かんたん家庭果樹サルナシってどんな果物?ベビーキウイの育て方。またたびとの違い

サルナシ表紙

日本の山にも自生する俵型の実。なんだか知っていますか?

これは『サルナシ』といって人も生食できる果物なんです(≧▽≦)

サルナシという名前はサルが好んで食べることからきているようですが、サルだけではなくクマも大好きなんだそうです。

園芸での利用は少なく、あっても野生種の選抜種なので収量が安定しないためあまり市場に出ることはなかったのですが、近年は健康果樹として再注目されることで、実の美味しい品種が栽培されるようになってきました。

野性味の強い植物なので栽培は簡単。ちょっとかわった果物が育てたいならおすすめです(≧▽≦)

今回はそんな『サルナシ』についてご紹介します。

サルナシってどんな植物?

サルナシはマタタビ科マタタビ属(学名:Actinidia arguta)のつる性落葉樹。漢字で書くと『猿梨』です(-ω-)/

日本・中国・朝鮮などに自生する植物で、古くから知られていますが栽培の歴史は浅い。主に山に住む動物たちが食べていた。

見た目はつるりとした緑のどんぐりのようだが、中はジューシーで甘酸っぱい。

切ってみると、見た目はまんま『小さなキウイフルーツ』(◎_◎;)

それもそのはず、キウイフルーツは同じマタタビ科の仲間から改良されたもの。

大きさは違うけど、基本的なところはキウイフルーツとそっくりなんです(≧▽≦)


サルナシとキウイの同じところ・違うところ

サルナシとキウイは実の大きさは違えどそっくり(◎_◎;)

実のない時期の特徴としてはサルナシは葉の付く葉柄が赤いくらいしか特徴がない。

違いを比べてみよう。

サルナシとキウイを比較

サルナシキウイフルーツ
木の姿つる性落葉樹つる性落葉樹
雄雌雌雄異株雌雄異株
実の姿小粒・毛が無い大実・毛におおわれる
実の追熟やや必要必要
葉柄

サルナシも受粉樹が必要

比べると、一番の違いは実の大きさと、毛があるかどうか。栽培方法も同じで大丈夫です。

ということは、やはり雌だけではダメで、雄の木を一緒に植える必要があります。サルナシには『一才サルナシ』の名前で流通する雄雌同株で1本でも実がなるサルナシも存在するが、実は小さいうえあまりおいしくないようだ(;´Д`)

主に小鉢で盆栽風に観賞されたりする。

果樹として食べるなら面倒でも雌雄異株の改良品をお勧めします。

サルナシとキウイは交配可能?

サルナシとキウイは同じマタタビ科で比較的近縁のため、交雑することが可能といわれています。

ただし、サルナシの方が開花が早いので、普通のキウイとは開花期が合わずそのままでは受粉できません。極早生の赤味系キウイと比較的開花期がかぶることがあるので受粉樹にも利用でるらしい。

でも、きちんとした情報源が見つからなかったので残念ながら確実性は低い(。-`ω-)

種族が違うから相性問題で結実しないこともあるので、あくまで緊急時用と思った方がいいですよ。

サルナシとマタタビの違い

同じように山に生えるマタタビ科の植物としては、『マタタビ』もある。

マタタビは猫好きならご存知の通り、猫を酔っぱらわせる揮発性の「マタタビラクトン」と総称される臭気物質を複数含み、枝を猫に与えると喜んでじゃれつく。実は大型のライオンやトラなども同じようにじゃれつくらしい、カワ(・∀・)イイ!!

ただ、株には個体差があり成分は安定しない。品種らしい品種はないのでこればかりは与えてみないとわからない。

同じ仲間のキウイやサルナシにも同じ成分が含まれるが、含有量が少なくマタタビほどの反応はないようだ(^_^;)

キウイフルーツの仲間だけあって、サルナシよりさらに小さな実を付けるが下にしびれを感じる成分を含むので生食はあまりしない。塩漬けや薬用種としての利用が行われます。

マタタビの名前の由来は、旅人が疲れていても実を食べると「また、旅」ができるとされることもあるが、実際はアイヌ語の「マタタムブ」からきたというのが有力。

山で見つけるのは簡単で、マタタビは開花期ごろなら、葉の先端が白く変わってよく目立ちます。

サルナシを育てよう

マタタビは山野草でたまに出回るくらいだが、サルナシは近年は簡単に楽しめる家庭果樹として見直されており、「ベビーキウイ」の名前で販売が盛んです。

サルナシ(ベビーキウイ)を植えよう!

サルナシは日本に自生する果樹なので、日本での栽培に向いています。

場所はできるだけ日当たりのいい所に植えましょう。水持ち水はけのいい土なら土質は選びません。

ただし、根が浅いので夏の乾燥には注意しましょうΣ(・ω・ノ)ノ!

植え付けは真夏真冬を除けは年中可能ですが、落葉期~新芽がふく前が一番の適期です。

サルナシ(ベビーキウイ)の肥料

冬に寒肥として有機質肥料、春の芽出し肥料として即効性の肥料(化成肥料など)を与えましょう。

与えすぎると徒長枝(長く伸びる枝)が発生しやすくなり、実付きが悪くなります。与えすぎに注意(゚Д゚)ノ

サルナシ(ベビーキウイ)の人工授粉

雄株と雌株があれば、基本的には虫が運んでくれますが、人工授粉を行った方が確実に結実するため収量は増えます。

実が小さいので、結実した実は摘果の必要はありません。

サルナシ(ベビーキウイ)の剪定

剪定はキウイフルーツと同じ冬の間に行います。

昨年実をつけた節からは枝が出ません。実がついていた節から先の3~5芽を残して先端を切り戻します。

3年もするとかなり長く育ってしまうので、その前に新しい枝を育てて更新しましょう。

サルナシは葉がふく前から水を吸い上げ始めるので、2月中旬以降に枝を切ると樹液がとまらなくなるので、剪定は早めに終わらせて2月以降は枝を切らないようにしましょう。

樹液がとまらなくなっても止める方法はないので、自然に収まるまで待ちましょう(-ω-)/

サルナシ(ベビーキウイ)の収穫

収穫時期は10~11月でキウイより早く収穫できます。

果実を指先でつまんで弾力を感じるようになるのが収穫の目安です。

数日のうちに完熟してしまうので、早めに収穫して冷蔵庫で保管すれば長く保存することができます。

実が小さいので、キウイと同じつもりでいると熟しすぎるので注意!思った以上すぐに完熟します(^_^;)

実は皮ごと食べられます。皮をむくとさらに甘くなりますが、小さいのでちょっと大変かもしれないです。

サルナシ(ベビーキウイ)の栄養

近年サルナシが注目されているのはその栄養素。小さいながら豊富な栄養が詰まっているんですヽ(^。^)ノ

栄養を取りやすいジュースやお酢に加工した商品も多く販売されています。手軽に利用するには便利ですね。

サルナシの主な栄養

  • ビタミンC レモンの約10倍
  • ビタミンE アボガドの約2倍
  • ベータカロテン キウイフルーツの約3倍
  • クロロフィル  キウイフルーツの約2.5倍
  • ルテイン    キウイフルーツの約2倍

などなど、このほかにも有用成分がぎっしり詰まっているので、健康果樹として人気なんです!

まとめ

サルナシはキウイフルーツの小さいものというだけでなく、栄養豊富な健康果樹です。

栽培もキウイフルーツより簡単。ほとんど放置でもよく育ちます。ただし、生育は旺盛でつるは最大50mになることもあるらしいから、茂りすぎには注意が必要(^_^;)

近年は品種改良されたベビーキウイもいろいろあるので、何種類か植えてみるのもいいですね。雄も必ず1本は植えましょう。

サルナシは種子の散布をする相手に哺乳類を選び、サルやクマが好む味や香りを出すように進化しました。

もちろん人間も食欲をそそられてしまいます( *´艸`)

サルナシのその戦略に乗って、我々もサルナシ栽培を始めてみませんか?

では、皆様よい園楽を~(。・ω・)ノ゙

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