歩く姿は百合の花~カサブランカは日本のヤマユリから作られた
17世紀、ヨーロッパの園芸業界に衝撃が走る(゚д゚)!
プラントハンターが東洋の小さな島国から持ち帰った球根から咲いた花。
存在感のある大きな花と優美な姿は、今までヨーロッパで栽培されていた「マドンナリリー」とは全然違う。
高さ150㎝以上に伸びた茎から多数の花をつける。白い花に赤い斑点と黄色いライン。赤い雄蕊の花粉がアクセント。
そしてむせ返るほどの優雅な香り。
その百合の名は「ヤマユリ」
現在も野生百合の王様に君臨する日本を代表する野生の花だ。
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実は日本には15種の野生のユリが自生するが、その半数7種が日本特産。
特に美しさにおいては日本はまさに「ユリ大国」といっても過言ではない。
純白のユリ カサブランカの誕生
現在、切り花で広く使われるカサブランカをはじめとする「オリエンタルユリ」は日本固有の野生種の交雑によって誕生した。
大きな花と香りが特徴(*'▽')
ほかにもアジアの地域で自生する品種から作られた品種群「アジアティックハイブリット」(スカシユリの仲間)などもあるが、今回はオリエンタルユリに限ってご紹介(≧▽≦)
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現在、単に「ユリ」といえば「カサブランカ」を思い浮かべる人が多いだろう。
それほどに人気の高い花。
結婚式の花飾りには必須。
豪華な姿は園芸百合の王様の地位を揺るがすことはない。
現在は白だけではなく、赤や黄色、八重咲などもある。
でもやっぱり、一番人気は「白」(≧▽≦)
カサブランカの人気は当分揺らぐことはなさそう。
八重咲ってどうですか?
個人的にはあんまり好きではない(^_^;)
球根から育てよう!カサブランカ
切り花として人気のカサブランカですが、球根から簡単に育てることもできます(*'▽')
時期はチューリップ球根が売り出されるより少しあと、10月くらいから。
植え付けもそのころからOK。ユリは植え付け期間が長いので適切に管理してあれば3月くらいでも大丈夫。
ゆりの球根を植え付ける際に重要なのが植える高さ。普通の球根よりも深めに植えるのが基本。
なぜなら、ユリの根っこは球根の上に出るからなんです(゚Д゚)ノ
でも、↑写真を見ると下に根が出ているように見えますよね?もちろんさかさまに植える、ってわけじゃなく(^_^;)
植え付けた後で伸びる茎にさらに根が出てくるんです。
イメージだとこんな感じ。
ユリの球根の下にある根は「牽引根」この根は栄養を吸収する力はあまりなく、土をつかんだ後に縮んで球根を地中に潜る役割があります(゚д゚)!
牽引根はユリに限ったものではなく、ユリやアヤメ、ヒヤシンス、ニンジンなどにも見られます。
共通するのは冬の寒さに備え、球根などの形で土の中に栄養を保護する必要がある植物であること。
土の中は地表に近い部分より温度的に安定しているので安全に越冬できるわけですね。
中でもユリは「百合根」として食用にされるくらい栄養価も高いので身を守るためにも深く潜るのかもしれません。
ただし、山土の栄養は深い部分より地表面に近いほうが豊富(地表は腐葉土などがたまるので栄養価が高い)
下の根で体を支え、地表に近い根で栄養を吸うのは非常に理にかなっているんですね(*'▽')
ちなみに潜った球根は、温度変化が一定だとそれ以上に牽引根が出ることがなくなり、潜ることはなくなるようです。
永遠に潜ったらたいへんですもんね(;・∀・)
横に生えるヤマユリ
花の時期には、高速道路などで崖から横に飛び出すように咲くヤマユリを見かけることがあります。
これは牽引根によりしっかり球根を支え、日当たりのいい場所に芽を出すため。
あんな場所でも倒れずに茎を伸ばせるのはユリの球根が深く、しっかり根を張っているからなんですね。
花の後は実になり、種は風に乗って広がっていきます。
種からだと開花までには4~5年もかかる(*_*;
しかもそのほとんどは開花まで至らない。山で見かけても球根を掘り出すことはしないでくださいね(。-`ω-)
ヤマユリの球根は先に書いたように、百合根としておいしく食べれますけど、食用分はお店で買いましょう。
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ほくほくでおいしいですよね~(≧▽≦)
おすすめの食べ方レシピ。ちょっと洋風な食べ方(^^♪おいし~。
百合根の簡単チーズ焼き♪~♪ by minaduki
秋植え球根で観賞用に販売されている球根は殺菌消毒に農薬が使われているので食べないようにね(^_^;)
では、よい園楽を~(。・ω・)ノ゙
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