまいてしまった。もしくは急に、除草剤をまいた場所に植物を植えることになったらどうすればいいか?

液体で残効しないタイプの除草剤の場合は、土に落ちた成分はすぐに分解されてしまうので、すぐにでも植物の植え付けが可能です。

問題なのは、6~9か月残効するタイプの除草剤をまいた場所に植物を植える場合。

本来なら除草剤の指定する有効期間の倍の時間が経過してから植栽するくらいが理想です。

しかし、どうしても植物を植えなくてはならない場合は、除草剤の成分が浸透していると思われる土地の表層5㎝ほどをはがして土を入れ替えるのが有効です。

効果が残って草の発生を抑える除草剤は、土の表面に除草剤成分の膜を作り、その部分での発芽や生育を阻害する効果を発揮します。

そのため、土の表層だけを除去すれば、理論的には植栽が可能になります。

しかしこの方法をとっても、確実に育つとは言い切れないため、残効性の除草剤を使う場合は事前によく考えて使用するようにしましょう。

まとめ

いろいろな種類がある除草剤。種類がいろいろあるのは、用途の違いがあるからということがわかっていただけましたでしょうか。

同じ用途の除草剤でも値段が違うものがありますね(。-`ω-)

値段の違いは含まれる成分の違い。単純に値段が高い方が強力に草を枯らすと思って間違いはないです。

除草剤は使い方を間違えると大変な被害をもたらします。

使用方法をよく理解して使用しましょう。お店の人に聞いて使うのが一番なんですが、パートやアルバイトの従業員はきちんと理解していない場合があるので、不安な場合は詳しい人に説明を変わってもらって、正しい説明を受けましょうね(≧▽≦)

除草剤に頼らない。防草シートで雑草を防ぐ方法もありますよ(=゚ω゚)ノ

では、皆さん、雑草に負けずによい園楽を~(≧▽≦)